雨漏りとシロアリの関係と駆除・防除費用の相場

シロアリの発生は、建物の耐震性に影響がでるほど危険性がある症状です。
そしてシロアリは雨漏りと大きく関わっているため、きちんと理解しておくことが重要です。

このページでは雨漏りとシロアリの関係性やシロアリが発生しやすい環境、建物への影響などについて紹介します。

■雨漏りとシロアリの密接な関係

シロアリは湿った木材を好むため、雨漏りによって湿った建物は、シロアリにとって繁殖しやすい環境となります。

そのため、シロアリが発生する原因は、約80％が雨漏りによるものと言われています。

■シロアリが繁殖しやすい環境

シロアリは基本的に湿気がある環境で繁殖します。

例えば、床下の環境が悪く換気ができていない建物や、川や池が近くにある場合などは、湿気が溜まりやすくなります。

また、ホワイトウッドやスプルース、エゾマツなどは、シロアリが好むため発生しやすいです。反対にチークやヒノキ、ヒバなどは好まないと言われています。

さらに木材の部位によっても水分量が異なり、水分量が少ない心材より、水分量が多い辺材はシロアリが好んで食べる傾向にあります。

■シロアリの侵入経路と発生しているサイン

●シロアリの侵入経路

シロアリの侵入経路は、以下のような部分が考えられます。

・基礎の立ち上がり
・基礎の打ち継ぎ部
・玄関ポーチ
・配管貫通部

●シロアリが発生しているサイン

シロアリが発生している場合は、以下の症状が現れます。

・蟻道がある
・建物内で乾いた音が響く
・部屋の中に羽アリが発生
・床に糞がある

蟻道とは、シロアリが建物内部に侵入するために、糞や土などで作ったトンネルの事です。基礎の立ち上がりや打ち継ぎ部など建物外部に見られます。

建物内で乾いた音がする場合は、壁や柱などの木材がシロアリに食べられてしまい、内部が空洞になっている状態が考えられます。

部屋の中に羽アリが発生していたり、床に糞がある場合は、シロアリが建物内部に侵入し、木材を食べながら移動している可能性が高いです。

■シロアリによる建物の被害

シロアリは建物内部の木材を食べるため、柱や床下などの木材に穴があいてしまいます。そして、そのまま木材を食べられ続けると、耐震性が低下して建物を支えきれなくなり、地震で倒壊する危険性があります。

また、建物内の木材が無くなることで、サイディングなどの外壁材が剥がれるなど、建物外部への影響も出てきてしまいます。

●大きな被害を被った場合は大規模なリフォームが必要

早期発見であれば部分的な修理で済みますが、状況が悪化し建物全体に被害が及んでいる場合は、大規模なリフォームが必要となり、費用が数百万円かかってしまうケースもあります。

■シロアリ駆除費用の相場

シロアリ駆除の費用は業者によって異なります。

地元の業者は㎡あたり1,800～3,000円前後、大手のフランチャイズ加盟店や農協は3,000円前後が相場です。

■シロアリの発生を予防する対策

シロアリの発生を予防するためには、シロアリが好む湿気を溜め込まないことが重要です。定期的に換気をして、湿気対策を行いましょう。

そしてシロアリの発生原因である雨漏りを発見した場合は、早急に対処することが大切です。雨漏りは建物の耐震性に大きく影響するので、放置せず早急に業者に相談、修理する必要があります。

■まとめ

シロアリは湿った木材を好んで食べるため、雨漏りによって湿った建物はシロアリが繁殖しやすい環境になります。そのため、雨漏りが発生している場合は、早急な対処が必要です。

シロアリの発生を放っておくと、床下や柱の木材が無くなってしまい、地震で倒壊する恐れもあるので、定期的に換気をして建物の状態を確認するのがいいでしょう。