外壁塗装に欠かせない高圧洗浄とは？作業時間や費用について解説！

外壁塗装の見積もりや担当者の説明に「高圧洗浄」という単語が登場することがあります。

ただでさえ安い買い物ではない外壁塗装なのに「高圧洗浄？それって本当に必要なの？」と、疑問を抱く方も少なくないのではないでしょうか。

 

最近では一般的にも知られてきた高圧洗浄という工程ですが、水洗いのみでの外壁塗装に比べると仕上がりと塗料の寿命に大きな差を生みます。

 

本記事では外壁塗装における高圧洗浄の重要性についてご紹介します。

 

外壁塗装に欠かせない高圧洗浄とは？

高圧洗浄とは、専用の機械から高圧力で水を噴射させ、屋根や外壁に付着している汚れやゴミ、古い塗膜のチョーキングをきれいに落とす作業です。

住宅の屋根や外壁は、長い年月をかけて砂塵・カビ・コケなどのゴミや汚れを蓄積しています。これらの付着物をそのままにして塗装を行うと、塗装する面と塗料が十分に密着せず、仕上がりや塗料の寿命に大きな影響を与えてしまいます。

一見すると「必要ないのでは？」と思われがちな高圧洗浄ですが、塗装を長持ちさせるためにも重要な下準備です。

ここからは、高圧洗浄の重要性から作業時間や費用まで詳しくご紹介します。

 

外壁塗装の工程で高圧洗浄が必要な理由とは？

見積もりの項目に何気なく記載されている高圧洗浄ですが、その下準備には仕上がりや塗装を長持ちさせるための重要な役割があります。

 

本章では外壁塗装の工程で高圧洗浄を行う2つの理由をご紹介します。

外壁に塗料を密着させるため

高圧洗浄が必要になる理由の1つ目は、塗装をする面と塗料の密着性を高めるためです。

 

住宅の外壁は日々屋外の過酷な環境にさらされており、砂塵や排気ガス、コケやカビなど、長い年月をかけて蓄積されたダメージがあります。

 

また、古い塗料は紫外線などの影響を受けてチョーキング現象（白亜化）を起こし、表面に白い粉をまとっています。

 

これらのこびりついた汚れの上から新しい塗料を塗っても塗料は密着せず、膨れや剥がれ、ひび割れなどを起こしてしまうことから高圧洗浄が必要です。

 

外壁塗装は住宅の外観を美化するだけでなく、外壁材を守る役割を果たしています。費用をかけてせっかく塗った塗料がすぐに剥がれないようにするためにも、高圧洗浄は必要な作業工程です。

 

外壁の見た目を綺麗にするため

高圧洗浄が必要になる理由の2つ目は、仕上がりの質を高め、外壁の見た目をきれいにするためです。

 

長い年月をかけて付着した外壁の汚れは塗料の浮きやピンホールの原因となり、見た目にも悪影響を与えます。

 

また、足場を使って住宅全体の高圧洗浄をすることで塗装工事を行わない箇所の汚れが落ち、完成後の違和感を軽減できる効果もあります。

 

塗料の寿命だけでなく、景観のことも考えると高圧洗浄は必要な作業工程といえます。

 

「高圧洗浄をしない」という選択肢はアリか？

結論からいうと「高圧洗浄をしない」選択肢はありません。

 

高圧洗浄の作業は塗装とは別に費用が発生するため、省きたいと考える方もいます。しかし、これからもその住宅に住み続けると仮定して長期的な目線でみると、作業工程から高圧洗浄を省くことで損をすることが多くなります。

 

一般的なグレードの塗料で外壁塗装を行うと耐用年数は10年です。しかし、高圧洗浄を怠った場合、想定された耐用年数を迎える前に塗膜の剥がれやひび割れを起こしてしまいます。

 

そうなると次の塗装までのスパンが短くなり、塗装自体も余計に行う必要が出てきます。長い目でみて無駄な出費を抑えるためにも、高圧洗浄は重要な作業工程です。

 

外壁塗装での高圧洗浄作業の工程

 

