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静岡の屋根カバー工法

ROOF COVER|静岡の屋根カバー工法

塗装では守りきれない屋根を、
今の屋根の上から
新しくつくり直します。

屋根カバー工法は、今の屋根をすべて剥がさずに、その上へ防水シートと軽い金属の屋根を重ねる工事です。ただし、どの屋根にも向くわけではありません。塗装・カバー工法・葺き替えの3つを並べ、お住まいに合う方法を写真でご説明します。

  • スレート屋根の割れ・反り
  • 粘着ルーフィング全面施工
  • 塗装・葺き替えと比較してご提案
  • 外壁塗装と同時なら足場を共用
屋根カバー工法で石粒付き鋼板屋根材セネターに仕上がった屋根の全景

こんにちは。株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。

「屋根の塗り替えを相談したら、うちの屋根は塗装に向かないと言われた」「カバー工法と葺き替え、どちらがいいのか分からない」。屋根のご相談では、こうしたお声をよくいただきます。屋根は地上からほとんど見えないうえ、工事の名前も聞き慣れないものが多く、言われるままに決めてしまいがちな場所です。

屋根カバー工法は、塗装では守りきれなくなった屋根を、今の屋根を撤去せずに新しくできる方法です。撤去や処分の手間を抑えやすく、工事中も住みながら進めやすいという良さがあります。一方で、今ある屋根や、その下の板(野地板)が新しい屋根をしっかり支えられることが前提になります。条件が合わない屋根に無理に重ねると、見えないところに問題を閉じ込めてしまうことにもなりかねません。

このページでは、カバー工法の仕組み、塗装や葺き替えとの違い、向く屋根と向かない屋根の見分け方、実際の施工の流れを、私たちが静岡市内で施工した屋根の写真とともにご説明します。工法を決める前の判断材料として、ご家族で読んでいただければうれしいです。

屋根カバー工法とは

屋根カバー工法は「重ね葺き(かさねぶき)」とも呼ばれます。今の屋根材を基本的にはそのまま残し、その上に新しい防水シート(ルーフィング)を敷き、さらにその上へ軽い金属製の屋根材を取り付けます。屋根が二重になり、外から見える部分はまるごと新しい屋根になります。

今の屋根を「下地」として生かす工事

カバー工法では、もとの屋根が新しい屋根の土台の役割を果たします。新しい屋根材は、もとの屋根材を貫いて、その下にある野地板(のじいた:屋根材を支える板)に固定します。つまり、新しい屋根を本当に支えているのは、表から見えない野地板です。ここが雨水で傷んでいると、どんなに良い屋根材を選んでも、しっかり留まりません。カバー工法を検討するときに、私たちが屋根の表面だけでなく下地の状態を重視するのはこのためです。

また、「撤去しない工事」といっても、何も外さずに上から載せるわけではありません。屋根のてっぺんにある棟板金(むねばんきん)や、雪止め、アンテナの支えなど、新しい屋根の邪魔になる部材はいったん取り外します。そのうえで、防水シートと屋根材を重ね、最後に新しい棟板金などで仕上げます。

屋根カバー工法の重なり(断面のイメージ) 上:雨や日差しを受ける側 下:屋根裏(室内)側 新しい金属屋根材 新しい粘着ルーフィング 既存のスレート屋根材 既存の防水紙 野地板(屋根を支える板) 赤い線:新しい屋根材を 野地板まで届かせて固定 黄色の帯=新しく重ねる部分 青の帯=撤去せず残す部分

屋根材の種類や厚みは実際とは異なる模式図です。固定方法や使う部材は、採用する屋根材メーカーの施工仕様と建物の状態に合わせて決めます。

なぜ軽い金属屋根を使うのか

カバー工法では、今の屋根の重さに新しい屋根の重さが加わります。建物にかかる負担をなるべく増やさないよう、一般的にはガルバリウム鋼板などの軽い金属屋根材や、表面に石粒をまぶした鋼板屋根材が選ばれます。私たちが施工したお住まいでは、石粒付き鋼板の屋根材「セネター」や、GLカラー鋼板(ガルバリウム鋼板系の屋根材)を採用した例があります。

