マンションの外壁塗装で部屋が臭い!赤ちゃんやペットは大丈夫?

マンション・アパートの外壁塗装はエアコンの使用や洗濯物のあつかいに支障が出るだけでなく、塗装のにおいには困りものです。


原因は油性塗料の溶剤として使われるシンナーです。オーナーさんが水性塗料を選んでくれればそれほどではありませんが、油性塗料なら塗ってから3日ほどは特に気になることでしょう。この記事では、マンションの外壁塗装で部屋が臭くなった場合の対策について解説しています。


マンションの外壁塗装で部屋が臭いときの対策

外壁塗装のにおい対策は、まずシャットアウトすることから始めましょう。それでも部屋が臭いなら、マスクの着用や換気扇を活用することで乗り越えましょう。難しければ一時的な部屋からの避難も、外壁塗装のにおい対策として有効です。

においが室内に入らないようにする

マンションの外壁塗装が始まったら、においが強いであろう時期をチェックして、室内に入ってこないよう対策を立てましょう。においが強くなる時期は下塗りが完了して、中塗りの開始から3日ほどです。


においのシャットアウトに有効なのは、窓の隙間や換気口を目張りすることです。ホームセンターなどで販売されている養生テープを使って、空気が入ってこないように工夫しましょう。養生テープははがしたあとにノリが残りにくいという特徴があります。


においに敏感な方や子どもやペットへの影響が心配な方は、目張りでの対策をおすすめします。


マスクをする

においが強いときは、マスクを着用してみるのもおすすめです。用いるのはウイルス対策のものではなく、におい対策のために作られているものです。


たとえば不織布製で活性炭入りのものなら、においを吸着させる働きがあります。ホームセンターで300〜500円で販売されています。


過去に体調を崩したことがありにおいに特に敏感な方は有機溶剤作業用の防毒マスクを準備すると良いでしょう。塗装業者の方も着用するなど高い効果がありますが、難点は小さなホームセンターなどでは販売されていないことです。


1,000〜5,000円と少し高めですが、あらかじめ通販などで購入しておくことをおすすめします。

洗濯物を干す場所や時期を考える


部屋への侵入以外で、外壁塗装のにおいで心配なのは、洗濯物が臭くなってしまうことです。シンナー系のにおいがいったん付いてしまったら、もう一度洗濯するしか方法はありません。


対策はにおいが強くなる時期をあらかじめ調べておくことです。外干しではなく室内干しにしたり、コインランドリーの乾燥機を利用したり、クリーニングに出したりして、塗料のにおいが洗濯物に付くのを防ぎましょう。


外壁塗装には高圧洗浄の工程があり、においが付かなくても外干しを避けなければいけないタイミングがあります。作業スケジュールと内容を把握するのが理想ではありますが、難しいなら塗装作業にいつから入るのかは確認しておきましょう。

換気をする

室内のにおいを取るには塗装をした反対側の窓を開け、扇風機やサーキュレータを回して室内の空気を逃がすようにしましょう。


換気扇を回すのも良いのですが、その場合も塗装した反対側の窓を開けるようにすると、室内のにおいは逃げやすくなります。


また塗料のにおいが強い時期は、24時間換気システムを切っておきましょう。換気を行うということは、どこからか空気が入ってくるということです。そのため、においも入ってくる可能性が高くなってしまいます。

消臭剤を使用する

外壁塗装時による部屋の臭さを解消するのに、消臭剤を用いるのも良いでしょう。用いるのは、有機溶剤のにおい対策に特化したVOC用と呼ばれるものです。塗装中ではなく、塗装後に使用すると高い効果が期待できます。


注意したいのは、シンナー系のにおいには香料入りの消臭剤を用いないことです。においが混じり合い、不快感が増すこともあるでしょう。据え置き型でにおいを吸着させるタイプは効果がないわけではありませんが、即効性は期待できません。