ここでは、実際に高圧洗浄を実施するときの現場の流れをご紹介します。

 

• 近隣住民への挨拶
• 足場や飛散防止シートの設置
• 高圧洗浄作業と乾燥

近隣住民への挨拶

外壁塗装を始める前に、必ず行うのが近隣住民への挨拶です。

 

本人が挨拶に来なかったことが理由で近隣トラブルにつながることもあるため、直接伺うことをおすすめします。

 

外壁塗装の工事は短くても2週間前後はかかり、騒音や臭気を発生させます。工期や工程、どのような影響を与えるのかを事前に業者と打ち合わせし、挨拶と同時に周知しておきましょう。

 

また、必須ではありませんが、挨拶に伺う際には500〜1,000円程度の菓子折りやタオルなどの日用品を渡すと印象が良くなります。

 

足場や飛散防止シートの設置

外壁塗装を行う最初の工程は足場の設置です。

 

足場は作業の安全性と効率をあげるため、外壁塗装においては必須項目です。金属をハンマーで叩いたり、パイプ同士を金具でボルト固定したりする足場の設置作業は騒音トラブルを招きやすい工程でもあります。

 

必要な足場の設置が完了すると、住宅全体を覆い尽くすように飛散防止シートを張り巡らせます。飛散防止シートは高圧洗浄による水だけでなく、塗料の飛散防止も主な役割です。

 

外壁塗装にはさまざまな方法があり、どの方法をとってもかなりの塗料が飛び散るため、欠かせない工程です。

 

高圧洗浄作業と乾燥

足場と飛散防止シートの設置が完了し、高圧洗浄機と大きなタンクを用意して水を貯めたら洗浄開始です。

 

家庭用のものよりも強力な高圧洗浄機を使用して汚れを落とします。

作業前に業者からも指示がありますが、高圧洗浄を行っている間は家中の窓の鍵を閉めて室内へ水が入らないようにしましょう。

 

洗浄が終わると、工程は外壁の乾燥に移ります。乾燥させる時間は短くても24時間です。理想は48時間ですが、時期や天候、工程の兼ね合いがあるので基本的には業者の判断で変化します。

 

時間を使ってしっかりと乾燥させれば塗料の密着性が高まり、仕上がりや塗料の持ちが良くなりますが、濡れたまま塗装を行うと内部で水分が膨張して気泡やムラの発生原因となります。

 

外壁塗装の高圧洗浄にかかる時間はどのくらい？

本章では高圧洗浄にかかる時間を解説します。

屋根と外壁を合わせて8時間前後かかる

屋根と外壁を高圧洗浄する時間は、洗浄の作業だけで8時間前後です。汚れがひどい場合や建物の大きさによってはこれ以上に時間がかかることもあります。

 

家中の窓を閉めきったり出入りが制限されたりするなど、不便を感じる方も多くいますが、大きな住宅の長年蓄積した汚れを丁寧に落としていく作業は想像以上に労力がかかります。

 

2～3時間で高圧洗浄作業が終わることはあるのか？

現場の状況や施工範囲によっては高圧洗浄の工程が2〜3時間程度で完了することもあります。具体的な例をあげると以下の通りです。

 

• 既存の塗膜の痛みが少ない
• 屋根の塗装は行わない
• ベランダがない
• 外壁材に下見板を使用している

 

他にもいくつかの要因はありますが、上記のような理由で高圧洗浄をする範囲が少ない場合は想像よりも早めに洗浄が済むことがあります。

 

ただし、基本的には高圧洗浄は時間がかかる作業なので、最低でも1日はかかるものだと念頭においておくと良いでしょう。

 

外壁塗装の高圧洗浄の費用相場

高圧洗浄は外壁塗装の品質をより良くするためにも重要な作業ですが、費用は多くの人が気になるポイントです。本章では高圧洗浄の費用相場をご紹介します。

 

通常の高圧洗浄は1㎡あたり約100～300円

高圧洗浄の単価は1㎡あたり100〜300円が相場です。洗浄する面積が120㎡としたとき、最大の相場費用は36,000円となります。

 

