こんにちは、アップリメイクの齋藤直樹です。
ホームセンターには外壁用の塗料やローラーが並んでいて、「外壁も自分で塗れそうだな」と感じるかもしれません。
業者に頼むと大きな金額になりますから、自分でできるならと考えるのは自然なことです。
実際、地面に立って無理なく作業できる小さな範囲なら、外壁の状態と材料をよく見きわめたうえで、外壁塗装のDIYを考えることはできます。
ただ、家一軒の塗り替えとなると話は別です。高い場所での作業、外壁の傷みの補修、窓やまわりを汚さないための保護が必要になります。
塗料を買えば始められる作業と、家全体を守る工事とでは、準備の段階から違いがあるのです。
DIYを選ぶときは「何円安くなるか」より先に、最後まで安全に仕上げられる範囲を決めてください。
この記事では、自分で塗る場合の費用の出し方と、途中で困らないための考え方を、作業を始める順番に沿ってお話しします。
記事のポイント
- DIYを検討できる場所と業者に任せたい傷み
- 塗料の必要量から費用を計算する方法
- サイディングやモルタルで異なる材料選び
- 作業を始める前に決める日程と依頼範囲
外壁塗装のDIYを検討できる範囲はどこか
DIYを考えてよいのは、足元が安定していて、塗る面に無理なく手が届き、補修が必要かどうかがわかっている場所です。
「一階だから大丈夫」「小さい傷だから簡単」という決め方だと、作業の姿勢や下地(したじ:塗料を塗る面そのもの)の問題を見落としてしまいます。
地面に立って塗れる部分が基本
たとえば、足元に段差のない場所で、腰から胸くらいの高さにある外壁の一部分を塗る場合です。
それでも、塗料を入れた容器を置く場所、体を動かすゆとり、通る人との距離が足りなければ、作業には向きません。
外壁と塀の間が狭く、塗る面を見るために体をひねり続けるような場所も同じです。
安全に手が届くことに加えて、汚れ落としから塗り終わりの点検まで、その場所で無理なく作業できること。これが条件です。
長い柄を付けたローラーなら高い所にも届きます。でも、細かな傷みや塗り残しを近くで確かめられるわけではありません。
道具が届いても、塗る前と後の状態を自分の目で見られなければ、補修や仕上げが十分だったかどうかがわかりません。
二階や屋根は業者へ任せる
二階の外壁、軒下、屋根などを、はしごや脚立に乗って塗ることはおすすめしません。
塗装は、片手を伸ばせば終わる作業ではないからです。道具を持ち替えたり、塗料を足したりしながら、横へ横へと動いていく必要があります。
目の前の面に集中すると、足元や体の傾きへの注意も途切れがちになります。
国民生活センターは、高齢の方を中心に、脚立やはしごから落ちて大けがをした事例を公表しています。そのうえで、高い所の作業はできるだけ自分でしないよう呼びかけているのです。
家族に下から支えてもらう、短い時間ですませる。そうした工夫で、外壁塗装の危険をなくすことはできません。
足場も、自分で材料を借りて組み立てるものではありません。建物と作業に合った設備を、専門の業者に計画してもらう必要があります。
高所作業車やゴンドラを借りれば簡単になる、というわけでもありません。使える条件や操作、作業場所の管理まで含めた、専門の工事です。
屋根を自分で塗るかどうかの考え方は、屋根塗装は自分でできるかの判断基準で詳しくお話ししています。

足場と飛散防止シートを設置した建物
塗る前に診断したい傷み
雨染み、外壁のふくらみ、広い範囲のはがれ、欠けがある場所は、DIYで上から覆う前に原因を調べます。
雨水が外壁の内側に入っている場合、表面の色を整えても、水の入り口は残ってしまうからです。
ひび割れも、塗膜(とまく:塗料が乾いてできる薄い膜)だけに入っているのか、外壁材まで割れているのかで、直し方が変わります。
指で押すと動く、粉がたくさん落ちる。そんな状態を見つけたら、触り続けずに、離れた位置からと近くからの写真を残しておくと、相談のときに役立ちます。
手に白い粉が付くチョーキングは、塗膜が傷んできたことを知る手がかりです。ただ、それだけで合う塗料や補修の範囲まで決まるわけではありません。
「色あせだけだと思っていたのに、洗い始めたらはがれてきた」ということを避けるためにも、塗り始める前に状態をつかんでおくことが大切です。

