こんにちは、アップリメイクの齋藤直樹です。
雨漏りが止まると、天井のシミやはがれた壁紙を早くきれいにしたい。そう思う方は多いはずです。
毎日目に入る場所ですから、そのお気持ちはよくわかります。
ただ、表面だけを先に張り替えると、奥に残った水分や傷んだ材料を隠してしまうことがあります。
内装の仕上げに進む時期は、雨水が入る所の補修がどこまで進んだかと、濡れた材料の状態を確かめてから決めることが大切です。
基本の流れは、「雨漏りの原因を直す」「濡れた材料を乾かす・取り替える」「天井のシミや壁紙などの内装を仕上げる」の順番です。
「雨がやんでから何日たてば大丈夫」という、どの家にも当てはまる目安はありません。
乾かして残せる部分、取り替えが必要な材料、見た目をそろえるために仕上げる範囲。この三つを分けて考えると、工事の中身や費用の違いがぐっとわかりやすくなります。
この記事では、雨漏りの後に内装を直す順番、天井・壁・床の材料ごとの扱い、部分的な張り替えと一面の仕上げの違い、費用の考え方をお話しします。
記事のポイント
- 雨水の原因の補修と、部屋の材料の確認を終えてから仕上げへ進む
- 石膏ボード・木の材料・畳などは、材料ごとに直し方を考える
- 傷んだ下地を直す範囲と、色や柄をそろえる面積を分ける
- 外の修理と内装の工事の費用・日程・暮らしへの影響を確かめる
内装を戻す前に水分源と材料を調べる
雨がやんで、ポタポタ落ちていた水が止まった。それと、雨漏りの原因が直ったことは、同じではありません。
仕上げの材料を取り付ける前に、今も水が届く状態なのか、材料に水分や傷みが残っていないかを調べる必要があります。
今の濡れと過去のシミを分ける
天井や壁のシミには、昔濡れた跡が残っているだけのものと、今も雨のたびに水が届いているものがあります。
次の雨でシミが広がった、壁紙の浮きが増えた、また水滴が出てきた。こうした変化は、調査のときにぜひ教えていただきたい情報です。
反対に、シミの色が薄くなったからといって、壁や天井の奥まで乾いたとは言い切れません。
私たち施工する側は、部屋の症状と雨の降り方の経過、外で補修した場所を照らし合わせて、中まで確かめるべき範囲を考えます。

雨漏り調査中に室内をビニールで養生した状態
部屋の中の調査では、作業する場所や、水・汚れが飛ぶ範囲に合わせて養生(ようじょう)をしたうえで、必要な部分の状態を確かめます。
養生とは、床や家具などをシートで覆って、工事中の汚れや傷から守るための準備のことです。
調査のために天井や壁を開ける所があるなら、その目的と、調べた後どこまで元に戻すかを、前もって相談しておくと安心です。
外側の修理と内装を一緒に計画する
外から水が入り続けていれば、新しく張った天井材や壁紙も、また濡れてしまうおそれがあります。
傘に穴があいたまま新しい服に着替えても、また濡れてしまうのと同じです。
屋根が原因なら、先に直すのは屋根の側です。屋根材やその下の防水、つなぎ目の部分など、調査で必要とわかった所を補修します。

瓦を外した谷部の防水シートと新しい桟木
屋根材の下には、下葺き材(したぶきざい:雨水を食い止める防水シート)などが敷かれています。
ここの手当てが必要な場合は、屋根の工事と、部屋の乾燥・材料の取り替えを合わせて計画します。

屋根材とルーフィングが見える施工途中(静岡市清水区上清水町 M様邸)
外の工事と内装の工事を別の日に行うときは、外の作業が止まっている間も雨への備えが続くように、施工する側が工程を組みます。
部屋を仕上げる日だけを先に決めてしまうと、外側の補修や乾燥が十分でないうちに、内装工事を急ぐことになりかねません。

セネター屋根材を施工する職人(静岡市清水区上清水町 M様邸)
原因を直す業者と内装を直す業者が別々のときは、補修した範囲、部屋で濡れた位置、中の作業の進み具合を、お互いに伝え合っておきます。
