外壁と屋根色の組み合わせ方のポイント!失敗しないコツや施工事例もご紹介

外壁と屋根を同時に塗装するメリットは、足場代を節約できるだけではありません。家をイメージチェンジさせるチャンスでもあるため、失敗しないよう上手くまとめたいものです。

 

外壁と屋根色の組み合わせで失敗しないためには、知識と周囲への気配りが必要です。ここでは外壁と屋根を塗る際に意識すべき割合や色同士の相性、組み合わせるポイント、街並みに調和させるコツについて解説しています。

 

外壁と屋根色の組み合わせの考え方

外壁と屋根の色の組み合わせで失敗しないためには、「色の割合」と「色の種類」、2つの考え方を知りましょう。

 

2つの考え方を意識しながら外壁と屋根の色の選択を行えば、失敗するリスクを減らせます。

色の割合:70:25:5の法則

「70:25:5の法則」とは、バランスの良さを感じさせる配色のことです。

 

基本色を全体の70%、メイン色を25%、アクセント色を5%の割合で用いますが、これはそのまま家の外観にも応用できます。基本色を外壁、メイン色を屋根、アクセント色をサッシなど付帯部分と考えましょう。

 

割合は目安なので正確に割り振る必要はありませんが、屋根があまり見えないデザインの家なら25%くらいになるようバルコニーなどにも用いると、バランスが良くなります。

色の種類:色のトーン、色濃淡を共通させる

外壁と屋根の塗装色選びは、トーンや濃淡を意識するのがポイントです。トーンとは色の鮮やかさと明るさを合わせた考え方のことです。

 

外壁と屋根に別系統の色を用いる場合は、トーンを合わせることを意識しましょう。スモーキー調、パステル調などでまとめれば、統一感を保ちつつ印象的な外観に仕上がります。

 

外壁と屋根を同系色で塗るなら、濃淡で差をつけましょう。たとえばライトグレーとダークグレーで塗分ければ、無難な仕上がりになるでしょう。

 

外壁と屋根色の組み合わせのポイント

外壁と屋根の色にメリハリをつけることと、濃い色を屋根に使用するのがポイントです。

 

ポイントを押さえることで家がのっぺりとした外観にならない、街並みになじみやすいという2つの効果が期待できるでしょう。

 

メリハリをつける

同じトーンや同系色を意識しすぎると、変化のない仕上がりになってしまいます。外壁と屋根にメリハリをつけることで、単調な仕上がりを避けましょう。

 

同じトーンならなるべく違う色を選ぶことがポイントです。補色を選ぶのはやりすぎだとしても、補色に近い2色の選択は洗練された印象になります。補色とは青とオレンジ、黄と紫、赤と緑など対立する性質を持つ色のことです。

 

同系色なら濃淡の差を付けること、グラデーションのような選択は避けましょう。

色見本帳は大きなもので確認する

色の選択は塗装業者と色見本をみながら行うのが一般的ですが、その際にはできるだけ大きな色見本帳を用意してもらいましょう。面積の大きい・小さいで、色の印象はずいぶん異なります。

 

避けたいのは口頭で色を業者に伝えることに加えて、PCやスマホなど画面を通した色の確認です。画面の色は印象だけでなく、実際と大きく異なります。必ず塗料メーカーが作った色見本を用いてください。

 

外壁塗装の色選びについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

 

屋根を濃い色、外壁を薄い色にする

屋根は外壁よりも濃い色で塗りましょう。屋根は色あせの原因である紫外線や雨風の影響を強く受けますが、濃色には色あせに強い性質があるからです。

 

また濃い屋根色には、街並みと調和しやすいメリットもあります。

 

日本では伝統的に屋根に濃い色が用いられてきたことからか、多くの人が屋根を濃色に塗装します。周りが濃い色の屋根ばかりになるので、濃色の屋根なら浮いてしまうことはなくなるでしょう。

家の一部の色を意識する

「70:25:5の法則」の5%部分はアクセントです。5%と面積は狭いですが、見た目に大きな影響を及ぼします。たとえば窓サッシや破風板がその5%です。家の一部の色も意識して家のイメージチェンジを成功させましょう。

窓サッシ

外壁や屋根は塗装で変えられますが、窓サッシの色は変えることができません。特に外壁の色選びは、窓サッシを意識して行いましょう。

 

黒やブラウンのサッシなら、ベージュ系や白系など彩度の低い色との相性が良いです。また濃度を変えた同色系でまとめるのも良いでしょう。

 

白やベージュのサッシなら、相性が良いのは青や緑、ピンクなど彩度の高い色です。他にもベージュやグレーなどとも好相性となります。

 

