外壁塗装のおすすめ塗料を目的・外壁の種類ごとに紹介!
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カテゴリー:外壁塗装の基礎知識
外壁塗装を検討していて、どんな塗料を選ぶべきか悩んでいませんか?
外壁塗装の塗料の選び方は、「どんな仕上がりを求めるか」によって決まります。塗料選びで失敗しないためには、自宅の条件や目的にあった塗料を選ぶことが重要です。
場合によっては、外壁塗装の業者にとって利益率の高い塗料や塗りやすい塗料をおすすめしてくることもあります。おすすめされた塗料が本当に最適かどうかを判断するため、塗料に関する知識をつけておきましょう。
この記事では、自分の目的や家の外壁材に最適な塗料の選び方について解説していきます。
外壁塗装の目的別おすすめ塗料
さっそく、外壁塗装の目的に合わせた最適な塗料を紹介します。
主な目的として、費用・耐久性・断熱性・見た目の4つを取り上げています。最終的な仕上がりに何を求めるかを考えた上で参考にしてみてください。
できるだけ価格を安くしたい場合
塗料名 |
価格 |
耐用年数 |
プレミアムシリコン |
2,200~2,800円/㎡ |
14~16年 |
パーフェクトトップ |
2,200円~/㎡ |
10~15年 |
アレスダイナミックトップ |
2,500~3,000円/㎡ |
約15年 |
選ぶ基準が価格重視の場合でも、安さだけで決めないことが大切です。安いだけの塗料は機能性に欠けるため寿命が5〜7年と短く、結局短期スパンで塗り替えしなければなりません。
そのため、費用の安さを考えるのであれば長期的なコストパフォーマンスで選びましょう。選ぶときのポイントは価格と耐用年数のバランスです。価格を見る際は平米単価を細かく把握し、耐用年数は15年以上かどうかをチェックしてください。
コスパ重視で人気の塗料は「プレミアムシリコン」「パーフェクトトップ」「ダイナミックトップ」の3つです。以下、それぞれの特徴を紹介していきます。
エスケープレミアムシリコン(エスケー化研)
エスケープレミアムシリコンは、ラジカル制御型塗料でありながらリーズナブルな価格が特徴で、エスケー化研の塗料で1番人気の商品です。
耐候性・耐久性に優れており、艶っぽく高級感のある仕上がりになります。
また、艶感を抑えたい場合にも、半艶・3分艶・艶消しから選べるため、好みに合わせて調整することも可能です。
パーフェクトトップ(日本ペイント)
パーフェクトトップは、価格はシリコン塗料並み、寿命はシリコン以上フッ素未満という点が強みです。価格と耐用年数のバランスが良く、同系統の塗料のなかでも特にコストパフォーマンスに優れています。
また、高耐候性・光沢性・防カビ性といった特徴もあります。
ただし、まだ新しい商品なので寿命に対する信頼性はそれほど確立されていません。
アレスダイナミックトップ(関西ペイント)
アレスダイナミックトップは、雨の日や気温が低い日でもいつも通りに施工できるのが最大のメリットです。通常だと気温5度以下、湿度85%以上の場合は外壁塗装できませんが、気候に左右されずに塗装が可能となります。
また、艶の調整を細かく指定できるのも特徴です。艶あり・7分艶・5分艶・3分艶・艶消しなど種類豊富に選べるので、好みの艶感に仕上がります。
その他、高耐候性・超低汚染性・強力な付着力といったメリットもあります。
耐久性を重視したい場合
塗装を少しでも長持ちさせたい場合は、耐候性が15~20年と高い塗料を選ぶのがおすすめです。代表的なものだと、無機塗料やフッ素塗料などが挙げられます。
高耐候型塗料は他の塗料よりも高額になりがちですが、メンテナンスの回数を押さえられるのでトータルのランニングコストを考えるとお得になります。安い塗料は持ちが悪く、すぐに塗り替える必要があるため、結果的に高くついてしまうケースがほとんどです。
耐久性の高い塗料でおすすめなのは「スーパームキコート」「ファイン4Fセラミック」「クリーンマイルドフッソ」「ルミステージ」の4つです。
塗料名 |
耐用年数 |
価格 |
スーパームキコート |
20~30年 |
3,700円/㎡~ |
ファイン4Fセラミック |
15~20年 |
2,800~3,200円/㎡ |
