こんにちは、アップリメイク代表の齋藤直樹です。
外壁の目地が切れていたり、窓の横にすき間が見つかったりすると、「ここをコーキングすれば雨漏りが直るのでは」と考える方も多いと思います。
雨漏りしていると気持ちが焦りますし、目に見えるすき間があれば、まずそこを埋めたくなりますよね。
実際、雨水の入り口になっている目地をきちんと補修して、雨漏りを止められることはあります。
ただ、見えるすき間を埋めれば終わり、というほど単純ではありません。
雨水が入る場所をつかみ、材料がくっつく面と材料の厚さを確保し、その場所に合ったやり方で施工すること。ここまでそろって、はじめて補修が役に立ちます。
外壁の内側の防水が途切れている場合や、窓の水の逃げ道がふさがっている場合は、表面に材料を足すだけでは原因が残ってしまいます。
この記事では、コーキングで直せる条件と、ふさいではいけない部分を分けてお話しします。
あわせて、打ち替え・増し打ちの違いや、見積もりで比べたい工事の範囲もご説明します。
記事のポイント
- 目地の補修で対応できる雨水の入り口と、内側の防水まで直すケース
- 窓の排水や外壁の通気など、ふさがずに残しておく部分
- 接着面、幅・深さ、プライマー、硬化(固まること)が必要な理由
- 打ち替えと増し打ちの条件と、費用を比べるときの工事の範囲
コーキングで直せる雨漏りの条件
先に結論を言うと、コーキング補修が役に立つのは、目地が雨水の入り口だとわかっていて、その目地の接着と防水を取り戻せる場合です。
ここでは、部材どうしのすき間にシーリング材を詰める補修を、よく使われる呼び方に合わせて「コーキング補修」と書きます。
外壁や窓のまわりで使うのは、固まったあともゴムのような弾力が残り、部材の動きについていけるシーリング材です。
板と板のあいだに挟んだ、伸び縮みするクッションのようなものだと思ってください。
目地の切れ方と水の入口を照合する
目地(めじ)とは、外壁材と外壁材のあいだや、外壁材と窓枠のあいだなど、部材どうしがぶつかる部分のすき間のことです。
シーリング材の真ん中が、ぱっくり切れていることもあります。
反対に、材料そのものは残っていても、外壁材との境目からはがれていることもあります。
後者の場合、目地の表面は埋まって見えても、側面にできたすき間から、雨水が内側へ回り込むかもしれません。
ですから、材料の色や見た目だけでは判断できないのです。

打ち替え前のシーリング目地(静岡市駿河区 Y様邸)
室内の雨染みの位置、雨が当たる壁の向き、窓や配管の配置を照らし合わせると、どのつなぎ目から調べるかを絞れます。
たとえば、窓の下に水が出ていても、原因がその真横の目地だとは言い切れません。
上のほうから壁の内側へ入った水が、窓枠に沿って下りてきていることもあります。
調査で大事なのは、「割れがある」ことと「今回、室内まで水が来た道筋」を結びつけることです。
必要に応じて、場所を分けて水をかける散水調査(水をかけて、水の入り口を確かめる調査)などを行います。
そうして、雨水が入る場所と、その先で水が出てくる位置を照らし合わせるのです。
いくつもの目地にいっぺんに材料を足してしまうと、元の状態が見えにくくなります。
どこが入り口だったのかを調べ直す手間が増えることもあるので、ここは焦らずにいきましょう。
外壁の表面と内側の防水を分ける
サイディング(板状の外壁材)を使った家には、通気構法(つうきこうほう)という作り方があります。
外壁材の裏側に、空気の通り道を設ける作りです。
サイディングと、その内側の防水紙を組み合わせて、雨水が入るのを二段構えで防いでいます。
防水紙は、外壁材の内側へ回った水を、室内側へ進ませないための層。
雨の日のレインコートの下に、もう一枚防水の下着を着ているようなイメージです。
では、表面の目地だけでなく、防水紙のつなぎ目や窓まわりの防水にも不具合があったらどうでしょう。
その場合、目地の見える部分を直しても、内側へ入った水の通り道は残ってしまうおそれがあります。
住まいるダイヤルの外壁サイディングの雨漏り解説でも、目地の不具合と内側の防水紙は分けて扱われています。
とはいえ、壁の作りは家によってさまざまです。
どの家にも同じ防水紙や空気の通り道があるものとして、補修の範囲を決めることはできません。

サイディング外壁目地のシーリング施工完了(S様邸)
表面の目地が水の入り口で、まわりの部材や内側の防水がきちんと働いていれば、目地を直すことで対応できる可能性があります。