石粒付きの鋼板は、表面のざらざらした石粒が雨音をやわらげ、落ち着いた風合いになるのが特徴です。ガルバリウム系の鋼板はすっきりとした見た目で、軽さとコストのバランスが取りやすい屋根材です。どの屋根材にも得意・不得意があり、数値や保証内容は製品ごとに違います。お見積もりの際は、採用する製品のメーカー資料をお見せしながらご説明します。

既存のスレート屋根全面に粘着ルーフィングを貼り終えた状態
既存屋根の上に粘着ルーフィングを全面施工した状態。完成後は見えなくなる大切な層です。
石粒付き鋼板屋根材セネターの仕上がった表面
石粒付き鋼板屋根材「セネター」の仕上がり面。

塗装・カバー工法・葺き替えの違い

屋根のリフォームには、大きく分けて「塗装」「カバー工法」「葺き替え(ふきかえ)」の3つがあります。違いを一言でいえば、今の屋根をどこまで残すかです。塗装は屋根材そのものを残して表面を保護し、カバー工法は屋根材を残して上に新しい屋根をつくり、葺き替えは屋根材を撤去して新しく交換します。

比べる点屋根塗装屋根カバー工法葺き替え
今の屋根材残して表面を塗る残して上に重ねる撤去して交換する
防水シート今のものをそのまま使う新しいものを上に敷く撤去して新しくする
野地板の確認表面からの調査が中心残す部分の確認に限りがある撤去後に直接確認しやすい
初期費用の考え方塗装できる屋根なら抑えやすい新しい屋根材と板金の費用が必要撤去・処分・下地補修の費用も必要
廃材ほとんど出ない棟板金など一部のみ屋根材すべて
選ぶ前提屋根材が再塗装に耐えられる下地が健全で、形が重ねられる下地の傷みや交換範囲がはっきりしている

一般的な工事範囲の比較です。費用の大小や耐用年数を保証するものではなく、屋根の形や補修量によって関係が変わることもあります。

屋根塗装:屋根材がまだ元気なうちの選択肢

塗装は、屋根材の表面を新しい塗膜で覆い、紫外線や雨から守る工事です。屋根材がまだしっかりしていれば、3つの中で費用を抑えやすく、廃材もほとんど出ません。アップリメイクの屋根塗装は、高圧洗浄と下地処理のあと、下塗り2回・中塗り・上塗りの合計4回を手塗りで仕上げるのが標準です。スレート屋根では、屋根材のすき間をふさがないよう、縁切り材タスペーサーを1枚の屋根材に2枚入れるW工法をおすすめしています。

ただし、塗装は「表面を守る」工事です。屋根材そのものが割れていたり、もろくなっていたりする場合、塗っても材料の弱さは元に戻りません。塗装で守れる屋根かどうかを見極めることが、最初の分かれ道になります。

参考:アップリメイクの屋根塗装プランの耐久年数 塗装で守れる屋根の場合の選択肢です。濃い部分が下限、薄い部分が上限までの幅。単位:年。料金は30坪(屋根80㎡)の場合で税込の目安です。
超高耐久無機(¥369,600〜)
20年
超高耐久フッ素遮熱(¥281,600〜)
15年
遮熱断熱ガイナ(¥326,700〜)
10〜15年
高耐久遮熱シリコン(¥193,600〜)
10〜13年
05101520年

屋根塗装の工事保証は、超高耐久無機が10年、超高耐久フッ素遮熱(日本ペイント サーモアイDF)が7年、ガイナと高耐久遮熱シリコン(サーモアイSi)が5年です。金額は目安で、屋根は形によって面積が大きく変わるため、現地調査で㎡数を測ってから正確なお見積もりをお出しします。プランの詳細は料金・費用プランのページをご覧ください。

屋根カバー工法:屋根材は傷んでいても、下地が健全な場合

カバー工法は、屋根材の傷みが塗装の範囲を超えているものの、その下の野地板はまだしっかりしている、という屋根に向く工事です。新しい防水シートと屋根材で、屋根の表面と防水の層をまとめて新しくできます。撤去する部材が少ないため、葺き替えに比べると撤去・処分の費用や工事中の雨養生の負担を抑えやすい傾向があります。