外の補修の進み具合に合わせて、部屋で先に進められる作業と、乾くのを待ってから行う仕上げを、施工する側と整理しておく。そうすれば、工程の行き違いを防げます。
危険な材料の処置は先に必要な場合も
天井がたわんでいる、はがれた材料が落ちてきそう、照明やコンセントが濡れている。こんなときは、まずその場所から離れてください。
濡れた照明やコンセントの扱いは、電力会社や電気工事店に相談すると安心です。
危ないことを避けるための処置や、どうしても必要な撤去(てっきょ:取り外して片づけること)もあります。これらは、外の本格的な修理が終わる前に必要になることもあります。
施工する側は、部屋の安全と設備の状態を確かめたうえで、入ってよい範囲、養生、取り外す材料などを計画します。
「外側を直すまでは部屋に何もしない」と、どの家も同じように待つのがよいとはいえないからです。
天井に穴を開けて水を抜く、濡れた板を自分ではがす、道具で下から支える。こうした作業は思わぬけがのもとになるので、避けてください。危ないので、そこは私たちにお任せください。
内装を張る日を先に決めるより、まずは雨水の原因と材料の状態を確かめることです。
安全のための処置と仕上げの工事は分けて、必要な順番で進めます。
シミを隠す作業と材料の復旧を分ける
天井や壁をきれいにする方法は、表面に跡が残っているだけなのか、その下の板や留め付けている所まで傷んでいるのかで変わります。
仕上げの色を元に戻すことと、貼り付けたり支えたりするのに必要な材料を直すこと。この二つは分けて考えるのがコツです。
壁紙の下のボードと接着を調べる
クロスと呼ばれる壁紙は、いちばん表面の仕上げ材です。その下にある石膏(せっこう)ボードや合板などが、壁紙を貼るための下地(したじ)になります。
下地とは、仕上げ材を取り付けたり貼り付けたりする土台の部分です。
壁紙が洋服なら、下地はそれを着ている体のようなもの。そう考えるとわかりやすいかもしれません。
壁紙だけが浮いているように見えても、下地が水を吸っていないか、形が変わっていないか、貼り付ける面がどうなっているかを確かめる必要があります。
新しい壁紙を貼れば、色や柄は変えられます。でも、傷んだ板やはがれた下地まで、それだけで直るわけではありません。
壁紙を貼る材料を扱うヤヨイ化学も、石膏ボード、合板、モルタルなど、下地の種類ごとに施工のやり方を分けて案内しています。
雨漏り後の張り替えでは、今の下地を残せるか、補修や取り替えが必要かを確かめてから、その材料に合った仕上げ方を選びます。
壁紙の柄を選ぶときに、貼る土台となる下地の手当てについても施工する側と話しておくと、後で慌てずにすみます。
吸水した石膏ボードは張り替える
石膏ボードは、石膏をおもな材料にした板の形の内装材です。
雨漏りなどで濡れて水を吸った石膏ボードは、表面が乾いたように見えても、張り替えるのが基本です。
石膏ボード工業会の製品取り扱い上の留意事項でも、水を吸ったボードははがれ落ちる危険があるとして、張り替えるよう求めています。
メーカーのチヨダウーテも、施工した後に漏水や雨漏りで水を吸った場合は、張り替えるよう案内しています。強さが落ちたり、落ちてきたりするおそれがあるためです。
換気や除湿で部屋の湿度を下げても、水を吸ったボードを取り替える代わりにはなりません。
一度濡れて乾いた本のページが、波打ったまま元に戻らない。あの様子を思い浮かべると、イメージしやすいかもしれません。
取り替える範囲は、実際に濡れた材料とまわりの状態、留め付ける位置を調べて決めます。
シミだけを見て「部屋の天井を全部取り替える」と決めたり、ほかの材料にも同じ基準をそのまま当てはめたりするのは、適切ではありません。
木質天井や合板は反り・剥離も評価する