一方、内側の防水のつなぎ目の不良や、下地(したじ:外壁材を支える土台部分)の傷みがわかった場合は、話が別です。
外壁材を必要な範囲で外し、その部分まで手が届く工事が必要になります。
室内の壁紙や天井の継ぎ目は、水が出てきた「出口」であることも多いもの。
そこをふさぐだけでは、外から入ってくる水は止められません。
コーキングで直せるかどうかは、すき間の大きさだけでは決まりません。
雨水の入り口と、その先の防水の状態をあわせて、私たちが見ていきます。
排水や通気に必要な隙間は残す
家には、水が入らないように埋める目地と、入った水や湿気を外へ逃がすために、わざと残しておく部分があります。
穴や継ぎ目の形だけを見ても、ふさぐべき所か残すべき所かは見分けられません。
窓の下枠や屋根の重なりを塞がない
一般的な窓の下枠は、雨のときに一時的に水がたまり、雨がやむと外へ流れる作りになっています。
下枠に水があるからといって排水孔(はいすいこう:水を外へ出すための小さな穴)をふさぐと、どうなるでしょうか。
本来は外へ出ていく水を閉じこめてしまい、室内側へあふれさせる原因になりかねません。
窓では、レールに残る水と、室内の床や壁へ流れ出る水を、分けて見ることが大切です。
雨のあとも水が引かない場合や、室内へあふれる場合は、ゴミの詰まりや部品の状態、風雨の条件など、窓の排水に関わることを調べます。
窓枠のまわりの目地を直す工事と、窓そのものの排水を直す工事とでは、手を入れる場所が違うのです。
屋根も、屋根材の重なりや端を使って、水を下へ流す作りになっているものがあります。
ですから、継ぎ目を全部材料で埋めれば防水になる、という考え方は当てはまりません。
外壁の通気構法にある空気と水の通り道も含めて、部材の仕様(もともとの作り)から、残す部分を見きわめます。
屋上の目地と排水口は役割が違う
屋上の床では、目地を直す作業と、床全体の防水層を直す作業を分けて考えます。
防水層は、床などを切れ目なく覆って水が入るのを防ぐ層です。
排水口は、そこに降った雨水を外へ流すための出口です。
床の目地の補修が必要でも、排水口まで同じ材料で覆ってしまえば、水を流す働きがなくなってしまいます。

シーリング施工後(静岡市葵区 Cビル)
屋上やバルコニーの壁のてっぺんを覆う部材は、笠木(かさぎ)と呼ばれます。
笠木の継ぎ目にシーリングを使う作りも、確かにあります。
ただ、それは中の防水や水を外へ出す通り道まで、その継ぎ目だけで直せるという意味ではありません。
笠木を伝った水が外壁へ回っているときは、継ぎ目、固定している部分、下にある防水のつなぎ目を、それぞれ分けて調べる必要があります。

シーリングを施工した屋上笠木の継ぎ目(静岡市葵区 Y様邸)
設備の周囲も製品の仕様に合わせる
インターホンや配管などが付いている外壁では、設備そのもののすき間と、壁を突き抜けている部分のつなぎ目を区別して考えます。
機器側には、開いていなければ困るすき間もあります。
そのため、まわりを全部埋めてしまう施工はできません。
雨が当たる上側だけを見て判断せず、設備と壁の施工説明に沿って、材料を入れる場所と残す場所を決めるのが基本です。

インターホンまわりを養生してシーリング施工を準備(K様邸)
屋根の上や高い所、濡れた電気設備のまわりは、ご自分でシーリングをする場所としては考えないでください。
雨漏りしているあいだは、安全な範囲で室内を守るだけにとどめてください。外の作業は危ないので、天候と作業の環境を整えられる私たち施工業者にお任せください。
打ち替えは接着する面から直す
古いシーリング材を取り除いて、新しい材料に入れ替える工事を、打ち替えと呼びます。
外壁塗装とあわせて行う目地の打ち替えについては、外壁塗装とコーキング(目地の打ち替え)の解説もご覧ください。
この工事の役目は、見た目を新しくすることだけではありません。
材料がくっつく面や目地の中の状態を確かめたうえで、作り直せるところに、本当の意味があります。
古い材料を外して側面の状態を見る
外壁の目地では、古い材料が両側の外壁材からはがれているのか、材料の途中で切れているのかで、補修の考え方が変わります。
側面がはがれている場合、上から材料を盛っても、下に残った古い材料と外壁材との接着は元に戻りません。
はがれかけたセロハンテープの上に新しいテープを貼っても、下のテープは浮いたまま。それと同じです。