その一方で、塗装よりは材料費も手間もかかり、棟や壁際などの板金の納まりも複雑になります。また、将来もう一度大きく屋根を直すときには、二重になった屋根材を両方撤去することになる点も、計画に入れておきたいところです。

葺き替え:下地まで傷んでいる場合や、重ねられない屋根

葺き替えは、今の屋根材と防水シートを撤去し、野地板の状態を直接確かめてから新しい屋根に交換する工事です。雨漏りが長く続いて野地板が傷んでいる場合や、瓦のように凹凸が大きく重ねられない屋根では、有力な選択肢になります。撤去・処分・下地補修の費用が加わるため初期費用は大きくなりがちですが、見えない部分まで確かめて直せるという安心感があります。

工法を選ぶ順番(考え方の目安) 屋根材は、塗り替えに 耐えられる状態か? はい 屋根塗装 いいえ(割れ・もろさが広範囲など) 野地板が健全で、 屋根の形が重ねられる? (平らな屋根材・重さに余裕など) はい 屋根 カバー工法 いいえ(下地の腐れ・瓦屋根など) 葺き替え ※実際は雨漏りの経路や 今後の住まい方も合わせて判断

大切なのは、「安いからカバー工法」「高いから葺き替え」という選び方をしないことです。まず塗装で守れるかを考え、それが難しい場合に、今の屋根と下地を残せるかどうかでカバー工法と葺き替えを比べる。この順番で考えると、提案された工法の理由が見えやすくなります。

カバー工法を考えるきっかけ

次のような症状や状況があるときは、塗装だけでよいのか、カバー工法や葺き替えが必要なのかを一度確認しておくことをおすすめします。ひとつ当てはまるからといって、すぐに大きな工事が必要になるわけではありません。どの症状がどの程度出ているかを見極めることが大切です。

  • スレート屋根に割れや欠けが多い一部なら差し替えや補修で済むこともありますが、屋根全体に広がっている場合は塗装での対応が難しくなります。
  • 屋根材が反っている・層状にはがれている表面の塗膜が劣化し、屋根材そのものが水分や紫外線の影響を受けているサインです。
  • 前回の塗装から早い時期にはがれてきた屋根材の種類によっては、塗装との相性がよくないものがあります。
  • 築年数が経ち、2回目以降の塗り替えを迎える塗装で延ばすか、ここで屋根を新しくするか、今後の住まい方と合わせて考える時期です。
  • 棟板金の釘が浮いている・板金が錆びている台風の強風で板金があおられる原因になります。下の木材が傷んでいることもあります。
  • 天井や屋根裏に雨染みがある屋根面だけでなく、壁際や天窓まわりなど別の経路も含めた調査が必要です。
  • 屋根材の種類がわからない、製造時期が気になる見た目が似ていても、塗装に向かない時期のスレートがあります。図面や仕様書があればご用意ください。
  • 外壁塗装を予定していて、屋根も気になる足場を共用できるため、屋根の状態を確かめる良い機会です。
スレート屋根の端部が劣化して傷んでいる様子のアップ
スレート屋根の端部の劣化。こうした傷みが屋根全体に及んでいるかを確認します。
屋根の金属部分の端に錆が出て劣化している様子
屋根の金属部分に出た錆。板金の傷みは強風時の飛散にもつながります。

屋根に上がってご自身で確認するのは大変危険です。地上やベランダから見える範囲で気になることがあれば、写真を撮っておいていただくだけで十分です。屋根の点検は私たちが安全に行います。

向く屋根・向かない屋根

カバー工法はとても便利な工法ですが、万能ではありません。ここでは、私たちが現地調査で確かめている主なポイントをご紹介します。

カバー工法が向きやすい屋根
  • スレート(コロニアル・カラーベスト等)や金属などの平らな屋根材
  • 屋根材は傷んでいるが、野地板はしっかりしている
  • 雨漏りがない、または原因と範囲が特定できている
  • 初期のノンアスベストスレートなど、塗装が推奨されない屋根材
  • 葺き替えより撤去・処分の負担を抑えたい
カバー工法が向きにくい屋根
  • 粘土瓦やセメント瓦など凹凸が大きい屋根
  • 長く雨漏りが続き、野地板の腐れが疑われる
  • すでに一度重ね葺きをしている
  • 屋根の勾配(傾き)が採用する屋根材の条件に合わない
  • 建物の構造上、重さを増やしたくない事情がある