塗装前の外壁に見られるチョーキング
DIYに向くかどうかをご相談いただくときは、塗りたい場所を近くで撮った写真だけでなく、地面とまわりが写った写真も用意してください。
外壁の状態に加えて、どんな姿勢で作業することになるのかがわかります。
費用は必要な物を積み上げる
DIYの費用は、上塗り用の塗料、下塗り材、補修材、道具、養生(ようじょう:塗料が付かないよう覆って守ること)の用品、後片付けにかかる費用を合計して出します。
同じ面積でも、壁の凹凸や塗料の吸い込み具合によって、必要な塗料の量が変わります。「一軒なら何万円」と先に決めてしまうと、足りなくなりやすいのです。
塗料以外の出費を落とさない
ローラーを一つ買えば終わりではありません。隅を塗る刷毛(はけ)、容器、養生用のテープやシートなども必要です。
下塗りと上塗りで道具を分けることもありますし、使って傷んだローラーを取り替えることもあります。
手袋や保護めがねなどは、塗料の表示や作業の内容に合った物を選びます。
家にある道具が使えると思っていても、毛が抜ける刷毛や固まったローラーだと、塗った面にごみや筋を残しかねません。
次の表は、買う前の明細として使えます。塗料代だけを見ていたときとの差がわかります。
| 費用の項目 | 金額を出すために決めること | 見落としやすい物 |
|---|---|---|
| 下塗り・上塗り材 | 適合する製品、必要缶数、色と艶 | 下塗り材の別購入、小容量の追加 |
| 補修材 | 傷みの種類と施工方法 | 上塗りとの相性、専用プライマー |
| 塗装用具 | 面の広さ、凹凸、細部の数 | 刷毛、予備ローラー、容器 |
| 養生・保護用品 | 窓、地面、周辺物への飛散範囲 | テープ、シート、保護眼鏡 |
| 搬送・片付け | 購入方法と残材の処理方法 | 送料、持込みや処分に伴う費用 |
| 専門工事 | DIYから外す補修・高所作業 | 足場、設備の移動、再施工 |
高い所を含まない小さなDIYと、足場を使って家全体を塗る工事とでは、この明細の中身が大きく違います。
費用を比べるときも、同じ「外壁塗装」という名前だけで比べないことが大切です。

外壁塗装に使う塗料の準備
塗る面積から必要缶数を出す
塗料の必要な量は、床面積や家の坪数ではなく、実際に塗る壁の面積から出します。
四角い面なら幅と高さを掛けて、塗らない窓などの面積を差し引くのが基本です。
ただし、奥行きのある凹凸までは平面の計算に表れません。そのため、製品に書かれた「塗れる面積」の表示もあわせて使います。
アサヒペンの「水性シリコンアクリル外カベ用」は、8kgの二回塗りで、平らで吸い込みの少ない壁なら38〜51㎡、凹凸が大きく吸い込みの多い壁なら13〜16㎡が目安として示されています。
仮に20㎡を塗るとします。この表示の上では、平らな壁なら8kg一缶の範囲に入りますが、凹凸の大きい壁だと一缶では足りません。
同じ製品、同じ壁の面積でも、必要な塗料代が変わるということです。
これは量の考え方を示すための例です。その塗料があなたの家に使えることを示すものではありません。
今の塗装との相性と下塗り材を先に決め、塗るときのロス(使い切れずに残る分)も考えた量を、お店やメーカーに相談してから買うと安心です。

