窓枠・サッシの雨漏りの応急処置方法を解説!原因や修理についてもご紹介

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窓枠やサッシからの雨漏りを発見したとき、業者を手配して修理を依頼することはもちろんですが、その前に応急処置をして雨水の侵入を防ぎたいと考える方は多くいます。

 

しかし、普段から建築業に携わっていて知識や経験をお持ちの方でない限り、前触れもなく発生する雨漏りに正しく対処することは容易ではありません。

 

本記事では窓枠やサッシから雨漏りする原因や対処方法を紹介します。

突然の雨漏りに悩まされている方の参考になれば幸いです。

 

窓枠・サッシから雨漏りしてる際の応急処置方法

窓枠やサッシからの雨漏りを発見した場合、室内や家財への被害を最小限に食い止めるためにも応急処置は重要な対処法です。

ここではそれぞれの状況や範囲に応じて有効な応急処置の方法を3つ紹介します。

 

防水テープで雨漏り部分を補修する

雨水の侵入箇所が特定できている場合は防水テープや防水シート補修材を使用することで応急処置ができます。

 

後ほど紹介するコーキングでの補修に比べると簡単に対応できるので、細かな作業が苦手な人でも問題なく扱えます。

 

補修方法は、雨水の入り口周辺の汚れや水分を乾いた布で綺麗に拭き取り、防水テープを貼るだけです。汚れや水分が付着しているとすぐに剥がれてしまうので雨の日の作業は避けた方が良いでしょう。

 

防水テープで覆いきれないほど補修範囲が広い場合には、防水シート補修材を使用することをおすすめします。

防水テープに比べると手に入りづらく、作業の難易度も上がりますが同様の手順で応急処置ができます。

 

雨漏り部分に布や吸水シートを設置する

雨水の侵入経路を特定できていないものの、室内にポタポタと雨漏りしている場合には雑巾や吸水シートを使って水を吸い取ることも大切です。

 

雨漏りは建物構造部へだけでなく、クロスやフローリングといった内装材、家電や家具に対しても大きなダメージを与えます。濡らしたくないものをその場から移動し、雑巾やタオルを設置して垂れてくる雨水を吸い取りましょう。

 

また、垂れてくる雨水の量が多いときは市販の吸水シートがおすすめです。雑巾やタオルよりも吸水力が高く、絞ったり交換したりする手間が省けます。ペットがいるご家庭であればペットシーツでも代用が可能です。

 

コーキングによって窓枠の隙間を埋める

雨水の侵入箇所が特定できている場合には、コーキングを使用して補修することも可能です。

 

コーキングでの補修方法は「増し打ち」と「打ち替え」の大きく2種類があります。

 

増し打ちは劣化した既存のコーキング部分へ重ね塗りする方法ですが、新しいコーキングが剥がれやすく、劣化もしやすいため一時的な処置にすぎません。

 

打ち替えは既存のコーキングを全て撤去し、新しく打ち直す方法です。作業自体は素人でも可能ですが、経験や技術がないと完璧に打ち替えをすることはできません。

 

不適切な処理で浸水量が減り、雨漏りが止まったように感じて建物へのダメージが蓄積するなど、かえって逆効果になってしまうこともあるので無理して施工をせず、業者に依頼するのが無難です。


コーキングについて詳しく確認する

 

窓枠・サッシの雨漏りが発生する原因

浸水箇所の特定が難しい雨漏りですが、よくある原因や浸水しやすい箇所を知っておくことで非常時でもスムーズに対処できます。

本章では窓枠やサッシでよくある雨漏りの発生箇所と原因を紹介します。

 

屋根の破損や劣化

雨漏りの原因として、もっとも想像しやすいのが屋根からの浸水です。想像通り、屋根材のめくれや破損によって浸水を許し、雨水がつたって窓枠やサッシの近辺から室内に垂れてくることがあります。

 

ここで一つ注意しておきたい点は、必ずしも窓枠やサッシの真上から浸水しているとは限らないということです。

 