下地(野地板)が新しい屋根を支えられるか

カバー工法の成否を分ける一番のポイントは、下地です。新しい屋根材は野地板に固定するため、野地板が雨水で腐っていたり、踏むとたわんだりする状態では、しっかり留めることができません。私たちは、屋根の上を歩いたときの感触、屋根裏から見える範囲の染みや木材の状態、雨漏りの履歴などを組み合わせて判断します。必要に応じて赤外線カメラや散水調査も行い、水の入り方を確かめます。

それでも、屋根材を剥がさない以上、確認できる範囲には限りがあります。下地の傷みが強く疑われるときは、無理にカバー工法をおすすめせず、葺き替えと比べたうえでご提案します。また、工事中に想定外の傷みが見つかった場合の対応(写真でのご報告、補修方法の説明、追加費用のご相談)は、契約前に取り決めておきます。

初期のノンアスベストスレートはカバー工法の候補に

スレート屋根の中でも、アスベストを含まない製品へ切り替わった初期のもの(例:パミール、コロニアルNEOなど)は、塗装をするとかえって劣化を早める可能性があるため、塗装ではなくカバー工法や葺き替えが推奨されます。表面がミルフィーユのように層状にはがれてくるのが特徴的な症状です。

「塗装の見積もりを頼んだのに、カバー工法をすすめられた」というご相談の中には、こうした屋根材が理由になっているケースもあります。ご自宅の屋根材が分からなくても、現地で確認しますのでご安心ください。新築時の図面や仕様書が残っていれば、判断がより確かになります。

重さと屋根の形

カバー工法では、今の屋根の上に新しい屋根材と防水シートの重さが加わります。軽い金属屋根材を使うのはこのためですが、重さがゼロになるわけではありません。建物の状態に照らして、無理のない計画かどうかを確認します。

屋根の形も大切です。屋根面が複雑に折れ曲がっている、谷(屋根面と屋根面がぶつかって水が集まる部分)が多い、壁との取り合いが多いといった屋根では、板金の加工が増え、雨仕舞い(あまじまい:雨水を建物に入れない納め方)がより重要になります。屋根材の勾配条件も製品ごとに決まっているため、採用する製品の仕様と照らし合わせます。

石綿(アスベスト)の事前調査について

古い屋根材に手を加える工事では、規模の大小にかかわらず、石綿を含むかどうかの事前調査が必要とされています。カバー工法は屋根材を大きく撤去しない工事ですが、棟板金の取り外しやビス留めなど既存材に手を加える作業はあるため、「撤去しないから関係ない」とは言い切れません。調査が必要であることと、実際に石綿を含むことは別の話ですので、むやみに心配なさる必要はありません。屋根材をご自身で割ったり削ったりせず、調査はお任せください。

静岡の気候と屋根カバー工法

静岡県中部の屋根は、一年を通してなかなか厳しい環境にさらされています。夏の強い日差しは屋根材の表面温度を大きく上げ、塗膜や屋根材の劣化を早めます。梅雨の長雨や秋の台風では、横なぐりの雨と強い風が屋根の端や棟に集中します。清水区など海に近い地域では潮風に含まれる塩分が金属部分の錆を進め、山あいの地域では昼夜の寒暖差が屋根材の伸び縮みを繰り返させます。

台風の風に備える:棟と端部の固定

屋根の被害でご相談が多いのが、台風のあとの棟板金の浮きや飛散です。屋根のてっぺんにある棟板金は風を受けやすく、もともと下地の木材や釘が傷んでいると、強風であおられやすくなります。カバー工法では棟板金も新しくするため、下地の木材を整え、メーカーの施工仕様に沿って固定し、継ぎ目の処理まで確認します。軒先やケラバ(屋根の側面の端)も、風が入り込みにくいよう専用の部材で納めます。