凹凸のある外壁への下塗り
一回塗りの表示かを見分ける
容器の「塗り面積」は、一回塗ったときの面積の場合と、決められた回数を塗り終えたときの面積の場合があります。
二回塗りで仕上がる面積の表示を一回分だと思って二倍買えば余りますし、逆に読み違えれば材料が足りなくなります。
買い物リストには、製品名と容量だけでなく「何回塗りで何㎡」まで書いておくと、間違いを防げます。
下塗り材の必要な量は、上塗り材とは別に計算するものです。
同じ容量の缶だから同じ面積を塗れる、とは限りません。
節約額は業者と同じ範囲で比べる
DIYで買う予定の金額が出たら、塗装会社の見積もりと、工事の中身をそろえて比べます。
たとえば、DIYの計算は外壁の下半分だけだとします。一方で業者の見積もりには、外壁全面、軒天(のきてん:屋根の裏側の天井)、雨樋、シーリング(すき間を埋めるゴムのような材料)の補修が入っている。それなら、総額の差がそのまま節約できる金額にはなりません。
業者に頼むなら、施工する範囲、使う材料、補修、足場、片付けまで含んだ見積もりを取ると比べやすくなります。
見積もりを頼む会社の比べ方は、外壁塗装業者の選び方と見積もりの確認点にまとめています。
DIYの側にも、自分の休日を何日使うか、途中で止まったら誰が引き継ぐかを書き添えておくと、比べやすくなります。
作業を楽しむ時間には、もちろん価値があります。でも、休みが取れずに作業を続けられなくなれば、ご家族の暮らしにも影響します。
安さだけで決めるより、費用と使える時間を両方並べたほうが、後で後悔の少ない選び方になります。
外壁材と今の塗膜に合う材料を選ぶ
塗料は、仕上げたい色を選ぶ前に、外壁材と今の塗膜に使える製品かどうかを確かめる必要があります。
商品名に「外壁用」と書いてあっても、すべての外壁や目地(めじ:外壁の板と板のつなぎ目)に塗れるわけではありません。
サイディングは表面処理も調べる
サイディング(工場でつくられた板状の外壁材)には、素材や表面の仕上げが違う製品があり、塗り替えのときに必要な下塗り材も同じではありません。
新築のときの仕様書、外壁のメーカー名、前回の塗装の見積書が残っていれば、買う前に出しておきます。
写真で柄が似ているというだけで、同じ材料だと決めないほうが安全です。
とくに、汚れを付きにくくする特殊な表面の仕上げがある外壁は、ふつうの下塗り材では十分にくっつかない場合があります。
水をはじくコートをした面に、シールを貼ってもすぐはがれてしまうのに似ています。
「いろいろ使える塗料なら安心」と考えずに、今の外壁に合った塗り替えの方法を調べることが必要です。
表面の柄を残したい場合も注意が要ります。色の付いた塗料を塗った時点で、柄は隠れてしまうからです。
一度塗りつぶしたあとで透明な塗料を重ねても、元の模様は戻りません。柄を残すか塗りつぶすかは、買う前に決めておきましょう。
目地の補修と塗装は別に考える
サイディングのつなぎ目にあるシーリングが割れていても、壁と一緒に塗料をかぶせるだけでは、目地を直したことにはなりません。
目地は、外壁材の伸び縮みを受け止める部分です。傷んだ材料をどう扱うか、どんな材料に替えるかを考える必要があります。
手近にあるシリコーン系の充填材(すき間に詰める材料)で埋めると、その上に塗った塗料がくっつきにくくなることもあります。
見た目は小さなすき間でも、次の塗り替えに響きます。原因も材料もわからないまま埋めないでください。
窓の水抜きや部材の重なりのように、そもそもふさいではいけないすき間もあります。
すき間を見つけたら、まず「何のための部分か」を確かめるところから始めます。

劣化して割れたサイディングの目地
モルタルや漆喰は下地が重要
モルタルでは、表面の塗膜だけでなく、ひび割れや浮き、吸い込みの具合を調べます。
塗料が付けば補修完了、というわけではありません。下地の動きや水分の問題が残っていれば、塗り替えた後に同じ場所へまた症状が出るおそれがあります。
漆喰(しっくい)も、「白い壁」という見た目だけで一般的な外壁塗料を選ばず、仕上げの材料に合う補修や塗り替えの方法を考えます。
崩れかけた部分や浮いて見える部分を、自分でたたいたり、はがしたりするのは避けてください。
古い建材や仕上げの材料には、石綿(アスベスト:削ると飛び散るおそれがある、昔の建材に使われた鉱物の繊維)を含むものもあります。材質がわからないまま削り始めるのは危険です。
DIYの準備としてできるのは、工事の記録や製品の情報を集めるところまで。削って中身を確かめることではありません。
外壁材の特徴を調べるときは、外壁材の種類別メンテナンスも参考になります。
塗料を先に買ってしまうと、どうしてもその製品を使うことを前提に考えてしまいがちです。
先に外壁の材質と状態を調べて、必要な補修の方法を決めてから材料を選ぶほうが、買い直しを減らせます。
塗るまでに必要な作業を知る
外壁塗装の手間は、塗料を塗る時間だけではありません。
汚れを落とし、下地を整え、塗らない部分を守る作業が、塗料のくっつきと仕上がりを支えています。
ここでは、作業を引き受ける前に知っておきたい、それぞれの役目をお話しします。
洗浄は水を当てればよいわけではない
塗る面に汚れや傷んだ粉が残っていると、新しい塗膜がしっかりくっつくのを邪魔してしまいます。
ただし、家庭用の高圧洗浄機を買って、いちばん強い圧力で洗えばよいという意味ではありません。
傷んだ外壁や目地に強い水を当てると、表面を傷めたり、すき間から水を入れてしまったりするおそれがあります。
隣の車や洗濯物に、汚れた水が飛ぶことも考えなければなりません。
ふだんのお手入れと、塗り替え前の洗浄とでは目的が違います。まずは外壁メーカーの掃除の方法に従い、傷みがある場所は施工会社に相談します。
洗浄だけを頼んで後は自分で塗るつもりでも、乾いた下地が塗れる状態かを誰が判断するのか、前もって決めておく必要があります。