また空気清浄機の多くは花粉など空気中の異物を除去するためのものであり、においを取るためのものではありません。消臭機能が付いていないものを使用しても、効果はないため注意が必要です。

他の場所に移動する

においに特に敏感な方や子どもへの影響が心配な方は、塗装中は別の場所へと避難することをおすすめします。


外壁塗装のにおいが強くなる時期を把握したなら、他の場所に移動してマンションの部屋にいないようにしましょう。中塗りから3日ほどは実家やウィークリーマンション、ホテルなどに避難すると良いでしょう。


その際には部屋が臭くなるのを防ぐために、窓の隙間を目張りしておきましょう。ペットへの影響が心配なら、ペットホテルを利用するという方法もあります。


またにおいが特に強くなるのは、塗装を行っている日中や、作業を行っている箇所に近い室内です。日中だけ外出するか、作業箇所から離れた別の部屋へと逃げるのも効果があります。

マンションの外壁塗装が周囲に与える影響

マンション・アパートの外壁塗装による影響は、それほど大きなものはありません。健康被害については規制が厳しいこともあり、ほぼ心配する必要はありません。ここでは、人体やペット、周辺へどういった影響が起きるのか解説していきます。

人体への影響

塗料中に含まれているにおいの元となる物質は、人体への影響はほぼありません。悪影響を及ぼすような物質は特定化学物質障害予防規則という法律で厳しく規制されているからで、ほとんどの塗料は人体に安全と考えれば良いでしょう。


しかしデリケートな方や子どもにとっては、室内の臭さは健康に影響を及ぼす可能性があります。シンナーなど有機溶剤は長時間の吸引で、以下のような健康被害をもたらすかもしれません。


  • ●頭痛や吐き気
  • めまい
  • 目や口、鼻など粘膜部分の異常

特に何らかのアレルギーを抱えている方は、外壁塗装がきっかけとなって、症状が悪化することもあるでしょう。目張りを行う扇風機やサーキュレータを用いるなど、万全のにおい対策で外壁塗装に挑みましょう。

ペットへの影響

外壁に用いられる塗料には、基本的に人体へ悪影響を及ぼす物質は含まれていません。したがってペットに及ぼす悪影響も少ないと考えられていますが、人間よりずっと体が小さな動物の場合、少量の化学物質でも大きな影響を受けてしまう可能性があります。


外壁塗装でペットに悪影響を及ぼすかもしれないのは、においだけではありません。作業時の騒音や振動、人の気配を必要以上に気にするペットもいることでしょう。


おすすめは室内が臭くなる時期にペットホテルなどを利用することや、においや騒音、振動の影響が少ないであろう箇所にケージなどを移動することです。


あらかじめペットがいることを業者に伝えておくことで、作業で出る音をできるだけひかえるなど、考慮してくれる場合があります。

近隣への影響

近年の塗料はにおいが弱くなっており、近隣住宅にさほど大きな影響はありません。メッシュシートで覆うなどの対策が取られるため、それほど心配する必要はないでしょう。


ただし立地条件や風向きなどの天候によっては、近隣の方々に迷惑をかけてしまう可能性はあります。ただ、マンションの入居者の方は特に何もする必要はありません。もし入居者の方がクレームを耳にした場合は、いち早く施工業者に伝えましょう。

まとめ

外壁塗装が原因で部屋が臭くなってしまったら、換気やVOC用消臭スプレーで対応しましょう。部屋が臭くならないように、あらかじめ窓や通風口に目張りを行っておくことも対策として有効です。


また、においに敏感な方は塗装のにおいが強くなる期間中は、消臭効果のあるマスクを着用したり、実家やウィークリーマンションなどに避難したりするのも良いでしょう。


外壁塗装で発生するにおいは確かに不快なものですが、塗料に含まれる成分で、人体に悪影響を及ぼすものは基本的にありません。おおらかな気持ちを持ちつつ、外壁塗装に挑むことをおすすめします。

 
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