セネターで仕上げた屋根の端部の納まり
屋根の端部の納まり。風と雨が集中する場所なので、専用部材で丁寧に仕上げます。
職人が屋根の上でセネター屋根材を施工している様子
屋根材を一枚ずつ固定していく作業。重なり方向と固定位置を確かめながら進めます。

梅雨・長雨に備える:雨水の通り道をつくる

屋根は「一枚の板で雨を完全に止めている」のではなく、屋根材の重なりで雨を流し、それでも入り込んだ水を下の防水シートで受け止めて軒先へ流す、という二段構えになっています。長雨や風を伴う雨では、屋根材の継ぎ目から少しずつ水が入り込むことは珍しくありません。そこで頼りになるのが防水シートです。

屋根の雨水の通り道(二段構えの防水) 雨樋 ① 雨の大部分は屋根材の表面を流れる ② 継ぎ目から入った水は 防水シートの上を流れて軒先へ 紺:新しい金属屋根材 緑:粘着ルーフィング(防水シート) ※既存屋根と野地板はこの下に残ります

私たちが施工した例では、既存の屋根の上に粘着式のルーフィングを全面に貼りました。粘着式は、シートの裏面が既存屋根に貼り付くため、ずれにくく、釘やビスの穴まわりからの水の回り込みを抑えやすいという特徴があります。もちろん、どの製品が合うかは屋根の勾配や既存屋根、採用する屋根材によって変わりますので、建物ごとに選びます。

夏の暑さと潮風への配慮

屋根が二重になると、既存屋根と新しい屋根のあいだに層ができるため、新しい屋根が受けた熱が室内側へ伝わる道のりが長くなります。ただし、暑さの感じ方は屋根材の色や種類、屋根裏の換気によっても変わります。夏の暑さが気になる方は、屋根材の色選びや換気部材についてもご相談ください。

清水区など沿岸部では、金属屋根材にも塩害への配慮が必要です。屋根材メーカーは、海からの距離などによって保証の条件を分けていることがあります。お住まいの地域で採用できる製品と、その保証条件を確認したうえでご提案します。

屋根カバー工法の施工の流れ

静岡市内のお住まいで、スレート屋根の上に石粒付き鋼板屋根材「セネター」でカバー工法を行った工事の写真を中心に(洗浄の工程は別のスレート屋根の写真です)、施工の流れをご紹介します。完成すると見えなくなる工程ほど、私たちは写真に残してお客様にお渡ししています。

  1. 既存屋根の確認

    屋根材の割れ・浮き・反り、棟板金の状態、天窓や雪止め、アンテナなどの付属物を確認します。屋根裏から見える範囲の染みや木材の状態、雨漏りの履歴もお聞きし、カバー工法で進められるかを最終確認します。

    カバー工法の施工前の既存スレート屋根と天窓
  2. 洗浄・清掃

    既存屋根の表面の汚れやコケ、砂ぼこりを取り除きます。粘着ルーフィングをしっかり貼り付けるためには、下になる面がきれいであることが大切です。汚れが残ったままでは密着が弱くなります。

    スレート屋根の表面を高圧洗浄している様子
  3. 棟板金など付属物の撤去・下地調整

    屋根のてっぺんの棟板金や、新しい屋根の邪魔になる雪止め・アンテナの支えなどを取り外します。浮いている屋根材の固定や、出っ張りの調整など、新しい屋根を平らに納めるための下準備もこの段階で行います。天窓を撤去する場合は、ここで開口部をふさぐ下地をつくります。

  4. 粘着ルーフィングの施工

    既存屋根の上に、軒先側から防水シートを重ねながら貼っていきます。重ね幅、端部の折り返し、谷や壁際の立ち上げを丁寧に処理します。雨を受け止める最後の砦となる層なので、すき間やしわがないかを確認しながら進めます。

    既存屋根の上に粘着ルーフィングを貼っている途中の様子
  5. 新しい屋根材の施工

    軒先から棟に向かって、新しい屋根材を一枚ずつ重ねて固定します。固定の位置やビスの種類は、屋根材メーカーの施工仕様に従います。ケラバや壁際などの端部には専用の部材を取り付け、雨水と風が入り込まないよう納めます。