水は高い位置から低い方へ流れていったり、平らな場所でも物をつたってじわじわと流れたりします。そのため、想像もしていなかったような箇所から浸水し、垂木や配線をつたって窓枠やサッシから雨水が垂れてくることがあります。

 

屋根からの浸水が疑わしい場合は窓枠やサッシの真上はもちろんですが、それ以外の箇所から浸水している可能性も念頭に置いておきましょう。

 

コーキング材の劣化

窓枠やサッシの周辺へ防水性を高めるために使われているコーキングは、紫外線や雨風の影響を受けて劣化していきます。

 

一般的にコーキングの寿命は10年といわれていますが、想定よりも過酷な環境であれば5年で寿命を迎えることもあり、定期的な点検が必須です。また、外壁材同士の継ぎ目にも使われるコーキングの劣化も浸水の原因となることがあります。

 

既存のコーキングがひび割れや剥がれ、ミミズ跡のような汚れが浮き出るブリード現象を起こしている場合は劣化が進行しているため、打ち替えを検討した方が良いでしょう。

 

コーキングはご自身で補修をすることも可能ですが、かえって状態を悪化させてしまうこともあるので注意が必要です。

 

外壁のひび割れや破損

外壁のひび割れや破損も雨漏りの原因になります。パッと見てわかるほど大きなひび割れや破損であれば雨水の浸入箇所だと疑いやすいですが、注意深く見なければわからないような髪の毛のように細いひび割れ(ヘアークラック)や小さな穴から浸水することもあります。

 

また、近年主流の外壁材であるサイディングボードは表面の塗料が劣化すると雨水を吸収しやすくなります。これにより吸水と乾燥を繰り返し、反りやひび割れが生じて雨漏りの原因となることがあるので要注意です。

 

劣化に気付きにくい外壁は、塗装の耐用年数である10年を迎える前に点検・メンテナンスをしておくことをおすすめします。

防水施工の不良や劣化

雨漏りを引き起こす原因は建材の劣化だけではなく、建築時に窓周りの防水処理が正しく施されていないことで引き起こすこともあります。

 

窓枠やサッシを取り付けるときには防水シートや防水フィルムを使って防水処理されますが、雨水はどんなに小さな隙間でも入り込んでいくため、防水テープの貼り方などにほんの些細な施工不良があると雨漏りに発展してしまいます。

 

住み始めてすぐに気付けば不幸中の幸いですが、長い年月をかけて溜まった雨水がじわじわと症状として現れた場合、壁裏などの見えない箇所でカビやシロアリの発生、腐食が進んでいる可能性があります。

 

自身で特定することは難しいですが、施工不良が原因で雨漏りが発生した場合はしっかりとやり直し工事をしてもらうようにしましょう。

引き違い窓の隙間

2枚以上の窓を交差させて開閉する引き違い窓の隙間が原因で雨漏りを引き起こすことがあります。引き違い窓は構造上、スムーズに開け閉めするためのわずかな隙間があり、横殴りの強い雨や台風によって雨水の浸入を許してしまうことがあります。

 

万が一、隙間から雨水が内側へ吹き込んでくる場合は雑巾やタオルを当てて被害を最小限に食い止めましょう。

 

また、サッシのレールは雨水を排水できるように設計されていますが、枯れ葉や砂埃の詰まりによって排水の処理がうまくできずに室内へ浸水してしまうことがあります。

 

見落としがちなサッシ周りですが定期的にゴミ詰まりをチェックし、お掃除することをおすすめします。

 

窓枠付近の構造物からの浸水

窓枠やサッシ上部に設置されている換気扇、付近を通している配管周りの不具合によって雨漏りが発生することがあります。

 

これらの設備は雨水が侵入しないようにコーキングの処理や設計がされていますが、隙間を埋めているコーキングの劣化、横殴りの雨や台風による吹き込みが原因となり浸水を許すことがあります。

 

窓枠やサッシ、屋根、外壁などを調査しても雨漏りの原因が特定できない場合は、周辺に設置されている設備からの浸水を確認してみましょう。

 

ただし、それらの設備は高所に設置されていることが多く大変危険です。十分な安全が確保できない場合は専門の業者へ調査を依頼しましょう。

 

