外壁塗装の臭い対策を解説!人体への影響を減らせる塗料の選び方もご紹介

外壁塗装=ペンキ臭いというイメージは、以前ほどではなくなりましたが、やはり臭い対策は必要です。まずは打ち合わせ時に臭いが弱い塗料を選択するよう伝えることと、ご近所に工期中にかかるであろうご迷惑をおわびすることから始めましょう。

 

次に行うのは、臭いが特に強くなる期間の対策です。特に注意しなくてはいけないのは4日間ほどです。もし臭いが気になるのであれば、換気の徹底やマスクの着用、作業が行われる日中は外出するといった対策をしてみてください。

 

この記事では、具体的な外壁塗装の臭い対策ややるべきことを解説していきます。臭いに関して不安が残る人はぜひ読んでみてください。

 

外壁塗装が臭いときの対処法


まずは外壁塗装が臭いときの対処法を解説していきます。臭いの対策は換気やマスクの着用などで対策が可能です。また限られた期間が過ぎさえすれば、臭いは次第に弱まります。

 

窓を開けてよく換気をする

臭い対策の基本は換気です。塗料の臭いが入ってくるのを不安に感じて窓を締め切ってしまうのは逆効果です。家の隙間から臭いは室内に侵入し、たまってしまいます。

 

とはいえ外壁の塗装中は、窓を開けるだけで対策ができるわけではありません。すべての窓は塗料が付いてしまわないように、養生シートでおおわれています。開けたい窓を決めて、塗装業者に養生シートを外してもらいましょう。

 

換気のために開ける窓は、1階を選ぶと良いでしょう。塗装で生じる臭いは空気より重いので、1階にたまる傾向があるためです。塗装作業中は2階で過ごすのも、臭い対策の有効な方法です。

 

窓を開けたら、外側に向かって扇風機やサーキュレーターを回しましょう。室内にたまっている臭いを屋外に追い出すことができるので、過ごしやすくなるはずです。

 

臭い対策用のマスクをする

臭い対策としては、マスクもおすすめです。口と鼻をおおうマスクには、用途によっていくつかの種類があります。

 

臭い対策としておすすめなのは、フィルターに臭いを吸収する活性炭入りの繊維を用いたものです。1枚あたり数百円程度でホームセンターやドラッグストアで購入できるでしょう。

 

さらに高い防臭効果を求める方には、塗料の臭いの元である有機溶剤(シンナー)によるガスを防ぐために作られたマスクを選ぶと良いでしょう。「防毒マスク」などの名称でホームセンターで販売されています。価格は1,000円以上が多く、高めではありますが、より確かな効果が期待できます。

 

外出または外泊をする

臭いに敏感な方や小さな子どもがいるならば、臭いが特に強い時期は家を空けるのも選択肢に入れましょう。

 

外壁塗装で特に臭いが強くなるのは、塗装作業を行う3日間と乾燥のための1日間です。合計4日を過ごせば、臭いは次第に弱まっていきます。

 

塗装作業が行われる日中は外出するのも良いですし、特に臭いが強い4日間は旅行にでかけたり、実家に帰省したりするのも良い方法でしょう。

 

外壁塗装のスケジュールは天気との相談になるため、場合によっては予定通り進まないこともあります。しかし打ち合わせの段階で、塗装中は家を空けたいことを伝えれば、そのことを考慮したスケジュールを組んでもらえるでしょう。

 

臭いを抑えられる塗料の選び方

外壁塗装に取り掛かる前なら、臭いが弱い塗料を使うよう塗装業者に依頼しましょう。有機溶剤や刺激臭のあるホルムアルデヒドの使用を抑えた塗料を選ぶことで、塗装作業中の臭いも抑えられるでしょう。

 

ここでは、塗料の選び方に関して簡単に解説します。

 

水性塗料を選ぶ

臭いを抑えたいのであれば、水性塗料を選びましょう。

 

塗料は溶剤の種類によって、水性と油性に分けられます。溶剤とは顔料や樹脂など塗料の成分を溶かしているもののことで、強い臭いを発する有機溶剤を用いているのは油性塗料です。

 

水性塗料を選ぶことで臭いの悩みも軽くなります。油性塗料と比べると水性塗料は価格が安いメリットもあります。

 

一方で水性塗料には金属やプラスチックなど下地によっては塗装が難しかったり、耐久性が油性に比べるとやや劣ったりなどのデメリットがあります。

 