打ち替えでは、製品ごとの改修のやり方に従って古い材料を取り除き、新しい材料がくっつく面を確保します。

窓サッシまわりのシーリングを撤去した状態(S様邸)
取り除いたあとに調べるのは、目地の奥行き、側面に残った古い材料や汚れ、外壁材の端の欠けや傷みです。
たとえば、外壁材の端がぼろぼろと崩れやすい状態なら、そこへくっつけても、表面ごとはがれてしまうおそれがあります。
必要なのは、新しい材料をしっかり支えられる、傷んでいない接着面です。
そのため、傷んだ部材の端の補修や、状況に応じた部材の交換を先に行い、新しいシーリング材がくっつく部材そのものを直します。
材料が残っている部分の処理の仕方は、部材を傷つけないことと、使うシーリング材の仕様を守ることの両方を考えて決めます。
目地の中に入る量と形を確保する
表から見える目地の幅だけでは、新しい材料を必要な形で入れられるかどうかまではわかりません。
奥行きが足りないと、表面を広く覆っていても材料の層が薄くなり、想定された目地の動きについていきにくくなります。
反対に、空いている奥まで好きなだけ詰め込めばいい、というものでもありません。
目地の寸法や材料に合った断面にすることが必要です。
ここでいう断面とは、目地を横から切って見たときの材料の幅と深さ、そしてどこにくっついているかのことです。
目地の表面がきれいでも、くっつく先が傷んだままでは、補修を支えきれません。
古い材料を取り除いたあとの状態を見て、材料を入れる前に必要な手当てを決めています。
目地の動きに合う接着と厚さを保つ
外壁材や金属の部材は、気温の変化などで伸びたり縮んだりします。
そのため、部材どうしのすき間も、実は少しずつ動いているのです。
動く目地では、その変化をシーリング材が受け止められるように、くっつける面と材料の断面を考えて施工するのが基本です。
動く目地では底面への接着を避ける
目地の両側の面にはくっつけて、底の面にはくっつけない形を、2面接着と呼びます。
両側の部材が離れたり近づいたりしたときに、シーリング材が伸び縮みしてついていくための形です。
輪ゴムの両端だけを持てばよく伸びますが、真ん中を机に貼りつけてしまうと、うまく伸びませんよね。
動く目地で底にもくっついていると、これと同じように材料の変形が妨げられます。目地が開いたり閉じたりする力も、一か所に集まりやすくなります。
その結果、材料が切れたり、くっついた面からはがれたりするおそれがあるのです。
だからこそ、仕様に合った底面の処理が必要になります。
目地の奥に入れるバックアップ材は、材料の深さを調整し、底にくっつかないようにするための部材です。
奥行きなどの条件によっては、ボンドブレーカーというテープ状の部材を底に貼って、くっつかないようにする方法もあります。

木目調サイディング目地のシーリング打ち替え完了(K様邸)
どれを使うかは、外壁材の材質、目地の形や動き、シーリング材の仕様に合わせて組み合わせます。
動かない目地には別の仕様がある
両側の面と底の面の、3つの面にくっつける形が3面接着です。
部材どうしが動くことを想定しない目地では、防水のうえで3面接着のほうが向いている場合もあります。
ですから、底にくっついている工事をすべて「不良」と決めつけることはできません。
動く目地かどうかは、ひび割れがあるかどうかだけでなく、部材の組み合わせやつなぎ方から判断します。
同じ家の中でも、外壁の板どうしのあいだ、窓のまわり、金属部材のつなぎ目では条件が違います。
ひとつの方法を、全部の場所に当てはめない。ここは、場所ごとに見きわめが必要なところです。

施工後の外壁シーリング(静岡市清水区 U様邸)
同じ長さでも必要な材料量は変わる
シーリング材が何本いるかは、施工する長さに加えて、目地の幅と深さによって変わります。
同じ長さなら、幅が広い目地や深さのある目地ほど、その断面を埋める材料がたくさん必要です。
表面を薄く覆って、施工できる長さを稼ぐやり方では、必要な断面を確保するという目的から外れてしまいます。
目地には製品や場所ごとの施工条件があります。
家全体に共通する幅・深さの数値をひとつ決めて、どこにでも使う、ということはできないのです。
比べるべきは長さだけでなく、どの目地をどんな断面で直す計画なのか、という工事の中身です。
その隙間を埋める前に、雨水の入口を一緒に確かめませんか
雨漏り診断士が在籍。目視と聞き取りを基本に、必要に応じて散水などで入口を調べ、写真と診断書でご報告します。