破風板

破風板(はふいた)があるのは、切妻屋根などの「へ」の字型をした側面です。屋根裏に雨が浸入するのを防いでいて、劣化は雨漏りの原因になります。外壁や屋根と同時に塗装を依頼しましょう。

 

屋根の色と同じにするのが一般的ですが、屋根より薄い同色でまとめると、全体が明るい雰囲気になります。対して屋根より濃い同色を選ぶと、家は落ち着いた雰囲気になります。

 

また先述の5%と考えて、サッシと色を合わせるのも良いでしょう。

外壁と屋根色の組み合わせがわかる施工事例

ここからは外壁と屋根、3パターンの人気色の組み合わせを見ていきます。

 

すべて弊社が施工したものとなっており、ビフォーアフターや用いた塗料の詳細などは、リンクをたどれば参照できるようになっています。

 

ブラウン×ブラック





落ち着きのあるブラウンを、ブラックの屋根で引き締めています。高級感を演出できることから人気の組み合わせです。

 

ブラウンの外壁は濃すぎると汚れが目立ちやすいデメリットがあるので、色を薄めにしたり、防汚性の高い塗料を選んだりするとよいでしょう。

 

また3枚目の写真のように、ベージュを加えて2トーンにするのもおすすめです。ブラウンとブラックの重厚感を和らげる効果があり、高級感はそのままにポップな印象が加わります。

アイボリー×ブラック

 

明るい印象のアイボリーにブラックを加えて、シックさを演出しています。アイボリーの面積が広いと清潔感、ブラックの面積が広いと重厚感をそれぞれ観る人に与えるでしょう。

 

アイボリーもブラックも汚れが目立ちやすいデメリットがあるので、防汚性の高い塗料を選ぶなど工夫が必要です。

 

3枚目の写真は親しみやすさのあるベージュを加えて、2トーンにした例です。アイボリーとベージュは類似トーンから選択することで、まとまりがよくなりました。

ベージュ×グレー

 

グレーとベージュはそれぞれ中間色なので、控えめで上品な組み合わせになります。これならば街並みで目立ちすぎることはなく、植物のグリーンともよくマッチします。

 

あわせて中間色には、汚れが目立ちにくいというメリットもあります。グレーとベージュは、手入れの手間がかからない組み合わせともいえます。

 

3枚目の写真はベージュの濃度を変えて、2トーンにした例です。ある程度の濃淡の差があるので、まとまりとメリハリが両立しています。

外壁と屋根色の色の組み合わせを失敗しないためのコツ

外壁と屋根の色選びで失敗しないためには、色同士の相性だけに気を配るだけでは不十分です。周りの環境との相性や太陽光線の下での色の見え方、塗装後のイメージと実際のズレを小さくすることが大切になります。

 

近隣との相性を考える

外壁と屋根の色の組み合わせを決める際に、尊重されるべきは施主さんの好みですが、街並みとのバランスも考慮しましょう。悪目立ちしてしまうと、近隣とのトラブルに発展しかねません。

 

塗装業者のカラーシュミレーションが写真を取り込んで行うタイプなら、近隣の家もあわせて撮影してもらい、塗装後の家が周りと馴染むかあわせて確認してください。

 

屋根が目立つデザインに住んでいるなら、外壁と屋根の色の組み合わせにより注意をはらいましょう。

太陽光で色の確認する

塗料色の決定に大切なのは、太陽光の下で確認することです。蛍光灯に照らされた室内と屋外の太陽光では、色の印象はずいぶん変わるものです。

 

あわせて確かめたいのは、朝・昼・夕ごとの色の見え方です。朝は青味が、夕は赤味が加わるため、印象の変化に驚くことでしょう。

 

色選択の最終段階になったら、外壁塗装業者に見本帳を借してもらい、色々な条件の下で色目を確認してください。

カラーシュミレーションを利用する

外壁や屋根を塗装した後の全体のイメージをつかむには、カラーシュミレーションが有効です。業者によっては実際の家の写真を取り込んでのシュミレーションもできるので、塗装後のイメージがより確かなものになるでしょう。

 

注意点は画面を通してみる色は、実際の色と大きく異なることです。類似色など微妙な違いも感じにくく、時間帯による見え方の変化もわかりません。

 

シュミレーションについては、以下の記事も参考になるでしょう。

 

>>外壁塗装の色 シュミレーションについて詳しく確認する

外壁と屋根色の組み合わせは家の印象を大きく左右する

色を選択する際には色同士の相性や塗り分ける割合とあわせて、街並みと調和するかも考慮しましょう。

 

外壁・屋根塗装の役割は家を守るだけではありません。この記事で解説したポイントを押さえて失敗を避け、イメージチェンジを成功させましょう。

 

 
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