クリーンマイルドフッソ |
15~20年 |
4,200~4,800円/㎡ |
ルミステージ |
15~20年 |
4,200~5,500円/㎡ |
スーパームキコート(ジャパンカーボライン)
スーパームキコートは、30年以上住み続けることが決まっている住宅におすすめの塗料です。他の塗料と比較して耐用年数が圧倒的に長く、20~30年と驚異の耐久性を誇ります。
一度塗り替えれば、しばらくメンテナンスの必要がないため、価格とのバランスを考えるとコストパフォーマンスに優れているといえます。
また、有機物が含まれているため塗膜に柔軟性があり、ひび割れなどのリスクに対して対応できるのも特徴です。
ファイン4Fセラミック(日本ペイント)
ファイン4Fセラミックは幅広い外壁に対応しており、下地を選ばず塗装できるのが特徴です。フッ素セラミックなので耐久性が高く、加えて耐汚染性や防カビ性・防藻性にも優れています。
また、親水性の高さもメリットの一つで、ほとんどの汚れは雨水と一緒に落とすことが可能です。雨が降る度に外壁表面がきれいになるので、いつまでも美しい状態を保てます。
塗り替えコストを抑えたい方や長期間塗り立てのような美しさを保ちたい方におすすめです。
クリーンマイルドフッソ(エスケー化研)
クリーンマイルドフッソは、エスケー化研の塗料のうちトップクラスの品質を誇るフッ素系塗料です。透湿性と耐久性が高く、防カビ・防藻効果もあるので長期間外壁を守ってくれます。
また、適用できる下地が多く、いろいろな外壁材との相性が良い点も人気の理由です。
耐用年数は15年~20年と比較的長く、耐久性と安心の品質を重視している方におすすめです。
ルミステージ(AGCコーテック)
ルミステージはスカイツリーなどの日本の代表建造物にも使用されており、信用性が高いフッ素系塗料です。
耐用年数は15~20年と長く、メーカーから10年間の塗膜品質保証が付いてきます。
セルフクリーニング機能や防カビ剤の添加など、美しい外観を保つための機能が備わっており、汚れ・カビ・藻を付着させにくいのが特徴です。
断熱性で選ぶ場合
商品名 |
価格 |
耐用年数 |
ガイナ |
5,000~5,500円/㎡ |
14~15年 |
キルコ |
3,300円~4,200円/㎡ |
15年 |
ハイパーユメロック |
2,200円~/㎡ |
8~12年 |
アドグリーンコート |
3,300~4,500円/㎡ |
8~15年 |
室内の温度変化を軽減したい方は、断熱塗料を使うのがおすすめです。断熱塗料には熱伝導を抑える効果があり、建物内外の温度を制限できるようになります。
熱の侵入を防ぎ、屋内の熱を逃げにくくできるため、暑さ・寒さ両方に対応するのが大きなメリットです。よく似た塗料に遮熱塗料がありますが、これには暑さ対策だけの効果しかありません。
断熱塗料であれば夏の暑さや冬の寒さに十分対応可能です。一年中快適に過ごせるだけでなく、エアコン代の節約にもつながります。
断熱性の高い塗料は「ガイナ」や「キルコ」などが有名です。
ガイナ(日進産業)
ガイナは、特殊セラミックとシリコンのハイブリッド塗料で、JAXAも認める質の高さと信頼性が魅力です。
省エネ大賞を受賞した経歴もあり、省エネ塗料市場では4年連続シェアNo.1を獲得しています。また、危険物を使用しない水性で国土交通省から認定を受けるなど、安全性も抜群です。
値段は高めですが、断熱性を重視している方にはおすすめの塗料です。
キルコ(株式会社シンマテリアルワン)
高い断熱性能と耐久性を両立した塗料がキルコです。
コーキング剤と同様の伸縮性を持っており、外壁のひび割れを起こしにくいのがメリットです。上塗り工程があるので、一般的な塗料よりも時間・費用がかかりますが、その分汚れにくくなります。
デメリットは価格が高くなりがちな点です。ただし耐久性が高いのでトータルコストを考えると安くなる場合もあります。
ハイパーユメロック(ロックペイント)
ハイパーユメロックは、長年日本の外壁で使われている弱溶剤2液型低汚染リアルハイブリッドシリコン樹脂塗料です。特殊UVカット技術が使われており、遮熱性に優れています。
耐用年数は8~12年なのでそれほど長くはありませんが、外壁に遮熱効果を取り入れたい場合には最適です。また、低汚染性・安全性も高くなっています。