サイディング外壁の高圧洗浄
養生は塗らない場所を守る作業
窓、玄関、地面、配管などに塗料が付かないよう、シートやテープで守る作業。これが養生です。
塗る面が小さくても、刷毛から落ちるしずくや、ローラーの跳ねがまわりに届くことがあります。
「後で拭けばいい」と考えていると、塗料を落とすときにサッシや床の表面まで傷めかねません。
守る範囲に加えて、人が通る場所と、作業中も使い続ける設備を先に決めておくことが大切です。
給湯器や換気設備の吸気口・排気口をふさいだまま使うことはできません。
給排気設備のまわりは、守り方と機器を使ってよい条件がわからないまま作業を始めないでください。
塗装会社と機器のメーカーに、設備をふさがずに作業できる方法を相談する必要があります。
足元のシートがずれたり、玄関の開け閉めを邪魔したりしないよう、作業中だけでなく、ご家族が帰ってくる時間まで考えておきます。

外壁塗装前の窓の養生
下塗りは密着を支える
下塗りには、上塗りの材料を下地にくっつきやすくしたり、下地への吸い込みを整えたりする役目があります。いわば接着剤のような存在です。
役目は製品によって違い、上塗りの材料を薄めて代わりにできるわけではありません。
下塗りが要るかどうか、どの製品を使うかは、選んだ塗り方の仕様に従います。
下塗りの後に吸い込みが大きく残っていたり、表面が落ち着かなかったりする場合は、そのまま次に進まず、やり方を見直す必要があります。
色の付いた塗料を重ねてしまうと、下地の状態が見えにくくなるからです。
下塗りの役目や下地の整え方は、外壁塗装の下地処理(ケレン・プライマー・フィラー)で詳しく解説しています。
DIYを続けるか迷ったら、ここで作業を止めてください。使った製品と作業した日時を伝えて相談すれば、原因を調べやすくなります。

サイディング外壁の下塗り
細部と広い面では道具が異なる
広い面に使うローラーだけでは、窓の縁や配管の近くまでむらなく塗るのが難しいことがあります。
刷毛や小さなローラーを使い分ける必要があり、慣れていないと細かいところほど時間がかかります。
動画では広い面をあっという間に塗っているように見えても、その前後の準備や乾くのを待つ時間は、たいてい省かれています。
動画一本の作業時間を、そのまま家全体に当てはめないことが大切です。
スプレーなら早く終わると思うかもしれません。けれども塗料が霧のように広がるので、まわりへの飛び散りを防ぐ手間が増えます。
隣の家や道路が近い住宅での吹き付けは、道具を買えばすぐにできる作業ではありません。

