ルーフィングシートってなに?種類別の特徴、価格、耐用年数を解説!

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新築で屋根材を検討するときや屋根の補修を考えたときに、「ルーフィングシート」について一度は検討したことがあるのではないでしょうか?

 

あまり聞きなれない言葉なため、業者任せになっているかもしれませんが、実は家を守る上でとても重要な役割を担っている素材です。

 

この記事では、そんなルーフィングシートの「ルーフィングシートとは?」「どんな種類があるのか?」「価格は?」など、誰もが気になる点について詳しく解説します。

 

大切な自宅を少しでも長く守るために、そして快適に長く住めるようにぜひともチェックしておきましょう。

 

ルーフィングシートとは?

 ルーフィングシートとは、屋根の下に敷く「防水シート」のことです。下葺き材とも呼ばれるこの素材ですが、とても重要な役割を担っていますが、なかなか注目されていない素材でもあります。

ルーフィングシートの役割

 

家を長持ちさせるためには、外部要因である「水対策」は必須項目です。屋根や壁などの素材は家の内部(柱や基礎)を守るために重要な役割を担っています。

 

ルーフィングシートの役割は、この家を守るための外側の素材(屋根材)が水を通してしまった時に次に守るための二つ目の防水をすることです。

 

そのため、しっかりした素材を使って正しく施工されていれば、仮に強風などで瓦が飛んでしまったり破損してしまったりしたとしても、すぐに雨漏りになることはありません。

 

1m幅のシートを必要な分だけカットして施工するため、とても使いやすく便利な素材ですが、普段は屋根の下に貼ってあるため、見ることができず注目されておりません。

 

まさに、見えないところで家を支えている縁の下の力持ちの役割を担っています。

 

設置される場所

ルーフィングシートは、屋根の裏側に取り付けられる防水シートです。住宅の屋根は3層構造が基本になっており、屋根下地、ルーフィングシート、屋根材の順番で取り付けられます。

 

ルーフィングシートは、約1m幅のシートを必要な分だけカットして、場所に合わせてタッカーで止めていきます。端の方は折り目をつける、重ね代は100ミリ以上など細かなルールのもとに施工されます。

 

普段見ることができず、あまり注目されないポイントですが、実はとても大切な素材です。

ルーフィングシートの種類別特徴・価格・耐用年数



種類名

価格

耐用年数

特徴

アスファルトルーフィング

200円〜/

10

ストレートアスファルトを基材に染み込ませた素材。

一般的よく使われ、耐用年数は短いが価格が安い。

改質ゴムアスファルトルーフィング

350円〜500/

20

アスファルトルーフィングより約2倍の耐久性を誇る素材。

粘着層付きアスファルトルーフィング

600円〜750/

30

粘着性のルーフィング。タッカーを使わないため、複雑な形状をした屋根などでの施工性が高い特徴がある。

透湿防水ルーフィング

500円〜700/

50

湿気を逃す性質を持った素材。

住宅内部の劣化を進行しにくくする効果がある。

高分子系ルーフィング

700円〜900/

15

素材に塩化ビニールを使用していてるため、とても軽量。遮熱性の素材もあり、暑さ対策にも効果あり。

不織布ルーフィング

700円〜800/

30

不織布性のルーフィングで近年人気が高まっている。

破れにくく耐久性が高い。

遮熱ルーフィング

720円〜900/

20

表面にアルミ反射層をつけたルーフィング。屋根材との間に隙間を設けて遮熱性を実現している。

ルーフィングシートは、性能や価格においてさまざまな種類に分けられます。この章では、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。

アスファルトルーフィング

アスファルトルーフィングシートは厚みのある素材にアスファルトを染み込ませて作られています。透湿性がないため結露が発生しやすいですが、防水性は高く完全に止水したい場合などに向いています。

 

しかし、破れやすく劣化しやすいためメンテナンス回数が多くなってしまうのが難点。住宅での普及率は、全てのルーフィングシートの中で最も高く関東大震災の復興時にも多く利用されました。

 

メリット

アスファルトルーフィングシートのメリットは、普及率が高く非常に安価である点です。一般的に新築の場合など、ルーフィングシートを選ばなければこのタイプのシートが使われます。

 

デメリット

アスファルトルーフィングシートのデメリットは、耐用年数が短くこまめなメンテナンスが必要なことです。一般的に10年前後しか保たないので、初期費用は安い代わりにランニングコストはそれなりにかかるのが難点です。

 

改質ゴムアスファルトルーフィング

アスファルトルーフィングシートの性能を強化させ、耐久性・耐水性を共に優れたものが改質アスファルトルーフィングシートです。アスファルトルーフィングシートの2倍の耐用年数があり、商品によって異なりますが約20年保ちます。

 

耐久性の高い日本瓦などの屋根材と併用すれば、ライフサイクルコストの視点で見た場合リフォーム費用や改修工事費用を安く抑えることもできます。

 