1㎡あたりの単価が300円を超える見積もりの場合、特殊な作業が含まれているかを確認しましょう。特に事情がないようであれば注意が必要です。

 

また、高圧洗浄を無料で行うと宣伝し、別の項目に上乗せして計算されているケースもあります。全ての業者が怪しいわけではありませんが、単価が相場よりも明らかに高額であった場合、またはサービスで行うと提案があった場合には理由などを確認しておきましょう。

 

高圧洗浄における水道費の目安は約1500～2500円

高圧洗浄を行う際には基本的に依頼主の水道水を利用し、水道費は依頼主の負担となります。

 

大量の水を使い、一日中作業を行うため驚くほど高額になると考える方もいらっしゃいますが、一日分の高圧洗浄にかかる水道費の目安は1,500〜2,500円程度です。

 

稀に業者側で用意して欲しいと希望される方もいますが、大量の水の運搬には費用がかかるので、上記の目安以上に高額となります。

 

また、職人さんに不必要な手間をかけさせてしまうなど、お互いにとってメリットがない結果につながるため、ご自宅の水道を貸し出すのが無難です。

外壁塗装の高圧洗浄を行う際のポイント

 

高圧洗浄を行うとき、注意しておきたいポイントがいくつかあります。作業時に業者からのアナウンスもありますが、事前に知っておくことで思わぬトラブルを避けられます。

 

本章では、高圧洗浄を行う際のポイントをご紹介します。

 

高圧洗浄を行う日は外干しを避ける

高圧洗浄を行うときは、洗濯物の外干しを避けましょう。

 

基本的にはどの業者も作業前に洗濯物の取り込みを指示してくれますが、連絡の行き違いや指示忘れで洗濯物が濡れてしまったり、汚れてしまったりする可能性があります。

 

このような不注意から起きるトラブルは依頼主と業者間の信頼関係を損ねかねません。お互いに気持ちのよい関係を構築するためにも、高圧洗浄の実施日は部屋干しするか、コインランドリーの利用検討をおすすめします。

 

高圧洗浄の作業中は窓を閉める

高圧洗浄の作業時は家中の窓を閉めきって室内への吹き込みを防ぎましょう。

 

高圧洗浄機は一度に大量の水を高い水圧で噴射するため、ちょっとした隙間が開いているだけでも相当な量の水が吹き込んでしまいます。

 

また、作業の進行状況によっては自宅の出入りができないタイミングもあります。玄関周りの高圧洗浄は何時から何時まで行うのか、出入りをしてもよい時間帯は何時ごろなのかなどを事前に確認しておくと安心です。

 

実績のある業者に依頼する

住宅の工事では何事に対してもいえることですが、実績のある業者に依頼することが重要です。

 

洗浄後の乾燥期間を十分に設けずに濡れたまま塗装を行うと、内部で水分が膨張して気泡やムラを発生させることがあります。これらは引き渡しのときには症状として現れず、しばらくしてから気付いてトラブルになることが多いです。

 

このようなトラブルは業者の悪意の有無でなく、知識不足によって起きてしまうこともあります。

 

せっかくの工事でトラブルや損をしないためにも、乾燥期間はどの程度設けてくれるのかを確認したり、ホームページの施工事例を確認したりすることで業者の実績や経験値を把握しておくことをおすすめします。

 

まとめ

予算を抑えるためにもできることなら省略したいと考えられがちな高圧洗浄ですが、その役割は非常に重要です。仕上がりと塗料の耐久性を保つためにも、特別な理由がない限り省略することはおすすめできません。

 

また、ただ単に高圧洗浄をするだけでなく、きちんと乾燥期間を設けたり、作業の進捗状況に応じてこまめにコミュニケーションをとってくれたりする優良業者を選ぶのもポイントです。

 

アップリメイクではこれまでの実績をもとに、知識や技術を活かして高品質な施工をご提供しております。外壁塗装に関するお悩み相談も無料で行っており、お客様に合わせた最適なご提案をさせていただきますのでお気軽にご連絡ください。