価格も比較的リーズナブルなので、耐久性を気にしない・コスパ重視という方はぜひ検討してみてください。
アドグリーンコート(NCK販売)
アドグリーンコートは耐用年数10~15年、アクリルシリコン樹脂に分類される高日射反射率塗料です。
セラミックが配合されているため、同グレードの塗料よりも耐久性に優れています。また、黒や青などの濃い色を使っても遮熱性能が期待できるのが特徴です。
さらに、SDGs連携など省エネ・節電対策塗料としても知られており、放熱力が高く冷めやすいというメリットもあります。塗装面がなめらかに仕上がるので、汚れにも強い塗料です。
見た目を重要視したい場合
商品名 |
価格 |
耐用年数 |
グラナートSP |
4,800~5,000円/㎡ |
15年 |
ハナコレクション |
2,000~3,800円/㎡ |
7~15年 |
アトモス |
10000~14000円 |
20年 |
外壁塗装の見た目を重要視したい場合や、以前の外壁と違うイメージを持ちたい場合におすすめの塗料を紹介します。
代表的な塗料は「グラナート」「ハナコレクション」「アトモス」の3つです。
塗料を工夫するだけで手軽に高級感を演出できるので、気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
グラナートSP(アステックペイント)
グラナートSPは塗膜チップが配合されており、天然石のような美しい輝きに仕上がるのが特徴です。
チョーキング現象を起こす顔料が含まれていないため、耐久性にも優れています。耐用年数は15年~とフッ素系塗料と同レベルの長さです。
価格は高めですが耐久性と高級感の両方を実現できるので、特別な仕上がりを求めている方にはおすすめです。
ハナコレクション(日本ペイント)
ハナコレクションは、自然の色彩感の美しさをコンセプトに、好きな花の色をテーマに塗装できる華やかな塗料です。
豊富なカラーバリエーションが特徴で、全43色のなかから自分の好きな色を選べます。また、塗装の時にはバラの香りがするため、塗料特有の嫌な臭いを防げるのもメリットです。
デザイン性だけでなく、防カビ・防藻、高耐候性といった機能面にも優れています。
アトモス(アペティー)
ホタテの貝殻を配合したセラミック系塗料で、吹き付け工法による意匠性の高さが特徴です。
自然石と無機質骨材を使うことで、多彩な色合いと立体感が生まれ高級感が表現されています。さらに耐久性、防水・通気性、撥水効果、断熱性、ファンデーション効果など機能面も充実しています。
機能性とデザイン性の両方を叶え、ワンランク上の仕上がりにしたい場合におすすめです。
外壁塗装の外壁材別おすすめ塗料
外壁材にはさまざまな種類があり、それぞれ一定の特性があるため、その特性に準じた塗料を選ぶことが重要です。
ここでは、サイディング外壁と砂・土壁・モルタル外壁の2種類に分けて、それぞれのおすすめ塗料を紹介していきます。
サイディング外壁におすすめの塗料
商品名 |
価格 |
耐用年数 |
リファイン1000Si-IR |
2,000~2,500円/㎡ |
15~18年 |
ファインシリコンフレッシュ |
2,200~2,400円/㎡ |
10~12年 |
セラMシリコン3 |
2,300~3,000円/㎡ |
11~13年 |
低コストかつ建物に負担をかけないサイディングは、近年人気を高めている外壁材です。一方、太陽光に弱く表面温度や吸水性が高くなるというデメリットもあります。
そのため、サイディング外壁には弾性塗料を使わない方が良いでしょう。
サイディングの特性に合う塗料は「リファイン」「ファインシリコンフレッシュ」「セラMシリコン」の3つが代表例です。それぞれの特徴を以下で解説していきます。
リファイン1000Si-IR(アステックペイントジャパン)
ファイン1000Si-IRは、コストパフォーマンスと耐久性のバランスが良いシリコン系塗料です。
価格は2,000~2,500円/㎡とリーズナブルでありながら、耐用年数は15年~18年と比較的長いのが特徴です。遮熱性にも優れているため、太陽光に弱いというサイディング外壁のデメリットをカバーできます。