    粘着ルーフィングの上にセネター屋根材を葺いている途中
  6. 棟・役物(やくもの)の取り付け

    屋根のてっぺんに下地の木材を取り付け、新しい棟板金をかぶせて固定します。継ぎ目の処理や、壁との取り合い、雪止めの再設置など、屋根面以外の部材(役物)もここで仕上げます。換気棟を設ける場合もこの工程です。

    セネター屋根の棟板金を取り付けている様子
  7. 完成確認・清掃

    屋根面だけでなく、棟、軒先、ケラバ、壁際、雨樋まわりまで確認します。ビスや切りくずが雨樋や屋根に残っていないかも見て回り、足場を外す前に清掃を終えます。施工中の写真とあわせて、どこをどのように仕上げたかをご報告します。

    セネターで仕上げた屋根の棟部分と屋根面
施工前カバー工法を行う前の既存スレート屋根
施工後セネターによる屋根カバー工法で仕上がった屋根

工事期間は、屋根の大きさや形、天気によって変わります。屋根工事は雨の日に防水シートを広げることができないため、天気予報を見ながら、雨が予想される日は無理に作業を進めず、その日までに施工した部分の雨養生を確実に行います。外壁塗装と同時に行う場合は、屋根を先に仕上げてから外壁にかかるなど、作業の順番も工程表でご説明します。

天窓がある屋根の扱い

天窓は部屋を明るくしてくれる一方で、屋根に穴を開けて取り付けているため、まわりの防水や板金がとても重要な場所です。カバー工法を行うときには、天窓を残すのか、撤去するのかを決める必要があります。上の施工の流れでご紹介したお住まいでは、ご家族と相談のうえ、屋根工事にあわせて天窓を撤去しました。

天窓を残す場合に確認すること

天窓本体の年数、ガラスやパッキンの状態、まわりの板金、交換部品が手に入るかどうかを確認します。屋根だけ新しくしても、数年後に天窓が交換時期を迎えると、新しい屋根の一部を外して工事し直すことになりかねません。残す場合は、新しい屋根材との取り合いを専用の部材で納め、雨の流れを妨げないように施工します。

天窓を撤去する場合に確認すること

夏の暑さや結露、雨漏りへの不安、ほとんど開け閉めしていないなどの理由から、撤去を選ばれる方もいらっしゃいます。撤去する場合は、屋根の開口部をふさぐ下地をつくってからルーフィングと屋根材を施工します。あわせて、室内側の天井の仕上げも必要になります。屋根工事と内装工事のどこまでが見積もりに入っているのか、事前にしっかり確認してください。

費用の考え方と見積書の見方

屋根カバー工法の費用は、屋根の面積、形、勾配、採用する屋根材、板金の長さ、下地の補修量、天窓の有無、足場の条件などで大きく変わります。そのため、アップリメイクでは屋根カバー工法の一律の料金表は掲載していません。現地で屋根の面積を測り、状態を確かめたうえで、正確なお見積もりをお出しします。

坪数より「屋根の面積と形」で決まる

延床面積が同じお住まいでも、平屋と総二階では屋根の面積がまったく違います。屋根の傾きが急な場合も、真上から見た広さと実際に施工する面積は一致しません。見積書では、屋根材を施工する面積(㎡)と、棟や軒先など長さ(m)で計算する部材を分けて書いてもらうと、比較しやすくなります。谷や下屋(げや:1階部分の小さな屋根)が多い屋根は、切断や加工が増えるため、同じ面積でも費用が上がることがあります。

足場代と外壁塗装との同時施工

屋根工事には、安全のための足場が欠かせません。足場代は一般的な2階建て住宅(30坪程度)で15万円〜30万円程度、3階建てで20万円〜40万円程度が一般的な目安です。外壁塗装と屋根工事を別々の時期に行うと、そのたびに足場代がかかります。

足場代の一般的な目安(30坪程度の住宅) 濃い部分が下限、薄い部分が上限までの幅。単位:万円。一般的な目安で、実際は建物の形や立地で変わります。
2階建て
15〜30万円
3階建て
20〜40万円
2階建てで屋根と外壁を別々に工事(足場2回分)
30〜60万円
015304560