和室の天井などには木の材料が使われていることがあり、「シミ抜きで色を整えられませんか」というご相談もいただきます。
ただ、ひと口に木の材料といっても、いろいろあります。
無垢(むく:一本の木から切り出したままの板)の板や合板、表面に化粧材(見た目を整えるための薄い仕上げ材)を貼ったものなどです。
どれにでも同じ薬剤や削り方が使えるわけではありません。
合板は、薄い木の板を何枚も重ねて貼り合わせた材料です。表面の色だけでなく、板の反りや、層がはがれる剥離(はくり)も調べます。
シミ抜きは、おもに表面の色に対する手当てです。反りや剥離、留め付け部分の傷みを直す作業とは、別のものです。
水分が抜けた後も形が戻らない、表面が浮いている、といった状態なら、まずその材料を残せるかを見極める必要があります。
材料がわからないまま薬剤を使ったり削ったりすると、表面の仕上げが変わってしまうことがあります。先に、木の種類と仕上げを確かめておくと安心です。
色や仕上がりをどこまでそろえるかは、残す材料と取り替える材料が決まってからの相談になります。
床材とその下の材料を分けて調べる
木の床材が長く濡れたままだと、色が変わったり、ひびが入ったりします。土台の板(基材)がふくらむ、表面に貼った薄い木の板がはがれる、といったことにもつながります。
床材メーカーのDAIKENも、濡れた状態が続くことで、こうした影響が出ると案内しています。
表面の水をふき取った後も、床材の継ぎ目やその下の材料まで水が届いていないかを、症状や濡れた範囲に合わせて調べます。
新しい床材を留め付ける下地が傷んでいれば、そちらを先に手当てしてから仕上げます。
畳の場合は、表面の畳表(たたみおもて:い草などで編んだ表の部分)だけを見るのではありません。中の芯になる畳床(たたみどこ)や、その下の床まで含めて状態を確かめます。
木の床材で説明される変形や取り替えの考え方を、畳にそのまま当てはめることはできません。
床暖房がある場合も、設備の位置や作りをふまえて工事する必要があります。床の下に設備が通っているので、ご自分で床に穴を開けたり、釘を打ったりするのは避けてください。
| 調べる部分 | おもに見るところ | 表面だけでは決まらないこと |
|---|---|---|
| 壁紙や化粧面 | シミ、浮き、はがれ、貼り付きの状態 | 下地まで濡れたか、仕上げだけで直せるか |
| ボードや合板などの下地 | 水を吸ったか、変形、はがれ、留め付け先の状態 | 残せる範囲と、取り替え・補修する範囲 |
| 断熱材や配線などの中の部分 | 水が届いた範囲、材料や設備の状態 | 内装を閉じる前に必要な取り替え・点検・修理 |
シミを隠すことと、濡れた材料を直すことは別の話です。
壁紙の下に何があって、その材料を残せるのか。それがわかれば、張り替えが必要な範囲もはっきりします。
乾燥を待つ期間は材料の状態で決める
早く元どおりにしたいのに、乾くのを待つ時間は、もどかしいものですよね。
ただ、内装をいつ仕上げられるかは、雨がやんでからの日数だけでは決まりません。
残す材料の種類や厚さ、濡れた量、壁や天井の中のすき間、換気や天気によって、乾き方が変わるからです。
室内の湿度と壁内の乾きは同じではない
部屋の湿度が下がっても、壁紙や板の奥の、閉じた部分まで同じように乾いたとは言えません。
洗濯物でいえば、表は乾いていても、厚手のポケットの中はまだ湿っている。そんな状態に近いものです。
部屋の空気に触れている表面と、板の裏側や材料どうしが重なった面は、それぞれ別に乾き具合を確かめます。
除湿機を回した時間や、表面を触った感じだけで仕上げに進むと、中に水分が残ってしまうかもしれません。
施工する側は、どの材料を残すかと濡れた範囲をふまえて、その部分の状態を確かめてから次の作業に進みます。
「何日待つか」だけでなく、「どこの何を確かめてから次へ進むか」も説明してもらうと、納得しやすくなります。