また、美観保持機能が備わっており、メンテナンスの頻度を減らせるのもメリットです。
ファインシリコンフレッシュ(日本ペイント)
ファインシリコンフレッシュは、一般住宅用シリコン塗料のなかで昔から根強い人気を誇る塗料です。
寿命は10~12年と短めですが、高耐候性・低汚染・防藻防カビ性に優れています。価格は2,200~2,400円/㎡と中程度です。抗弾性タイプの硬化剤にすると、サイディング外壁にもおすすめできます。
ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆なので安全性もお墨付きです。
セラMシリコン3(関西ペイント)
セラMシリコン3は、関西ペイントの塗料で最も高性能といわれる人気の塗料です。
4種類の艶の調整によって、サイディングの新築感を演出できるのが最大のメリットです。肉厚感のある塗膜ができるので、気品のある美しさに仕上がります。
耐候性・低汚染性・防カビ防藻といった機能性があり、寿命は11~13年で価格は2,300~3,000円/㎡となっています。
砂・土壁・モルタル外壁におすすめの塗料
商品名 |
価格 |
耐用年数 |
アートフレッシュ |
2,500円/㎡ |
10~12年 |
K2コート |
2,800~3,000円/㎡ |
15~20年 |
ピュアアクリル |
4,000~4,700円/㎡ |
15~20年 |
モルタルは外壁材のなかでも特にひび割れリスクが高いため、弾性塗料を選ぶことをおすすめします。
弾性塗料は通常の10倍ほど弾力性があり、ゴムのように伸び縮みするのが特徴です。万が一、下地にひびが入っても塗膜が柔軟に伸びてくれるので、外壁までひび割れが影響しません。
砂・土壁は防水性の低さも弱点ですが、弾性塗料の柔軟な塗膜を活用することで、雨漏りの侵入をカバーできます。
アートフレッシュ(エスケー化研)
アートフレッシュは、寿命が10~12年、価格は2,500円/㎡程度で、コストパフォーマンスと耐久性のバランスが取れたハイブリッド塗料です。
弾力性がある塗料のため、壁の表面が汚れにくく塗膜膨れも抑えられます。また、防カビ・防藻性に優れ、ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆と安全性が高いのもメリットです。
比較的リーズナブルで耐用年数も長めですが、艶無ししか選べない点に注意してください。
K2コート(ピアレックス・テクノロジース)
K2コートは、光触媒フッ素系樹脂塗料で、太陽光や紫外線、雨などによる汚れを付着させにくくするのが特徴です。
防汚性・防カビ性が高いため寿命は15~20年と長めで、長期間きれいな状態を保てます。価格は2,800~3,000円/㎡と少し高めですが、耐用年数の長さを考えるとコスパが良いでしょう。
日当たりの悪い場所ではセルフクリーニング効果が半減するので注意が必要です。また、前回フッ素塗料で塗装していた場合は塗膜が密着しにくいという点も覚えておいてください。
ピュアアクリル(アステックペイント)
ピュアアクリルは、素材伸縮率600%を誇る業界No.1の弾性塗料です。
耐用年数の長さが強みで、15~20年とフッ素塗料レベルの耐久性を持ちます。ひび割れから水が入り込む隙を与えにくく、防水性を維持する高い伸縮性がメリットです。
ただし、汚れが付着しやすい、塗膜膨れを起こす可能性がある、価格が高いといった点には注意してください。
目的にあったおすすめ塗料で外壁塗装を行おう
外壁塗装の塗料は目的別または外壁材別に選ぶと失敗しません。
価格・耐久性・断熱性・見た目、のうちどれを重視するかによって最適な塗料が異なります。塗料選びを成功させるためにも、まずは「どんな目的で外壁塗装するのか」をはっきりさせておくことが大切です。
また、外壁材は大きく分けてサイディングか砂・土・モルタルの2種類でおすすめの塗料が違ってきます。ご自宅の外壁材がどちらに当てはまるか事前にチェックしておきましょう。
以下のリンクでは、塗料のメーカーや種類についても詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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