外壁も塗り替え時期を迎えているなら、屋根カバー工法と外壁塗装を同時に行うことで、足場を一度で済ませられます。ただし、外壁がまだ健全なのに、足場代の節約だけを理由に工事を増やすと、かえって支出全体が増えることもあります。同時に行う案と、必要な工事だけを先に行う案の両方をお出ししますので、比べてお決めください。外壁塗装と屋根改修を組み合わせたときの費用の考え方は、外壁塗装と屋根カバー・葺き替え費用の解説で詳しくご説明しています。

見積書で確認したい項目

「屋根カバー工法 一式」とだけ書かれた見積書では、どの材料をどこまで使うのかが分かりません。少なくとも次の項目が、数量と単価とともに書かれているかを確かめてください。

項目確認したいこと
既存部材の撤去棟板金・雪止め・アンテナ支えなど、何を撤去・処分するか
下地調整・補修どこをどう補修するか。想定外の傷みが見つかったときの対応
防水シート製品名・種類(粘着式かどうか)と施工範囲
屋根材製品名・色・施工面積(㎡)。メーカー保証の内容
棟・役物・板金棟、ケラバ、軒先、谷、壁際の部材と長さ(m)
天窓・換気・雪止め残す・撤去・交換のどれか。室内側の補修が含まれるか
足場・養生外周足場の範囲。外壁塗装と同時の場合は共用の扱い
調査石綿の事前調査など、必要な調査が含まれているか

なお、参考として、屋根塗装の一般的な相場(足場代込み)は延床30坪で50万円〜70万円程度、40坪で60万円〜80万円程度が一般的な目安です。カバー工法は新しい屋根材や板金が加わるため、一般にはこれより費用がかかります。いずれも目安ですので、正確な金額は現地調査後のお見積もりでご確認ください。

「うちの屋根は塗装で大丈夫?」と思ったら

塗装で守れるのか、カバー工法が必要なのかは、屋根に上がって確かめるのがいちばん確実です。無料診断では、屋根と外壁を写真に撮り、診断書で状態をご報告します。お電話の際に「ホームページを見ました」とお伝えいただいた方には、いつも以上に、お値引きを頑張ります。

保証と工事の記録

屋根カバー工法の保証は、屋根材メーカーの製品保証と、施工した会社の工事保証の2つに分けて考えるのがポイントです。製品保証は屋根材そのもの(色あせや穴あきなど)が対象で、工事保証は施工が原因の不具合が対象です。何が起きたときに、誰が、どの範囲まで対応するのか。年数だけでなく、対象となる症状と免責条件を書面で確認しておきましょう。

アップリメイクの保証の考え方

アップリメイクでは、すべての工事を対象に工事保証書を書面で発行しています。工事が終わってからが、お客様と私たちのお付き合いの始まりだと考えているからです。屋根カバー工法の工事保証は10年です。採用する屋根材のメーカー保証の内容とあわせて、お見積もりの段階で書面でご説明します。また、アップリメイクは国土交通大臣指定のリフォームかし保険の登録施工店(リフォーム保険登録番号0042079)です。保証やアフターサポートについては保証・アフターサポートのページもご覧ください。

さらに、施工開始前であれば、いつでもご契約を解除していただけるお約束をしています。大きな金額の工事ですから、ご家族で納得いくまで話し合ってからお決めください。

見えなくなる工程を写真で残す

カバー工法は、完成すると防水シートも下地も見えなくなります。だからこそアップリメイクでは、全工程を写真に収めた「工事写真報告書」をお渡ししています。既存屋根の状態、撤去後の様子、ルーフィングの重ね方、棟の下地、板金の納まりなど、ご自身では確かめにくい屋根の上の作業も、写真でご確認いただけます。この記録は、将来の点検や次のメンテナンス、住まいを手放すときの説明資料としても役立ちます。私たちの施工品質への考え方は施工品質のページでもご紹介しています。

屋根カバー工法の施工事例

静岡県中部で私たちが手がけた屋根カバー工法の事例です。外壁塗装と同時に行い、足場を共用した例も多くあります。

実際にご依頼いただいたお客様の感想は、お客様の声でご覧いただけます。

屋根カバー工法のよくある質問

どんな屋根でもカバー工法はできますか?

