外装塗装の面積を計算する方法やポイントをどこよりも詳しく解説!

相見積もりの金額差が大きいのは、業者ごとに異なった外壁面積で計算していることが理由かもしれません。主な計算方法だけでも3つもあり、それぞれ正確性も異なります。

 

ここでは3つの計算方法を説明し、信頼がおけそうな業者や悪質な業者が使っている方法を紹介しています。またご自身で壁面積を計算する方法や、見積もりから悪徳業者を見分ける方法についても解説するので、外壁塗装を依頼する時の参考にしてみてください。

外壁塗装の面積(平米数)を計算する3つの方法


手間をかけるほど正確になるのが、外壁塗装の平米計算です。外壁塗装のプロが使うべきは、本来なら手間がかかっても正確な「外壁から直接面積を計算する」方法です。しかし、全てでその方法が使われていると言い切れないのが、業者選びの難しいところです。

1.図面から面積を計算する

最初に紹介するのは一戸建ての「平面図」と「立面図」、2つの図面から面積を算出する方法です。比較的手間がかからない割に、ある程度正確な面積が出せる特徴があります。

 

平面図とは、家の断面図が寸法入りで描かれているものです。2階建てなら1階と2階、2つの平面図があります。

 

立面図とは家の外観を表したものです。家の高さがわかるほか、窓やドアなど塗装されない箇所の面積もわかります。

 

「1階の外周×高さ」+「2階の外周×高さ」-「塗装しない箇所の面積」に、それぞれの数値を入れていくことで、塗装箇所の面積が算出できます。塗装しない箇所の面積は、立面図上の面積を縮尺に当てはめることで計算します。

 

ただし図面と実際の家では、面積の開きが大きいこともあるため注意が必要です。

2.外壁から直接面積を計算する

一戸建ての外壁を実際に計測して、平米計算をおこなう方法があります。計算式は上と同じ「外周×高さ-塗装しない箇所の面積」です。

 

実際に計測することで正確な面積を出すことができますし、図面から平米計算する方法で起こりがちな、図面と実際の建物とのズレを防げるのがメリットです。できるだけ現実にそった見積もりを出したいと考える業者の多くが、この方法を採用しています。

 

デメリットは時間や人手、コストがかかることでしょう。実際にメジャーで家を計るのは、結構な手間がかかります。近年はレーザー計測器やアプリを使って実測する方法もありますが、計測器は安価なものでも数千円はかかりますし、アプリは有料な上に使いこなすにはスキルも必要です。

 

3.建物の床面積から塗装面の概算値を求める

最後は最もカンタンな面積の出し方です。家の延床面積を知っているなら、係数をかけることですぐに塗装すべき外壁の平米計算ができます。

 

方法は「延べ床面積×係数」で概算を出すというものです。延べ床面積が「坪」ならば、平方メートルに直すために3.3倍にし、係数に1.2~1.7を入れるだけで大まかに算出できるため、誰でもできる方法といえるでしょう。

 

ただし実際の壁面積とかけ離れた数値が出がちなのがこの方法です。何しろ係数だけ見ても1.2~1.7と大きな幅があります。また3階建てに当てはめた場合は、差はさらに大きくなることでしょう。

 

この方法を使ってその場で見積もりを出すような業者なら、後から追加料金を求められたり、手抜き塗装で耐用年数まで持たなかったりすることがあります。

外壁塗装の面積を計算する際に意識したいポイント

業者ごとに見積もりの塗装面積が違うことが気になる人におすすめしたいのが、ご自身で外壁塗装の面積を算出することです。ここでは計算しやすい方法や、悪質な業者の見分け方について見ていきます。

自宅の建築図面を用意する

外壁塗装の面積の出し方で、最も正確な数値が出るのは「直接面積を計算」する方法です。次に正確なのが「図面から面積を計算」で、最も不正確な方法が「延べ床面積から概算値を計算」する方法です。

 

これらの方法の中で手間が比較的かからず、誤差も小さいのが、2番目の自宅の図面から面積を出す方法になります。自分で計算する時は、一戸建ての平面図と立面図、2種類の建築図面を用意しましょう。もし図面がない場合は、建築をおこなった業者から取り寄せることができます。

 

また、ご自身で直接面積を計測するのも良い方法です。計測に使うのは5mくらいのメジャーが便利です。少々いい加減な計り方でも「延べ床面積から概算値を計算」する方法よりは正確な数値が期待できます。

 

 

外壁塗装の面積は住宅毎に異なることを把握

繰り返しになりますが「延べ床面積から概算値を計算」する方法は危険です。理由は係数に幅があること以外に、同じ延べ床面積でも外壁塗装の面積はそれぞれ異なります。

 

たとえば同じ延べ床面積でも、断面図が長方形の家より凸凹が多い家の方が、壁の面積は広くなるものです。また塗装をおこなわない面積は家ごとに違います。窓の大きさや、外壁に使われているタイルの量などで、塗装しなくてはいけない面積は大きく変わってきます。

 

そのためWebにありがちな「延べ床面積〇〇坪で、□□万円で外壁塗装ができました!」というような内容は、鵜呑みにしてはいけません。また延べ床面積を伝えることで、概算の見積もりを取ることは控えた方が良いでしょう。

 

正確な面積を計算してくれる業者を選ぶ

延べ床面積で見積もりを作る業者は論外として、中には外周を計ったふりをして、いい加減な見積もりを上げてくる業者もいます。彼らに外壁塗装を依頼するのは避け、以下のように正確な面積にもとづいた見積もりを作る業者を選びましょう。

 

優良業者は実測した数値を元に見積もりを作るため、塗装面積が小数点以下まで記入されることが多くなります。キリの良い数字で表している業者すべてに問題があるわけではありませんが、チェックポイントとして有効です。

 

また他の業者やご自身の計測値との差が大きいなら、塗装面積の根拠をたずねてみましょう。計測した上で正確な数値を出している自信があるなら、写真やメモ書きを元にしっかりとした回答ができるはずです。

パッケージ化された塗装プランは避ける

パッケージ化されたプランを提案する業者は要注意です。理由はパッケージされた内容を自宅に当てはめた場合、塗装の必要がない箇所を含んでいたり、塗装の必要がある箇所が含まれていなかったりするケースがあるからです。

 

すでにお話しした通り、外壁の塗装面積は家ごとに異なるものですから、パッケージに当てはめること自体がおかしいと言えます。価格を割安に感じてしまいますが、このような業者はなるべく避けるべきでしょう。

 

ただし同じパッケージプランでも、お客さんが価格をイメージしやすいように用いているケースは、この限りではありません。避けるべきは、飽くまでも見積もりにパッケージを当てはめてくるケースです。

 

外壁塗装の面積を正確に計算して必要な費用を算出しよう

正確な外壁塗装の見積もりには、塗装する面積を正確に計算することが必要です。プロならば手間がかかっても正確性を重んずるべきですが、残念ながらすべての業者がそうではありません。出された見積もりに不信を感じたら、ご自身でも塗装する面積を計算し、比較する必要があるでしょう。

 

一概には言えないものの、悪質な業者ほど塗装する面積の計算をないがしろにしがちです。切りがいい数字を使っていたり、パックプランをすすめてきたりするようなところは、控えることをおすすめします。

 
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