乾燥を待つ期間も、残す材料を次の工事に向いた状態へ近づけるための、大事な工程のひとつです。
残す材料と交換する材料を先に分ける
最初に分けるのは、取り替えが必要な材料と、状態しだいで乾かして残せる材料です。
水を吸った石膏ボードは取り外し、奥の木の部分や留め付け先を調べます。残す部分に必要な乾燥や補修をしてから、新しいボードを取り付けます。
断熱材まで水が届いている場合は、種類、濡れた範囲、形のくずれや汚れ、製品の条件に合わせて、乾かすか取り替えるかを考えます。
断熱材は、熱が伝わるのを抑えるための材料です。種類が違えば、水が入った後の扱いも変わります。
仕上げの前には、取り替えた材料の範囲と、残す材料に必要な手当てが済んだかを確かめます。
除湿機や送風は安全な条件で使う
換気や除湿は、雨が吹き込まず、故障していない機器と電気設備を安全に使えることが条件です。
水がかかった機器や濡れたコンセントを、「もう乾いたみたいだから」と使い直すのは避けてください。
工事のために壁や天井の中を開けているときは、除湿機や送風機の置き場所も、作業する場所や配線の状態に合わせて施工する側に相談します。
早く乾かそうとしてドライヤーを近づけたり、床暖房で濡れた一部分だけを温めたりするやり方は、おすすめできません。
表面だけを急に乾かしても、奥まで乾いたかはわかりません。材料や設備にどんな影響が出るかも、確かめられないからです。
カビや臭いが残るときは、まず水がどこから来ているかと、材料の状態を調べることが先です。
そのうえで、掃除で対応できる範囲と、取り替えが必要な範囲を見分けます。
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部分補修と一面の張り替えは目的が違う
内装の見積もりでは、傷んだ材料を直す面積と、色や柄をそろえるために仕上げる面積が違うことがあります。
「小さなシミなのに、どうして一面なの?」と思われるのは、もっともです。
この二つを分けて説明してもらうと、一面の張り替えをすすめられる理由や、部分的な補修ですむ範囲が見えてきます。
下地を直す範囲と仕上げ面積を分ける
傷んだ板を一部だけ取り替えるには、まわりに残せる材料があり、新しい板をしっかり留め付けられる下地が必要です。
見えているシミの形どおりに板を切り取ればよい、というものではありません。留め付ける位置やまわりの状態に合わせて、取り替える範囲を決めます。
一方、壁紙や化粧面では、同じ品番(商品ごとの番号)が手に入るか、今の部分との色の差、継ぎ目の位置も、仕上がりを左右します。
そのため、下地の取り替えは一部分でも、壁紙は壁一面や天井一面を張り替える提案が出ることがあります。
これは、傷んだ材料を直す作業に加えて、見た目をそろえるために仕上げる面積を広げる、という選び方です。
見た目をそろえるためだけに、状態を確かめて問題のなかった下地まで、どれも同じように取り替える必要があるとは限りません。
部分補修と一面仕上げの案で、下地の面積と壁紙などの面積を別々に出してもらいましょう。ご希望と費用を見比べて選ぶと、納得しやすくなります。
たとえば、窓の上の一部分で、ボードの取り替えが必要になったとしましょう。
まわりの下地を残せて、新しい板をしっかり留め付けられるなら、ボードを部分的に取り替える方法が候補になります。
壁紙も部分的に張り替える案では、残した壁紙との色の差や、継ぎ目が見えるかもしれません。
壁一面を張り替える案なら、使う材料や作業の面積は増えます。その代わり、その面の色や柄はそろえやすくなります。
二つの案で下地の補修が同じなら、比べるポイントはおもに、仕上げで増える面積と金額です。
このように補修の目的を分けておけば、必要な材料の取り替えは省かずに、見た目にどこまでお金をかけるかを選べます。
