外壁塗装の養生の重要性とは?養生のコツやポイントも詳しく解説!

外壁塗装において、養生はとても重要な役割を果たします。

 

塗料の飛び散り防止や作業効率を上げる目的で活用され、美しい外壁に仕上げるには欠かせない工程です。養生の必要性をきちんと理解していれば、外壁塗装での失敗リスクを軽減できます。

 

この記事では、養生の目的・養生が必要な場所・費用・注意点などの基礎知識を解説します。

 

外壁塗装が初めての方や失敗を防ぎたい方は、この記事で養生の知識を身につけましょう。

 

外壁塗装の養生とは?

 外壁塗装における養生とは、塗装する箇所以外に塗料が付着しないようビニールなどで保護することです。塗料は液体なので周囲に飛び散る可能性があり、養生でカバーしないと近隣トラブルになりかねません。

 

塗装工事を始める前に、養成ポリシート、ビニールシート、マスカー、布テープ、マスキングテープを用いて建物を丁寧に覆います。

 

養生が雑だとカバーした部分と塗装箇所の境目が歪み、全体の見栄えが悪くなってしまいます。また、作業終了時には塗装が完全に乾く前に手早くきれいに取り外さなければなりません。

 

丁寧かつ適切な養生作業は、塗装の仕上がりに大きく影響します。近隣とのトラブル防止にも役立つため、外壁塗装においては欠かせない工程の一つです。

 

外壁塗装の養生の目的

養生の目的は主に「飛散防止」と「作業効率アップ」の2点です。

それぞれどのようなメリットがあるのかを詳しく解説していきます。

 

塗料の飛び散りを防ぐため

外壁塗装の養生における最大の目的は、建物を塗料の飛び散りから保護することです。

 

風によって塗料が自宅周辺に飛び散ってしまうことは十分に考えられます。周囲を汚して近隣トラブルにならないよう、建物の周りに設置した足場に養生シートを貼らなければなりません。

 

足場だけでなく、車や倉庫、エアコンの室外機、屋外の小物など飛散する可能性がある場所は、すべて覆うことが原則です。また、高圧洗浄機の水しぶきやサビの粉を防ぐ目的でも使われます。


外壁塗装の飛び散りについては、以下のリンクでも説明していますので、あわせてチェックしてみてください。

>>外壁塗装の飛び散りについて詳しく確認する

 

作業効率を高めてミスを防ぐため

養生は塗装作業の質を上げるのに効果的です。

 

養生をすることで塗装する部分としなくてもいい部分を塗り分けできるため、格段に作業しやすくなります。職人さんの塗装パフォーマンスが上がることで、完成度にも良い影響を与えます。作業効率の低下によるミスも防げるでしょう。

 

また、養生テープを貼ることで、塗らなくてもいい部分が汚れずきれいに仕上がるのもメリットです。誤ってはみ出してしまうと、一度塗装を剥がす必要があり、大変な労力がかかります。最悪の場合、塗装が剥がれずミスした部分が残ってしまうかもしれません。

 

外壁塗装に養生が必要な場所

 

養生は塗装が飛散する恐れのある場所すべてに施す必要があります。見落として汚れてしまうことがないように、細かい部分まで入念にチェックしておきましょう。

 

ここでは、家の周りで養生すべき箇所と養生の仕方について紹介します。

 

玄関や窓

玄関周り・ベランダ・窓のサッシは塗装しない箇所が多いため、事前に養生テープでカバーしておく必要があります。

 

玄関は人が出入りする場所なので、歩いても滑らないような「ノンスリップシート」を使用します。

 

ノンスリップシートとは、水に濡れやすい場所によく使われる床材のことで、雨が降っても安心して通行できます。汚れを防ぐのに加え、住居人や作業員の安全確保にも効果的です。

 

また、玄関や窓は作業中も開閉できるように養生してもらいましょう。基本的に窓はすべて養生が必要なので、漏れがないか自分でもチェックしておくと安心です。

 

エアコン・換気扇・給湯器

エアコンの室外機、換気扇、給湯器などの空調設備も養生で保護します。

 

ただし、養生によって給気口を塞いでしまわないよう、専用のカバーやメッシュカバーで覆う必要があります。上から被せるだけでカバーできる「室外機カバー」を使えば、作業中でもエアコンや給湯器を使用しても問題ありません。

 

ビニールシートやマスカーを使うこともありますが、適切に取り付けないと給気口を密閉してしまい、機械故障の原因につながります。作業中にもエアコンを使いたい場合は、事前に業者へ申告しておくと良いでしょう。

 

自家用車がある住宅では、車への飛び散りも気をつけなければなりません。

 

