外壁塗装の足場設置に関するトラブル事例とは?トラブルの予防策と対処法も解説
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カテゴリー:外壁塗装の基礎知識
外壁・屋根塗装でのトラブルは、塗料や汚れ、臭いの飛散だけではありません。同様に起こる可能性があるのが、高所作業用の足場にまつわるトラブルです。足場は大型の金属パーツで構成されているため、大きなトラブルが起こりかねません。
ここでは足場を組み立てる作業中などに起こりそうなトラブルや、それらを未然に防止するための方法について解説しています。万が一に備えての対処法は知っておきましょう。
外壁塗装の足場に関する近隣とのトラブル
ここでは設置時の騒音やパーツの落下による破損など、足場が引き起こす典型的なトラブルについて見ていきます。起こるかもしれないことをあらかじめ知っておくことは、万が一の事態にも役立ちます。
足場を設置するときの音
高所作業用の足場は金属製パーツを組み合わせて作る「ビケ足場」です。支柱にブラケットをハンマーで打ち込んで組み立てていきます。したがって設置・解体時には特に大きな音がします。また、搬入・搬出時にもパーツ同士がぶつかり合う音がするでしょう。
響きわたる音を耳ざわりと感じるかもしれませんが、足場の設置・解体にかかるのは半日から1日程度です。それほど長くかからないことを、ご近所にあらかじめ伝えておきましょう。
自宅の敷地外への足場設置
建物から少し離して、周りを取り囲むように設置するのが足場です。十分な敷地がないケースやお隣の家との間に十分なスペースがないケースでは、隣の敷地にはみ出すことでしか足場が設置できないでしょう。
隣の敷地を借りる場合には事前に挨拶にうかがって、許可をお願いしなければなりません。どのような形ではみ出して、どのような作業を行うかについて、詳細な説明を求められるため、塗装業者に同行してもらうことをおすすめします。
近所の方の所有物に傷をつけたり破損させてしまったりする所有物の破損
敷地が隣接している場合は足場がはみ出してしまうことに加えて、建物や植木などお隣の所有物に傷をつけてしまったり、破損させてしまったりする可能性があります。
速やかにお詫び・補償を行うのはもちろん業者ですが、このことが原因で気まずい思いをすることは避けたいものです。ご近所付き合いに支障が起こらないよう、施主さんも対応に気を付けなくてはなりません。
足場の設置に限らずご近所トラブルに発展しがちなのが外壁塗装です。万が一の際にもあわてず対応できる業者選びを行いましょう。
足場を組む際にトラックを路上駐車した
足場の設置・解体時にはトラックが必要不可欠ですが、作業中は現場の近くに路上駐車するケースもあるかもしれません。そのおかげで車が通れないなど、ご近所の迷惑になってしまうこともあるでしょう。
路上駐車が大きなトラブルに発展しないよう作業中に通行する車や人に対して、業者には丁寧に対処することが求められます。
外壁塗装の足場に関する業者とのトラブル
ここからはご近所ではなく、施主さんとの間に起こるかもしれない足場設置に関するトラブルです。トラブルを起こさないことは当然ですが、万が一の場合には誠心誠意対応してくれる業者かどうか、見積り時の対応で判断しましょう。
自宅や自身の所有物へ傷がつく
足場の設置・解体の際に、外壁や窓、車などを傷つけてしまうことがあります。たとえば解体中に強風が吹き付けるとバランスを欠いた足場により、建物にダメージが加わってしまう可能性が高くなります。
この際に責任を負うべきは塗装業者ですが、足場の担当が外注業者だった場合には責任の所在で揉める場合があります。付けられた傷についても、元からあったとされトラブルになる可能性があります。
万が一の事態で不快な思いをしないためにも、外壁塗装の業者選びは重要です。見積もりを受け取る際や打合せの際に、業者の人柄を見極めておきましょう。
庭の樹木や草花の植え替えが必要になる
足場を設置する際には建物の周りを囲むようにして行いますが、建物のそばに樹木や草花がある場合、設置・解体を妨げます。
プランターなら動かせばよいのですが、問題は地面に直植えしてしまっているケースです。簡単に動かすことはできないため、植え替えが必要になってしまいます。
日程が決まってからあわてて作業を行うのは、あまり好ましくありません。塗装業者との打ち合わせで植え替えが必要と分かった時点で植え替えを行い、足場の設置に支障がないようにしておきましょう。
足場が倒壊してしまう
風に強いとされているビケ足場ですが、昨今は気象が異常なことも多くなっています。春一番などの影響で足場が倒壊したというニュースを目にされた方も多いでしょう。
強風による足場の倒壊で原因とされることが多いのが、塗料などの飛散を防ぐシートです。骨組みだけなら風に強いはずの足場ですが、メッシュといえどシートを張ったとたんに風の影響を受けやすくなってしまいます。
予期できない突風なら避けられない面もありますが、台風なら事前にシートを外す対策を取れるものです。事前の対策は仕事への責任感が問われるものなので、ここでも業者選びが重要になります。
外壁塗装の足場トラブルの予防策
起こるかもしれないトラブルには、予防策があるものです。施主側でできる予防策はあらかじめとっておきましょう。特にご近所に対しては、施主さんの役割が大きくなります。