隠れる部分の作業を終えてから閉じる
壁や天井を仕上げると、その奥の断熱材や配線、留め付け部分は見えなくなります。
必要な設備の点検や材料の取り替えを済ませないまま閉じてしまうと、後でもう一度仕上げをはがすことになりかねません。
ですから内装工事の前に、建物の補修と設備の点検・修理がどこまで終わったかを、担当者どうしで伝え合っておくことが大切です。

塗装後の庇(島田市 S様邸)
写真の庇(ひさし)は、家の外に張り出した小さな屋根です。塗装後の見た目だけでは、中の板や留め付け部分にどんな手当てをしたかまではわかりません。
内装でも同じです。仕上げで隠れる材料や留め付け部分の作業を途中の写真で残しておけば、後から取り替えや補修の中身を確かめられます。
交換する部材の機能も保つ
材料を取り替えたり仕上げたりするときは、その場所がもともと持っている働きを保つことも欠かせません。

換気用の孔がある軒天ボードの塗装完了(清水区 S様邸)
写真の軒天(のきてん)は、屋根の軒先の裏側にあたる部分です。空気を通すための孔(あな)があいたボードを使っています。
こうした場所では、取り替えや仕上げのときも、空気の通り道と留め付け方を保つ工事が必要です。
部屋の中で使う取り替え用の材料も、見た目だけで選ばず、取り付ける場所に必要な性能や工事の条件を確かめます。
下地を取り替える面積と、壁紙を張る面積は、同じとは限りません。
必要な補修と、色や柄をそろえる仕上げを分けて聞いておくと、工事の中身を比べやすくなります。
費用は仕上げだけか下地までかで変わる
内装を元に戻す費用は、壁紙や天井の表面だけを張り替えるのか、板や木の下地まで取り替えるのかで、大きく変わります。
雨漏りの場合は、さらに外の原因を直す工事や、中を調べる作業も分けて見積もります。
屋根や外壁など、原因側の工事ごとの目安は、雨漏り修理の費用相場と工事別の内訳にまとめています。
実際の金額は、現地を見たうえでのお見積もりで確かめてください。
仕上げと下地の工事量を分けて比べる
内装の見積もりを比べるときは、部屋の畳数だけでなく、「どの材料を残して、何を取り替えるか」という条件をそろえます。
住まいるダイヤルのクロス張り替えのモデル見積もりでは、天井12.3㎡と壁26.8㎡を例に、費用を分けて示しています。
分け方は、古いクロスをはがす作業、下地処理、壁紙の材料費、張る手間の四つです。
このモデルでの下地処理は、シーラー(壁紙がしっかり貼れるように、下地に塗っておく液)を塗る作業です。
雨漏りで傷んだ板や木の下地の補修・取り替えは、ここには入っていません。
| 費用を分ける部分 | 比べる数量と作業 |
|---|---|
| クロスの張り替え | 天井・壁それぞれの面積、古いクロスをはがす作業、下地処理、材料と施工 |
| 板の取り替え | 外す範囲、新しい板の種類・厚さ、留め付けと継ぎ目の処理 |
| 木の下地の補修・取り替え | 傷んだ部材の位置、補修のしかた、取り替える量と新しい板を支える範囲 |
| 付帯作業 | 養生、外した材料の運び出し・処分、断熱材の手当て、設備の取り外し・取り付け直し |
たとえば、傷んだ板を一部だけ取り替え、色や柄をそろえるために壁紙は一面を張り替える案。この場合は、板を取り替える面積より、壁紙を張り替える面積のほうが大きくなります。
逆に、二つの見積もりで壁紙の面積が同じでも、片方に板の取り替えが入っていなければ、同じ工事を比べていることにはなりません。
アップリメイクは相見積もりも歓迎しています。条件をそろえて、じっくり比べてみてください。
下地を残す案なら、「残せる」と判断した材料がどんな状態だったのかを説明してもらいます。
雨漏りで水を吸った石膏ボードがあるなら、その取り替えも見積もりに入れてもらいます。