いいえ。スレートや金属など平らな屋根材で、下地の野地板が健全な屋根が主な対象です。粘土瓦など凹凸の大きい屋根や、雨漏りが長く続いて下地の腐れが疑われる屋根、すでに一度重ね葺きをしている屋根では、葺き替えなど別の方法を検討します。

カバー工法をすれば雨漏りは直りますか?

雨漏りの原因が屋根面にあり、下地の補修と防水シートの施工を適切に行える場合は、改善が期待できます。ただし、壁との取り合い、天窓、ベランダなど別の場所から水が入っている場合は、その箇所の修理も必要です。まず水の入り口を調べ、必要に応じて赤外線カメラや散水調査も行います。

屋根が二重になって重くなりませんか?地震が心配です。

新しい屋根材と防水シートの分、重さは加わります。そのため、軽い金属屋根材を使うのが一般的です。お住まいの状態を確認し、重さを増やすことに不安がある場合は、葺き替えを含めて比較してご提案します。

工事中は家に住んだままで大丈夫ですか?

カバー工法は屋根材を大きく撤去しないため、基本的には住みながら工事を進められます。屋根の上で作業する音はしますので、工程表で作業の予定をお知らせします。近隣の方へのごあいさつも、着工前に私たちが伺います。

天窓は残せますか?

天窓の製品や状態によっては残すことができます。ただし、天窓本体の年数やまわりの防水の状態を確認し、近いうちに交換が必要になりそうなら、撤去や同時交換も比べてご提案します。撤去する場合は、室内側の天井の補修も含めてお見積もりします。

外壁塗装と同時にしたほうがいいですか?

外壁も塗り替えの時期を迎えているなら、足場を一度で済ませられるため合理的です。ただ、外壁がまだ健全なら、屋根工事だけを先に行う選択もあります。両方の案を並べて、総額と緊急度で比べていただけるようにご提案します。

台風で屋根が傷みました。火災保険は使えますか?

台風などの自然災害による被害は、ご加入の火災保険の対象になる場合があります。経年劣化は対象外になるなど条件がありますので、まずは被害の状況を確認し、写真を残すことが大切です。詳しくは火災保険で屋根修理ができるかの解説をご覧ください。

他社でカバー工法の見積もりをもらっています。相談できますか?

はい、もちろんです。お手元の見積書と屋根の状態をあわせて拝見し、塗装で対応できないのか、カバー工法が適しているのか、葺き替えが必要なのかを一緒に考えます。私たちは、ほかの会社にお願いされる場合でも、後悔しない工事をしていただきたいと考えています。

代表からのメッセージ

株式会社アップリメイク代表取締役 齋藤直樹

屋根カバー工法は、仕上がった屋根だけを見れば、どの会社の工事も同じように見えるかもしれません。けれども本当に差が出るのは、下地の確認、防水シートの重ね方、棟や端部の納め方といった、完成すると見えなくなる部分です。だから私たちは、その工程こそ写真に残し、お客様にお見せしています。

アップリメイクは、亡き父が1973年に創業し、2005年に法人化しました。施工実績は6000件以上(2026年4月末時点)、お客様の声は550件以上をいただいています。1級塗装技能士は11名(2025年9月現在)在籍し、雨漏り診断士や外装劣化診断士の資格者もいます。私自身も塗装職人からスタートしました。父の口癖だった「お客様の幸せを第一に施工品質を考える事」を、屋根工事でも変わらず守っていきます。

塗装で守れる屋根なら、無理にカバー工法をおすすめすることはありません。反対に、塗装では守りきれない屋根なら、その理由を写真でお見せしてご説明します。生まれ育った静岡の住まいを、雨や風から長く守るお手伝いをさせてください。

株式会社アップリメイク 代表取締役 齋藤直樹

塗装か、カバー工法か。まずは屋根の状態を確かめませんか?

無料診断で屋根に上がって確認し、塗装・カバー工法・葺き替えのどれが合うかを写真と診断書でご報告します。他社のお見積もりをお持ちの方も、お気軽にご相談ください。

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