乗り物を養生する場合は、1台まるごと覆える「カーシート」が便利です。不織布なので車を傷つけにくく、ワンタッチで取り外せる仕組みになっています。業者以外でも簡単に取り付け・取り外しできるので、作業中に外出することも可能です。

 

カーシートにはポリフィルム素材もありますが、夏場に長時間使用すると車が変色する可能性があります。通気性の良いメッシュ素材を使えるかどうか、業者に問い合わせておきましょう。

 

花壇

意外に見落としがちなのが、花壇やベランダの植物への養生です。塗装が付着してしまうと、花や植物の破損や枯れるといったトラブルが発生する可能性があります。

 

外壁周辺にある花壇や植木などは、養生シートを被せて塗料が飛び散らないように保護します。シートに切り口を入れて通気口を作るのもおすすめです。また、大きな植木はシートでグルグル巻きにして保護します。

 

どうしても心配な方は、塗装工事前に安全な場所へ移動させておくか、あらかじめ業者へ相談しておきましょう。

 

塗装の材料置き場や通路

塗装の材料置き場や通路の汚れ防止には、ブルーシートを使用します。

 

ブルーシートは他の養生よりも厚みがあり丈夫なのが特徴です。玄関やベランダ、下屋根といった塗装の際に足場として使われることが多い場所に適しています。

 

適当な大きさにカットできるため、どのような場所でもピッタリと保護してくれます。水をはじく素材なので雨に濡れても問題ありません。通路に設置するブルーシートは、ズレて滑らないようにしっかりとテープ止めしてもらいましょう。

 

また、滑りにくく破れにくいノンスリップマスカーを利用するのもおすすめです。

 

建物全体

建物全体に養生をする場合は、近隣に配慮した上で「飛散防止ネット」で保護をします。

 

飛散防止ネットは、別名メッシュシートとも呼ばれており、建物の周囲に高圧洗浄水や塗料が飛散しないよう足場全面に張られたネットです。通常、足場の設置から解体作業まで終始取り付けられています。

 

塗料の飛び散り防止だけでなく、作業員の落下事故を予防する役割もあります。安全に作業を進めるため、建物全体を保護する飛散防止ネットは必須アイテムです。

 

外壁塗装の養生で知っておきたいポイント

外壁塗装の養生では、前もってチェックしておきたい注意点がいくつかあります。施工前に知っておけばトラブルを回避できるので、必ず押さえておきましょう。

 

ここでは覚えておくべきポイントを3つ紹介します。

 

窓やドアが開けられなくなる

養生は窓全体をビニールシートで覆ってしまうため、作業中は窓を自由に開け閉めできなくなります。

 

キッチンや浴室の窓など換気したい場所があれば、あらかじめ業者に開閉したい窓やドアを伝えておきましょう。毎日作業後に養生を外してもらうことも可能です。ビニールに穴を空けて換気してくれる場合もあります。

 

また、夏場は室内に熱気がこもりやすいので、窓を開けられないと不便さを感じるでしょう。暑い時期に塗装工事する場合は、特に注意しておいてください。

 

エアコンや給湯器が使えないと言われたら専用カバーを検討してもらおう

エアコンや給湯器も養生が必須の場所なので、作業中は基本的に使用できません。

 

ただし、室外機専用カバーや通気性があるメッシュの養生カバーで覆えば利用可能です。一般的なビニールシートだと、使用した際に機器の故障や一酸化炭素中毒を起こす恐れがあります。

 

重大な被害をもたらさないためにも、細かい部分まで丁寧に養生してもらうことが大切です。業者によっては専用カバー非対応の場合もありますが、最近は広く出回っているので、できるだけ使用してもらうように促しましょう。

 

植物の長期間養生は枯れる原因になる

養生期間が長くなると、酸素や日照が不足し植物が枯れる原因になります。家に植木や花壇がある場合は要注意です。

 

養生は塗料を使う期間の3日程度に絞ってもらいましょう。それ以上の期間になると植物が弱ってしまいます。

 

移動できるものであれば、できるだけ足場の設置範囲外に移動させておくと安心です。植栽など移動できないものについては、業者に相談してみてください。

 

養生の知識を身につけた上で外壁塗装を依頼しよう

外壁塗装において養生は重要な工程の一つです。

 

養生は「塗料の飛散を防ぐ」「作業効率を上げてミスを減らす」という目的で行われ、最終的な仕上がりにも大きく影響します。

 

ドア、窓、車、花壇、通路など塗装が飛び散る可能性がある場所にはすべて養生が施されます。作業中は窓やドアが開けられなくなるといった注意点もきちんと覚えておきましょう。

 

外壁塗装が初めての方や失敗を防ぎたい方は、この記事で養生の知識を身につけた上で塗装工事を依頼してください。

 
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