外での雨水止め(止水:しすい)や原因の調査は、この内装の内訳とは別に見ておきます。そのうえで、必要な工事をすべて合わせた金額で予算を考えると、後で慌てません。
屋外の原因修理は別の範囲として見る
窓まわりのつなぎ目から雨水が入っている場合は、部屋の壁紙を直す費用と、外のつなぎ目を補修する費用を、分けて見ておきます。

窓サッシまわりのシーリングを撤去した状態(S様邸)
目地(めじ:つなぎ目のすき間)を埋めるシーリング材は、ゴムのようにやわらかい材料です。
これを取り除いて入れ直す工事には、古い材料の撤去や、くっつける面の下ごしらえなど、外で必要な作業が含まれます。

窓サッシまわりのシーリング打ち替え完了(清水区 S様邸)
外の目地を補修した後も、部屋のボードや壁紙が傷んでいれば、それを元に戻す工事は別に必要です。
上の階のベランダやバルコニーが原因かもしれないときは、敷物などで隠れている床の防水を調べる作業が必要になることもあります。

施工前のベランダには人工芝が敷かれていました(静岡市清水区T様邸)
敷物をどかして戻す作業と防水の補修は、どちらも外側の工事として見積もるものです。

防水工事後の灰色のバルコニー床(K様邸)
バルコニーの防水を直す工事と、その下の部屋の天井や壁を直す工事は、工事する場所も使う材料も違います。
見積もりに「バルコニーの防水」「室内天井の復旧」のように場所が分けて書かれ、それぞれの材料と面積がのっているか。そこを見ておくと安心です。
撤去後に分かる傷みは追加範囲を確かめる
壁紙や板を外してみて初めて、奥の材料の濡れや傷みがわかることもあります。
見積もりの後に「追加の工事が必要です」と言われると、不安になりますよね。
そんなときは、傷んだ材料の位置を写真で見せてもらい、補修や取り替えが必要な理由と範囲を聞いておくと納得しやすくなります。
追加の費用だけでなく、増える作業とその量、工期への影響も聞いておきたいところです。
見積もりでは、部屋の中の撤去、下地や断熱材の手当て、設備の取り外しと取り付け直し、仕上げの面積、養生と処分を、分けて確認します。
今の時点で決められる部分と、中を調べてから決める部分がわかれば、予算の見通しも立てやすくなります。
比べるときにまずそろえたいのは、撤去から仕上げまでに含まれる作業の内訳です。
内装の見積もりは、天井や壁の面積だけで比べないこと。下地を残す計画か、取り替える計画かも確かめておくと安心です。
見た目をそろえるための一面張り替えは、傷んだ下地の補修とは別の項目として相談できます。
工事日程と生活への影響を合わせる
雨漏り後の内装工事では、原因の調査、外の修理、材料の乾燥や取り替え、最後の仕上げが、それぞれ別の日になることがあります。
日にちだけでなく、その間に使える部屋や設備、家具の置き場所もあわせて相談しておくと、暮らしの予定が立てやすくなります。
調査から外の工事までにかかる日数の考え方は、雨漏り修理の期間と工事の流れでお話ししています。
家具移動と使えない時間を決める
壁や天井の工事範囲が決まったら、どの家具を動かすか、誰が動かすか、どこに置くかを施工する側と相談します。
寝室やご飯を食べる部屋が対象なら、工事中に代わりに使う場所や、作業場所を通らずにすむ通り道も必要です。
照明などを外す場合は、その部屋の設備が使えない時間を聞いておきます。暮らしと作業が重ならない日程を考えておくと安心です。
乾燥待ちで中を開けたままの状態が続くときは、その間に部屋へ入ってよいか、養生をどうするか、次に状態を確かめる日を決めておきます。
寝具や家具を戻すタイミングも、作業後すぐでよいのか、使った材料の条件で待つ時間が必要なのかを聞いておくと迷いません。
工事前後の記録で復旧内容を確かめる
工事が終わったら、雨水が入る所にした補修、部屋で取り替えたり補修したりした材料、最後に仕上げた面を、それぞれ説明してもらいます。