メリット

改質アスファルトルーフィングのメリットは、耐久性が高い点です。ポリマーや合成ゴム、合成樹脂などを含有しているため止水性が高く、高温や低温の条件下にも強い特性があります。

 

デメリット

改質アスファルトルーフィングシートのデメリットは透湿性がないため、湿気を逃しにくく結露が発生し、凍結しやすい点です。また、アスファルトルーフィングシートの欠点をある程度解消した素材なので、少し高価になっている点も難点です。

 

粘着層付きアスファルトルーフィング

粘着槽付きアスファルトルーフィングとは、改質アスファルトルーフィングシートの裏面が粘着シートになっている防水シートです。

 

粘着層があるため、釘穴からの漏水を防ぎより高い防水性を発揮します。作業が難しい複雑な形状の屋根施工に向いています。

 

メリット

粘着層付きアスファルトルーフィングのメリットは、密着性と防水性が高い点です。雨漏りがしにくく、耐用年数も30年と長めであるところも嬉しいポイント。一度貼っても2時間以内なら何度でも貼り直せることから、複雑な屋根形状の施工にも向いています。

 

デメリット

粘着層付きアスファルトルーフィングのデメリットは、高価である点と湿気を逃しにくい点です。粘着層があり耐久性が高い分、価格がアスファルトルーフィングシートの2倍〜3倍もするため、イニシャルコストは多くかかってしまいます。

 

透湿防水ルーフィング

透湿防水ルーフィングは、湿気を逃す性能を持ったルーフィングシートです。湿気を逃しやすくすることで、建物内部の痛みや損傷、カビや虫の発生などを抑えることができます。高温多湿な日本の住宅では積極的に採用されています。

 

メリット

透湿防水ルーフィングのメリットは、防水性と透湿性が高い点。これにより、住宅内部の湿気による損傷を防ぐことができます。

また、耐用年数が50年ととても長く、メンテナンス回数が少なくて済むのも嬉しいポイントです。

 

デメリット

透湿防水ルーフィングのデメリットは、とても高価である点。高温多湿の日本の住宅において、これほど適した素材はありませんが、性能が良い分イニシャルコストが高くついてしまう点が難点です。

 

高分子系ルーフィング

高分子系ルーフィングとは、アスファルトの代わりに塩化ビニールや合成ゴムなどを原料にしているシートです。

 

アスファルトを使用しない分、軽量で伸縮性が高い特徴があります。豊富に機能があるので、欲しい機能に合わせて商品を選ぶこともできるのが嬉しいポイント。

 

メリット

高分子系ルーフィングのメリットは、耐久性・伸縮性が高く破れにくくひび割れも起こりにくい点。価格も安価なため、採用しやすく耐用年数も長いため使いやすい素材です。

 

デメリット

高分子系ルーフィングのデメリットは、平面下地にしか使えない施工性が悪い点。また、紫外線で劣化しやすい特徴もあることから、使う場所がかなり限られてくるのが難しいポイントでしょう。

 

不織布ルーフィング

不織布ルーフィングシートとは、原料のベースが不織布でできているシートのことです。

近年注目が集まっているシートで採用している住宅も増えてきました。

 

破れに非常に強く、ひび割れも起こしにくいことからスレート屋根の部分補修などに向いています。

 

メリット

不織布ルーフィングシートのメリットは、耐久性が高く破れにくいにも関わらず、柔軟性があり、さまざまな下地に合わせて作業できる施工性が高い点。耐用年数も30年と長く、メンテナンス回数を抑えられるのも嬉しいポイント。

 

デメリット

不織布ルーフィングシートのデメリットは、価格が高価な点です。素材としてはとても良いものなのは間違いありませんが、高価なためイニシャルコストはかなり必要になってくるでしょう。

 

遮熱ルーフィング

ルーフィングシートの表面にアルミの反射層を設けたルーフィングシートのこと。

十分な遮熱性能を発揮するためには、アルミ層に空間設けることが必要なため使える屋根材は限定されてしまうので注意が必要です。

 

メリット

遮熱ルーフィングのメリットは、表面にアルミ反射板をつけていることで、高い遮熱効果を発揮する点。このことにより、室内の快適性を保つことができるためエアコンなどの光熱費節約にもなります。

 

デメリット

遮熱ルーフィングのデメリットは、専門性の高い知識と施工技術が必要な点。十分な遮熱効果を発揮するには、屋根材との間に空間が必要なため、使える素材が限定されてしまいます。

 

このことを知らずに希望したり、施工したりして無意味なものになってしまう事例も少なくないので注意しましょう。

 

色付けしたカラールーフィングというものもある

カラールーフィングシートとは、通常のルーフィングシートの表面に特殊塗料で色付けしたものです。これにより、素材の表面が滑りにくい、黒打線が見やすく施工がしやすいなどのメリットがあり、現場の職人たちの作業効率が格段に上がります。

 