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材料と下塗り・硬化の条件を合わせる
くっつける面と目地の形が整っていても、それで終わりではありません。
材料の組み合わせや施工の条件が合っていなければ、うまくくっつかなかったり、しっかり固まらなかったりするおそれがあります。
シーリング材も、何を選んでもよいものではありません。
接する建材、今ある古い材料、目地の動き、水や日差しの当たり方、あとから上に塗装するかどうか。こうしたことをふまえて選ぶ材料です。
プライマーは指定された組み合わせで使う
接着用のプライマーは、シーリング材を入れる前に、くっつける面へ塗っておく下処理用の材料です。
いわば、両面テープの効きをよくするための下準備のようなもの。
同じメーカーの製品でも、使うプライマーの指定が違うことがあります。
シーリング材の種類や、くっつける相手が金属なのか、水を吸い込む建材なのかなどで変わるのです。
手元にある別の下塗り材で代用すると、使うシーリング材と合わないかもしれません。
指定された組み合わせを守ることが欠かせません。

外壁目地へのシーリング用プライマー塗布(清水区 S様邸)
プライマーを使う場合は、塗ったあとに待つ時間や、シーリング材を入れてよい時間の決まりも、工程に含まれます。
プライマーを塗ったからといって、濡れや汚れが残った面でも必ずくっつく、ということにはなりません。
プライマーを使わなくてよいと定められた製品もあります。
ただし、省けるのは、その製品と下地の条件を満たしている場合だけです。
シャープ化学の施工に関するFAQでは、材料の使い道、指定プライマー、硬化(こうか:材料が固まること)、塗装との組み合わせが説明されています。
充填と硬化までをひとつの工程と考える
目地へ材料を詰める作業を充填(じゅうてん)といいます。
そのあと、ヘラなどでならして、くっつける面になじませながら仕上げます。
この工程では、外から見える表面の形だけでなく、目地の中まで材料が入り、くっつける側面へ届いていることが大切です。
すき間や空洞を残したまま表面だけを整えると、水が通る所や材料が足りない所を見落としてしまうおそれがあります。
こうした作業は、仕上がると外からは見えなくなります。アップリメイクでは全工程を写真に収め、工事写真報告書としてお渡ししています。お留守の間の作業も、あとから確認していただけます。
詰めたあとは、材料が固まるまで、雨や物が触れることから施工した部分を守る養生(ようじょう:覆って保護すること)も必要です。
たとえば、空気中の湿気と反応して固まる1成分形の製品があります。閉め切った場所などでは、固まるのが遅れたり、十分に固まらなかったりすることがあります。
表面が乾いて見えることと、中まで固まっていることは別の話です。
塗装や水がかかる作業に進む時期は、気温など現場の条件と製品の仕様をふまえて、施工担当者が決めます。
雨が降っている最中に補修するなら、まず判断すべきことがあります。
くっつける面を仕様に合う状態に整えられるか。そして、施工したあとに必要な保護ができるか、です。
塗装用の下塗りとは役割を分ける
シーリングの上に塗装する場合は、シーリング材と塗料の相性がよいことも、施工の条件に入ります。
一般的なシリコーン系には、上から塗装するのに向かない製品があります。
ですから、お風呂場で使う材料を、そのまま塗装する外壁の目地に使うことはできません。
変成シリコーンという種類でも、どんな下地や塗料にも合うわけではないのです。
製品名と塗装の仕様を組み合わせて選ぶ必要があります。

シーリング部分のバリアプライマー塗布(静岡市駿河区 A様邸)
塗装の前に古いシーリングの表面へ塗るのが、バリアプライマー(シーリング材の成分が塗料ににじみ出るのを抑える下塗り)です。
これと、新しいシーリング材を入れる前の接着用プライマーとでは、使い道が違います。
どちらも「下塗り」と呼ばれますが、塗る面と、そのあとに重ねる材料が違うためです。
見積書に「プライマー」とだけ書いてある場合は、遠慮なく施工業者に説明してもらってください。
シーリングの接着用なのか塗装用なのか、どこに何のために塗るのかがわかれば安心です。
材料の名前だけでなく、どこへくっつけるのか、どの下処理を使うのか、いつ次の工程へ進むのか。そこまでが施工の条件です。