近隣住民に許可を取っておく
隣の敷地に足場がはみ出してしまう場合や設置・撤去時のトラックによるトラブルにそなえて、あらかじめご近所に話を通しておきましょう。外壁塗装中に迷惑をかけるかもしれないことを、業者に同行してもらい一軒ずつ挨拶回りをしていきます。
業者に同行してもらうのは、工事・作業内容や期間についてくわしい説明を求められる可能性があるからです。足場設置・解体で起こるであろう騒音やはみ出してしまう場合の対処方法について説明してもらいましょう。事前に挨拶状を用意できればベストです。
トラックを使うことで必要になる道路の使用許可については、取得済みかの確認を取りましょう。
足場の設置でお隣の土地の使用許可が取れない場合は、最悪のケースで裁判所の判断を仰ぐことになりますが、そのような事態にまで発展することのないよう、日ごろから良い関係を保つようにしておいてください。
外壁塗装にともなうご近所への挨拶については、以下のリンクも参照してください。
瑕疵保険へ加入して万が一に備える
塗装業者には、万が一の事態に備えて請負業者賠償責任保険(瑕疵保険)に加入しているかを確認しておきましょう。注意すべきは塗装を依頼した業者が加入していても、足場業者が加入していないケースです。
外壁塗装を依頼した業者だけでなく、足場担当など外注業者も保険に加入していることや、保険が適応される範囲が施主さんや工事関係者だけでなく、近隣の方々まで広げられていることを確認しておきましょう。
保険に加入していないことがはっきりしたら、外壁塗装を含めて依頼は見送ることをおすすめします。
足場の強風対策
強風による足場の倒壊は予想できない竜巻でもない限り、防ぐことができるトラブルです。
骨組みだけの足場なら強風の影響をかわすことができますが、シートを取り付けてしまうと途端に風の影響を強く受けるようになり、倒壊につながってしまいます。夜に強風が予想されるなら、作業が終了した時点で飛散防止用のシートを外してたたみ、足場にくくりつけてから引き上げる必要があります。
強風が予想される日にはシートの始末や足場の固定具合を、施主さんもチェックしておきましょう。
信頼できる業者を選ぶ
トラブルを未然に防止するためにすべての点で通じるのは、信頼できる業者を選ぶことです。足場を担当するのが塗装業者の外注先ならば、施主さんが選ぶことはできませんが、信頼できる業者は下請けも同様と考えましょう。
信頼できる業者選びの方法は、営業マンの対応や相見積もりの内容を吟味することでわかります。少しでも不誠実さを感じたら、いくら見積もりが安くても依頼するのは避けた方がよいでしょう。
創業以来の年数や建築業許可の有無やこれまでの実績、地元に根付いた業者かどうかも、信頼できる業者選びの材料です。請負業者賠償責任保険(瑕疵保険)に加入しているかは、あらためて確認しましょう。
また「足場代無料」など安さのみをアピールしてくる業者も避けた方が無難です。一歩間違えると大けがにつながる工程を、無料にすることなど通常はできるはずがありません。
業者選びについての詳しい情報は、以下のリンクも参照してください。
外壁塗装で足場トラブルが起こった時の対処法
足場でのトラブルについて知り予防をしても、万が一の事態は起こってしまうかもしれません。そんな場合に備えて知っておくべきは対処法です。万が一の事態でもあわてることなく、落ち着いて対処することができるでしょう。
業者にすぐに連絡をする
業者が起こしたトラブルに対処すべきは業者であり、決して施主さんではありません。ご近所からのクレームだからと直接対応するのではなく、施主さんは窓口に徹して業者にすぐに連絡を取りましょう。
たとえば足場の設置時に車に傷が付いたというクレームなら、施主さんが責任を負うべき理由はどこにもありません。ご自身が依頼した工事でトラブルになったことを詫びたとしても、それ以上のことをする必要はないのです。
「足場の業者が対応する」などと適当なことをいってしまうと、後から大きなトラブルに発展しかねません。対応は誠心誠意お詫びするくらいにとどめたら、すぐに塗装工事を依頼した業者に連絡を入れて、その後の対応をゆだねましょう。
専門機関・弁護士に相談する
業者ゆだねても思ったように対応してくれない場合は、まずは専門機関に相談してください。それでもらちが明かない場合、法律のスペシャリストである弁護士に相談してみましょう。
「住宅リフォーム紛争処理支援センター」は住まいのことなら何でも相談できる窓口、外壁塗装にまつわる足場トラブルにも対応してくれます。
「国民生活センター」や「消費生活センター」は地方自治体と設置者こそ違いますが、両者の役割は似ています。相談相手として合わせて利用してみましょう。
外壁塗装の足場に関するトラブルのまとめ
外壁塗装の足場に関するトラブルには、起こりがちな事例を知ることや予防策をとること、対処法を知ることの3つが大切です。予防策をとることでトラブルを未然に防ぐことができ、事例や対処法を知ることで万が一の場合にもスムーズに対応できます。
あわせて大切なのは業者選びです。信頼できる業者を選ぶことで足場トラブルが起きる可能性は低くなり、もし起こってしまっても誠実な対応が期待できるでしょう。あらかじめ外壁塗装を依頼した業者と足場業者との関係を確認しておいてください。
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