しかし、厚さが約1ミリ程度しかないため破れやすく、湿気に対する抵抗が高いため水分を排出できず結露しやすいというデメリットもあります。

メリット・デメリットをしっかり理解して採用するか検討してみましょう。

 

ルーフィングシートの選び方

ルーフィングシートの選び方は、とてもシンプルで「耐用年数」と「コスト」の2つの視点から選ぶことが大切です。そもそもあまり選ぶことがない部分ではありますが、この章では具体的な選択方法について解説します。

 

コストパフォーマンスが良いのでグレードが高いものを選ぶ

ルーフィングシートは平米あたり数百円でグレードアップが可能です。たとえば、アスファルトルーフィングシートから改質アスファルトルーフィングシートへのグレードアップは約100円程度で可能です。

 

ここで、着目したいのは耐用年数の長さの違いです。上記のような例の場合、耐用年数は10年から20年へと長くなりました。これにより、メンテナンス期間も長くなったためライフサイクルコストの観点からもかなりお得になったといえます。

 

100平米を超えるサイズの屋根はなかなかないので、せいぜい3万円から4万円も上乗せすればグレードアップができます。3万円から4万円でメンテナンス回数を減らせるというのは、かなりコスパが良いと言えます。

屋根材よりも寿命が長いものを選定する

ルーフィングシートは施工性の問題から、交換する際は必ず屋根材の撤去工事をしなければなりません。瓦を除く屋根材のほとんどは、一度撤去してしまうと再利用ができません。

 

そのため、いくら耐久性の高い屋根材を選んでもルーフィングシートの耐久性が低ければ、施工後すぐに雨漏りが発生してしまったなんてことも珍しくないでしょう。

 

ルーフィングシートはあまり着目されない部分ではありますが、実は最適な選択をしなければもったいないことになってしまう部分でもあります。屋根材の寿命が短く、ルーフィングシートの寿命が長いという組み合わせが最適な選び方になります。

 

ルーフィングシートの貼り方・施工方法

ルーフィングシートの施工方法には「タッカーで留める」「粘着型のシートを貼る」の2種類の施工方法があります。

種類や素材によって施工方法は異なるので、それぞれの特徴について解説します。

 

手順:ルーフィングシートを貼る

基本的にルーフィングシートの貼り方は、軒先から軒棟に目掛けて貼っていきます。重ね代は大体15㎝〜20㎝ほど重ねるのが一般的で、最近のルーフィングシートは、目安となるラインが引かれていたりもして、簡単に施工できるようになっています。

 

ここまでの商品が開発された背景には、家の大敵である雨漏りを防ぐために重ね代がとても重要になるからです。雨漏りは屋根の平面部で発生することはあまりありません。

 

大抵の場合、屋根の「谷」や「棟」「壁との取り合い」など、雨仕舞いにおける弱点と言われるポイントから発生します。

 

こういう場合は単純に2重、3重とシートを重ねるだけでも防水効果を高めることができます。貼る方向や重なり具合に気をつけるだけで簡単に効果を高めることができるので、考えながら施工することが大切です。

 

 

手順:タッカーで固定する

タッカー留めとは、大きなホッチキスのような建築道具を用いて屋根材とルーフィングを留めていく方法です。30㎝間隔で使うので、ルーフィングには無数の穴が開きますが、太陽熱で溶けて塞げるようになっているため、とくに問題はありません。

 

しかし、これは穴の大きさだけの話であって、深さまでカバーすることはできません。そのため、タッカー留めする際は、深すぎても浅すぎても雨漏りの原因になることがあるため気をつけなければなりません。

 

簡単に留めているようにも見える作業ですが、意外にも高い技術力が必要な繊細な作業なので、必ずスキルと経験を持った専門業者に依頼しましょう。

 

 

ルーフィングシートの交換について

ルーフィングは屋根材の下に施工されている素材なので、見ただけでは劣化状態を把握することができません。

 

そのため、大抵の場合は雨漏りなど異変が起きてから気付く場合がほとんどです。新築時にルーフィングを指定して施工する人はなかなかいないため、大抵の場合はアスファルトルーフィングを使っています。

 

アスファルトルーフィングの耐用年数は10年〜15年なので、新築から10年以上経過しているようであれば一度専門家に見てもらうのが良いでしょう。

 

何か起こってから対処するのが一般的ではありますが、使っている素材の耐用年数から計算して最適なタイミングでメンテナンスをすることが大切です。

 

まとめ

この記事では、実は大切な役割を果たしているがあまり知られていないルーフィングシートについて解説しました。

 

屋根材の下に施工されている素材で、雨漏りなどから大切な家を守る重要な役割を担っていますが、普段は見ることができないため、メンテナンスをするのが難しい部分になります。

 

使っている素材の耐用年数からメンテナンス時期を計算して、不具合が起こる前に最適なタイミングでメンテナンスができると、家が長持ちします。そうはいっても、素人で判断するのは難易度が高いので専門家に依頼して見るのも重要な選択です。気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

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