表面が乾いたという見た目だけで、完成とは判断しません。
打ち替えと増し打ちは条件が違う
古い材料を取り除く打ち替えに対して、古いシーリング材を残したまま、新しい材料を上から足す工事を増し打ちと呼びます。
手間の多い少ないだけで選ぶ工事ではありません。
古い材料の状態、くっつく先、必要な断面、使う製品の改修のやり方から判断します。
既存材が残っていても追加できるとは限らない
増し打ちを考えるときは、まず残す古い材料を調べます。しっかりくっついているか、汚れや傷みがないか、新しい材料を必要な面にくっつけられるかです。
古い材料の上だけに新しい材料が乗る形だと、古い材料と部材とのはがれまでは直せません。
下の不具合を、そのまま引き継いでしまうおそれがあるのです。
必要な幅と深さを取れるかどうかに加えて、古い材料と新しい材料の相性も見ておく必要があります。
材料の状態によっては、薄く覆った層がうまくくっつかなかったり、固まらなかったりすることがあります。
古いひび割れの中の水分などが影響するおそれもあります。
補修の中身は、表面の見た目だけでなく、必要な断面と接着を確保しているかで判断します。
| 比べる点 | 打ち替え | 増し打ち |
|---|---|---|
| 既存材の扱い | 仕様に従って撤去し、新しい材料へ入れ替える | 残す既存材の状態と適合を判断し、材料を追加する |
| 接着する面 | 撤去後の側面や部材端部を調べ、必要な処理を行う | 新材が接着する面と、残す旧材の接着を調べる |
| 材料の断面 | 目地の幅・深さを踏まえ、必要な断面を確保する | 既存材がある状態で必要な幅・深さを取れるか判断する |
| 製品の条件 | 撤去範囲、下処理、材料などの改修仕様に従う | その製品が増し打ちを認める条件まで満たす |
製品によっては増し打ちを推奨しない
古い材料が傷んでおらず、厚さも取れそうに見えても、使う製品の改修のやり方を満たしていることが条件です。
たとえば、シャープ化学のサイディング用NB-LMでは、改修のときに古い材料を完全に取り除くことが示されています。
そのうえで十分な厚さと専用のプライマーを確保するやり方で、増し打ちはすすめられていません。
窓まわりには、古い材料を取り除きにくい場所もあります。
だからといって、どこでも同じように増し打ちを選んでよいことにはなりません。
施工業者は、部材を傷めずに作業できる範囲と、使う材料の条件をあわせて、改修の方法を決めます。
すでにご自分で材料を足している場合もあるでしょう。その製品名、施工した場所、時期が、あとで改修の方法を決める手がかりになります。
足す前の写真や容器の表示が残っていれば、施工業者へ渡してください。
新しい材料をさらに重ねる前に、古い材料をどこまで残せるかを判断してもらうと安心です。
費用は数量と補修範囲をそろえて比べる
雨漏りのコーキングの費用は、施工する目地の長さだけで決まるものではありません。
古い材料の撤去(てっきょ:取り除くこと)、くっつける面づくり、足場などの仮設、原因の部分まで手が届く工事も含めて変わってきます。
材料1本の値段や、外壁の目地の単価だけを、家の雨漏り修理の総額と考えることはできません。
長さのほかに見積もりへ含めたい内容
同じ長さの目地でも、幅や深さ、古い材料を取り除く量、くっつける部材の傷みが違えば、必要な材料と作業も変わります。
窓が多くてつなぎ目が入り組んでいる場合と、まっすぐな目地を施工する場合とでも、養生や下処理の手間は同じではありません。
比べるときのものさしになるのは、施工する場所と数量、撤去・下地処理、使う材料、足場などの仮設です。
高い外壁や屋根のつなぎ目では、作業する場所まで安全に届く設備が必要です。
そのため、短い目地の補修でも、仮設の費用が加わることがあります。
材料を詰め終わったあとに固まるまでの時間や、塗装など次の工程へ進める時期も、作業の日程に入れておきます。
見積書は、税込か税別か、調査費や足場代が入っているかをそろえたうえで、同じ施工範囲の総額として比べるのが基本です。
アップリメイクは相見積もりも歓迎しています。ほかの会社の見積書と並べて、中身を比べてみてください。
なお、アップリメイクの外壁塗装の料金プランでは、シーリング工事は追加の工事です。
基本の7項目(足場・高圧洗浄・通常の下地処理など)には含まれず、数量を確かめたうえでお見積もりしています。
内側の防水や内装は別の工事になる