窓枠・サッシの雨漏り対策をする際のポイント

窓枠やサッシから雨漏りが発生したときに応急処置や対策をとることはとても重要ですが、それ以上に住宅の寿命や資産価値、自身の安全を守ることが大切です。

本章では、窓枠やサッシの雨漏り対策をする際のポイントを紹介します。

 

最終的には業者に修理依頼する

DIYで一時的に雨漏りが止まったとしても、最終的には必ず業者へ修理を依頼してください。雨漏りに対して自分で行える範囲の対応は修理ではなく、あくまで応急処置です。

 

浸水した雨水の出口が一箇所であっても入り口は複数箇所であったり、止まったように見える雨漏りも浸水の量が減っただけで確実に止められていなかったりと、判断を見誤ってしまうこともあります。

 

このような状態を放置することで被害が拡大し、本来であれば必要のない修理をせざるを得ないケースも少なくありません。

 

大切なご自宅の寿命を縮めないためにも、応急処置を行ったら速やかに業者へ修理を依頼しましょう。

 

また、自然災害によって雨漏りが発生した際には、火災保険が適用できるかを確認することも重要です。

 

高所での作業は危険なので避けた方が無難

雨漏りの原因はさまざまですが、いずれにしても侵入箇所は高所であることが大半です。屋根や天窓など雨漏りの原因が高所である場合、ご自身での応急処置は大変危険なため無理して対応することはせず、専門の業者へ修理を依頼してください。

 

屋根からの転落事故はケガを招くだけでなく、死亡することもあります。実際に安全対策を行っている建築の現場でも、年間100名を超える死亡事故が発生している事例があります。

 

雨漏りの被害を最小限に食い止め、修理費用を安く抑えるためにも応急処置は重要ですが、それ以上に身体の方が大切です。

 

どんなに些細な作業でも、高所作業はしっかりと安全対策を行っている業者へ依頼しましょう。

 

窓周りに釘やネジを打たないようにする

雨漏りの被害を最小限に抑えるための応急処置として、窓枠やサッシ、外壁などに釘やネジを打って補修することはやめましょう。

 

補修のために開けた穴が新たな雨水の侵入経路となる可能性がある上に、一度開けてしまった穴は元に戻すことができないので見た目を悪くしてしまいます。

 

また、壁裏には配線を通していることもあるので不用意に釘やネジを打つと配線を突いてしまい、漏電や断線を引き起こす原因にもなります。

 

賃貸物件の場合は応急処置と管理会社への報告を

賃貸物件で雨漏りが発生した場合、基本的には業者の手配や修理費用の負担は大家さんや管理会社といった管理者が行います。

 

そのため、入居者が使用上の不注意によって故意に雨漏りを発生させたわけではないことを証明するため、不用意に手を加えてはいけません。

 

下記の手順に沿って冷静に対応しましょう。

 

  1. 状況の確認:水が漏れている箇所と程度を正確に把握する。
  2. 被害拡大の阻止:雑巾を入れたバケツを置き、室内の被害拡大を阻止する。
  3. 管理者へ連絡:大家さんや管理会社へ連絡して状況を報告し、指示を仰ぐ。

 

雨漏りによって家財が濡れて使えなくなってしまった場合は、その分の費用を保証してもらえることもあります。


賃貸で雨漏りが発生した場合の対処方法を確認する

応急処置を行ってから窓枠・サッシの雨漏り対策を

窓枠やサッシの周辺から雨漏りが発生したときは、被害を最小限に抑えるために適切な応急処置をすることが大切です。

 

しかし、自身の対応で雨漏りが止まったとしても満足することはせず、あくまで応急処置ということを念頭に置いて専門業者を頼ることが重要です。また、安全を考慮して高所での作業も自身では行わないようにしましょう。

 

窓枠やサッシ周りの雨漏りは、経験や知識がないと侵入箇所を確実に特定することは困難です。

 

アップリメイクではこれまでの実績をもとに、雨漏りに関する相談を無料で承っております。快適で安心な生活をいち早く取り戻すために、どんな些細なお悩みでもご相談ください。

 
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