外壁には水性塗料を使っても、樋(とい)や雨戸など、付帯部分には油性塗料を使わざるを得ないことがあるかもしれません。あらかじめ臭いが気になる旨を塗装業者に伝えておけば、水性塗料を主に使用してくれることでしょう。

 

F☆☆☆☆(エフフォースター)の塗料を選ぶ

臭いを抑えるのに、「F☆☆☆☆」の塗料を使用するのも有効な方法です。

 

「ホルムアルデヒド」は刺激臭を持つだけでなくシックハウス症候群の原因で、人体に有害とされている物質です。ホルムアルデヒドを避けるのに目印になるのが「F☆☆☆☆」というマークです。

 

「F☆☆☆☆」は、F☆からグレード分けされる中で含有量が最も少ないグループの建材に付けられるもので、室内に用いても問題がないとされています。

 

水性塗料の多くは「F☆☆☆☆」が付いているはずですが、中にはランクが低いものもあります。塗装業者との打ち合わせの段階で、水性塗料の使用に加えて「F☆☆☆☆」を選択するよう要望を出しましょう。

 

外壁塗装の気になる臭いのQ&A

ここからは外壁塗装の臭いで、よくたずねられる件に関してQ&A形式で紹介していきます。

中でも気になるご近所とのトラブル回避のポイントは、事前にこちらが気を使っていることを伝えることです。施主さんが挨拶に伺うことで、印象が良くなることでしょう。

 

外壁塗装の臭いは何日くらい続く?

外壁塗装の臭いが強いのは、塗装の工程の4日間です。通常の外壁塗装は下地を洗浄した後に、下塗り・中塗り・上塗りに各1日ずつ3日かけ、上塗り後の乾燥に1日かけます。つまり、これらを合わせた塗装と乾燥の工程4日間が過ぎれば、次第に臭いは弱まっていきます。

 

4日間の中でも、特に臭いが強くなるのは中2日間です。臭いを避けるためにホテルに外泊するなど費用をかける予定の方は、中2日間に絞るという方法もあるでしょう。

 

ただ、近年では水性塗料を使うようになり、塗料メーカーの臭い対策も進んでいます。外壁塗装のペンキ臭いというイメージは、以前ほどではないと考えてください。

 

人体への影響は?赤ちゃんやペットがいても大丈夫?

外壁塗装中の臭いの原因は、油性塗料で使われる有機溶剤とホルムアルデヒドです。

 

有機溶剤によるシンナー臭は、長時間の吸引では健康被害を引き起こす原因になりますが、一時的で少量の吸引なら、それほど心配はないとされています。ホルムアルデヒドはシックハウス症候群など体調不良の原因になりますが、先述したF☆☆☆☆付きの塗料を選ぶことで、人体への影響はほぼないと考えられるでしょう。

 

ただし刺激臭に敏感な方や小さな子ども、妊婦の方、ペットなどは、少し臭いを嗅いだだけでも気分が悪くなるなどの体調不良が心配されます。特に臭いが強くなる4日間は、ペットホテルにあずける、家を空けるなどの対策をおすすめします。

 

外壁塗装はお隣まで臭う?挨拶は?

外壁塗装を行うことで、ご近所から「ペンキ臭い!」というクレームがくることを、心配されている方もいらっしゃるでしょう。

 

塗装現場はシートで覆われるため、ペンキ臭さの心配はさほど大きくはないでしょう。しかし、あらかじめ塗装工事について知っておくと安心です。

 

ご近所に伝えるべきは工事の開始・終了予定日や作業時間、特に臭いが強くなりやすい期間です。出入りする業者の名前やだいたいの人数なども、伝えられればベストです。

 

施主さんのかわりに近所への挨拶まわりをしてくれる業者もありますが、できれば施主さんも同行してください。こちらが気を使っていることが先方に伝われば、少々の臭いなら我慢してくれることが多いでしょう。

 

外壁塗装の臭い対策をしっかりとしてトラブルを防ごう

今回は、外壁塗装の臭いに関して、塗料や対処方法を解説しました。

 

ご家族への影響を和らげるには、換気の徹底やマスクの着用を行いましょう。臭いが特に強くなると予想される期間は、家を離れるのもおすすめです。また、ご近所とのトラブル防止には、事前の挨拶まわりで対策しましょう。

 

臭い対策には塗装業者との事前打ち合わせも大切です。原因となる有機溶剤やホルムアルデヒドの使用を抑えた、塗料を使用してほしいことを伝えましょう。

 
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