たとえば、外壁の目地が水の入り口で、部材の側面も傷んでいなければ、目地の撤去・下処理・打ち替えが中心の見積もりになります。
目地の奥で外壁材の端が傷んでいれば、その補修や交換が加わります。
さらに内側の防水のつなぎ目に不具合があれば、外壁材を外して防水を直す工程が必要です。
こうした違いを示さず、どの見積もりも「コーキング一式」とだけ書いてしまうと、金額の差の理由がわからなくなってしまいます。
施工業者に説明してもらいたいのは、今回直す水の入り口、残せる部材、開けてみてから判断する部分、の3点です。
取り除いて初めて傷みがわかる場所もあります。
そうした場所では、追加工事を提案する条件と、写真などで状況を共有して費用を決める手順を、工事を始める前にすり合わせておきます。
雨水が入るのを止める工事と、濡れた天井や壁を元に戻す工事は、別の工事です。
入り口を直しても、仕上げの材料に染みや変形が残ることがあります。
そのため、内装をどこまで元に戻すかは、雨が止まったあとの材料の状態を見てから決めるのが順番です。
原因の調査から外まわり・内装の修理までの進め方は、静岡の雨漏り修理の進め方と工事の選び方でまとめています。
当社の防水工事の案内でも、施工する場所の状態に応じて、防水層や端の部分、排水を含む工事をご紹介しています。
見積もりで比べたいのは、同じ名前の工事の安さだけではありません。今回の入り口と傷んだ部分まで、手が届く内容かどうかです。
追加工事になるかもしれない場所も、工事を始める前にお伝えしています。
雨漏りのコーキング補修でよくある質問
コーキング補修で迷いやすい点を、施工できる条件に沿ってまとめたQ&Aです。
Q1. 隙間は全部塞いだほうがよいですか?
A. 窓の排水孔や外壁の空気の通り道は、働きを保つために残しておく部分です。
雨水が入ってしまう不具合と、水を外へ逃がすための通り道を見分けて、部材の仕様に合う場所だけを施工します。
Q2. 雨が降る最中に補修できますか?
A. くっつける面の濡れや、施工したあとの雨の影響も含めて、使う製品が決めている条件を満たす必要があります。
濡れた場所へ急いで材料を入れるより、まずは安全に室内を守ることが先です。そのうえで、施工担当者と補修できる時期を決めてください。
Q3. 変成シリコーンなら外壁に使えますか?
A. 種類の名前だけでは決められません。接する建材、古い材料、目地の動き、塗装するかどうかに合う製品を選びます。
合ったシーリング材と、指定されたプライマー・塗料を組み合わせることが基本です。
Q4. 増し打ちで費用を抑えられますか?
A. 古い材料の状態や必要な断面に加えて、その製品が増し打ちを認めているかどうかによります。
撤去を省けるかだけでなく、古い材料のはがれが残らないか、新しい材料のくっつく面を確保できるかも確かめてください。
Q5. コーキング一式の見積もりで十分ですか?
A. 施工する場所と長さ、撤去や下地の補修、材料、足場、内側の防水まで含むかがわかる内訳を出してもらってください。
同じ「一式」でも工事の範囲が違うので、税や別途費用の条件も含めて比べる必要があります。
雨の入口に合う目地補修を選ぶ
コーキング補修は、雨水の入り口になっている目地に、きちんとした接着面と断面をつくり、その場所に合う材料で施工してこそ役目を果たします。
考える順番は、水の入り口、残すべき排水・空気の通り道、くっつく先の状態、そして材料と施工のやり方です。
内側の防水や傷んだ部材に問題があれば、その場所まで手が届く修理を組み合わせることが必要です。
すき間を見つけて不安になっている方も、まずは落ち着いて、どこから水が入っているのかを一緒に確かめましょう。
アップリメイクの対応エリアは静岡県全域です。社内には雨漏り診断士の資格を持つ者がいて、確かめた状態は写真と診断書でご報告します。
目地の割れや、以前のコーキング補修が気になる場合は、外壁・屋根の無料診断へお気軽にご相談ください。
雨漏りが起きる場所と雨の様子、使った材料がわかる資料を添えていただけると助かります。
詳しい調査や補修が必要なときは、行う作業の内容と範囲、費用を前もってご案内します。
雨漏り・外壁・屋根の無料診断
目地の割れや過去のコーキング補修が気になる方へ。雨漏りの場所と状況を伺い、合う補修方法をご案内します。
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