壁や天井の中は、閉じると見えなくなります。途中の写真があれば、残した材料にどんな手当てをしたかも、後から知ることができます。
アップリメイクでは、全工程を写真に収めた工事写真報告書をお渡ししています。
新しい壁紙と今までの部分の色の差や継ぎ目は、前もって相談した仕上げの範囲と照らし合わせて確かめるところです。
一方、次の雨で新しい湿りやシミが出たときは、色の見え方の問題とは別の話です。出てきた時刻、雨の降り方、濡れた位置を伝えてください。
再発したときに確かめることは、雨漏りが修理しても直らないときの原因と相談の進め方にまとめています。
前の補修範囲と新しい症状を照らし合わせられるように、工事写真や見積もり、作業内容の記録はとっておくと、いざというときに役立ちます。
また湿りやシミが出たときの連絡先も、控えておくと安心です。
工事中は、家具の移動や照明が使えない時間も、暮らしに関わってきます。
乾燥を待つ期間も含めて、どこが使えるかと次に確かめる日を相談しておくと、予定を立てやすくなります。
雨漏り後の内装工事のよくある質問
ここでは、仕上げる時期や材料の扱い、工事の範囲について、迷いやすいところにお答えします。
Q1. 雨の翌日に張り替えてよいですか?
A. 翌日かどうかではなく、水の入り口の修理と、材料の状態を確かめてから決めます。
中が濡れたままなら、仕上げは急がないでください。必要な乾燥や取り替えを先に進めます。
Q2. シミだけなら上塗りでよいですか?
A. 今も水が届く状態なのか、下の材料や貼り付け面が傷んでいないか。それを調べてから、方法を選びます。
表面の色を整えるだけでは、水を吸った傷みやはがれ、留め付け部分の傷みまでは直せません。
Q3. 石膏ボードは乾かせば使えますか?
A. 雨漏りなどで濡れて水を吸った石膏ボードは、張り替えるのが基本です。
表面が乾いたことや、除湿した時間の長さを、また使ってよい理由にはしません。
Q4. 小さな被害でも一面張り替えですか?
A. 傷んだ材料を取り替える範囲と、色や柄をそろえる仕上げの範囲は、違うことがあります。
下地の補修は一部分、壁紙は一面という提案もあります。それぞれの目的と面積を分けて比べると、選びやすくなります。
Q5. 除湿機を何日回せばよいですか?
A. 材料の種類や濡れた量、壁や天井の中の作りによって違うため、どの家にも共通する日数はお伝えできません。
機器を安全に使える条件を確かめたうえで、乾き具合の確かめ方や次の工程を、施工する側と相談します。
原因の修理と内装復旧を一緒に考える
雨漏りの後の内装は、表面をきれいにする前に、雨水の原因と濡れた材料を確かめることが大切です。
必要な材料の取り替えや下地の補修と、ご希望の仕上げの範囲は、工事の前に相談しておきましょう。
工事では、残す材料の乾燥や補修を終えて、下地が整ってから仕上げに進みます。
天井のシミを見るたびに気が重くなる、という方も少なくないと思います。ひとりで抱えこまずに、まずは状況を聞かせてください。
アップリメイクには雨漏り診断士・外装劣化診断士の資格を持つスタッフがいて、静岡県全域で雨漏りのご相談をお受けしています。
調査の内容と範囲は前もってご説明し、結果は写真と診断書でご報告します。
雨水の入り口や部屋の被害については、外壁・屋根の無料診断から状況をお知らせください。
残ったシミや壁紙のはがれ、床の変化などをうかがったうえで、雨漏りの調査と、必要な復旧の進め方を一緒に考えます。
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内装をきれいにするのは、原因を直してからが安心です。天井や壁紙の状態と雨の経過をお聞かせください。
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