窓まわりの外壁を刷毛で塗る作業
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失敗しやすい仕上がりと原因
DIYで困りやすいのは、塗り終えた後に「一部分だけ色が違う」「数週間ではがれてきた」と気づくケースです。
失敗の形を知っておくと、作業の前に避けるべきことと、起きてしまった後に塗り足しを控えるべき場面がわかります。
部分塗装は色が合わないことがある
前と同じ色番号の塗料を選んでも、日差しや汚れの影響を受けてきたまわりの外壁と、塗り直した部分が同じに見えるとは限りません。
何年も着たシャツの一部だけを新しい布で継ぎ足すと、そこだけ色が浮いて見えるのと同じです。
艶(つや)やローラーの模様が違うだけでも、補修した範囲が浮き上がって見えます。
小さな傷を隠したかったのに、塗った四角い部分のほうが目立ってしまうこともあります。
色をきちんとそろえたいなら、小さな点の補修ではなく、外壁の角や材料の切り替わりまで塗る範囲を広げることを考える必要があります。
ただし、範囲を広げるほど材料も時間も増えるもの。費用を計算する前に、仕上がりにどこまで求めるかを決めておくと迷いません。
目立たない場所で試すときも、乾いた後に日なたと日陰での見え方を比べて、気にならない差かどうかを確かめます。
厚塗りで回数を減らさない
二回塗りと決められた製品を、一度に厚く塗って終わらせても、同じ仕上がりにはなりません。
塗料がたれるだけでなく、中まで乾きにくくなったり、表面に不具合が出たりする原因になります。
逆に、広く塗ろうとして薄く伸ばしすぎると、予定していた塗膜の厚さを確保できません。
使う量と回数、塗り重ねるまでの時間を、ひと組として守る必要があります。
アップリメイクの現場でも、外壁は下塗り2回・上塗り2回の合計4回塗りを標準にしており、一度に厚く塗って回数を省くことはしません。
表面を触って手に付かなくなったときが、次を塗ってよいときとは限らない点にも気をつけてください。

サイディング外壁の上塗り
剥がれたら重ね塗りを止める
塗った直後からはじく、乾いた後にめくれる、ふくらむ。こうした変化が出たら、塗り重ねずに原因を確かめます。
材料が合わないのか、水分が残っているのか、古い塗膜ごとはがれたのかで、必要な手当てが違うからです。
使った缶のラベル、薄めたかどうか、下塗りをしたかどうか、作業した日をメモしておくと、相談を受けた側が様子をつかみやすくなります。
その場しのぎで別の塗料を試すと、重なった材料が増えて、取り除いたり塗り直したりする負担も大きくなります。
買ってしまった塗料を使い切ることより、これ以上状態をややこしくしないことのほうが大切です。
失敗した場所を直すご相談では、使った塗料を隠さずに教えてください。
製品名と作業の順番がわかるだけでも、次に使える材料をしぼり込みやすくなります。
休日だけで続けられるかを考える
DIYの予定には、実際に塗る日だけでなく、準備、乾燥、雨で作業できない日、片付けまで入れておきます。
土日の二日間が空いていても、土曜日に洗った壁を日曜日に必ず塗れるとは限りません。
天気と乾燥待ちを予定に入れる
作業できる気温や湿度、塗り重ねるまでの時間は、使う製品の仕様に従います。
午前中は晴れていても、塗り終わった後に雨や結露の影響を受けそうなら、始めるのを見送る判断が必要です。
週末だけの作業だと、次の休みまで間が空くこともあります。
塗り重ねに期限がある製品もあります。最低何時間待つかだけでなく、次の工程をいつまでにやるかも知っておいてください。
作業途中のまま長く放っておくことになりそうなら、一度に手を付ける範囲を小さくするか、最初から業者に頼むほうが現実的です。
家族と近隣の生活を妨げない
養生の間は窓を開けられない、洗濯物を外に干せない、車を動かしてもらう。こうした影響は、DIYでも出てきます。
作業を始める前に、ご家族には出入りできない場所や時間を、ご近所には作業する日やまわりへの影響を伝えます。
天気が変わって中止や延期が決まったときも、そのつど知らせておくと安心です。
自分の敷地の中であっても、塗料や洗った水が外へ飛ぶおそれはなくなりません。
道路や隣の敷地に道具を置かないと作業できないなら、自分の判断で場所を借りたりせず、作業の計画から見直すべきです。
小さなお子さんやペットがいるご家庭では、塗料や道具をしまっておく場所も必要です。
作業の後に手が届く場所へ容器を置きっぱなしにせず、保管や処分は製品の表示と自治体の案内に沿って行います。
水性の塗料でも、余った塗料や洗った水をそのまま排水口へ流すのは避けましょう。
一部を任せるなら着手前に相談
DIYと専門の工事を組み合わせるなら、買い物や作業を始める前に、どこを誰が受け持つかを相談しておくのがおすすめです。
途中まで自分で塗ってから残りだけを頼むと、使った材料や下地の状態によっては、やり直しが必要になるからです。
足場だけ借りる相談にも条件がある
足場を立てることだけを頼んで自分で塗る方法は、どの施工会社でも引き受けてくれるとは限りません。
誰が足場を使うのか、使っている間の管理をどうするのか、雨で日にちが延びたときの扱いなどを、工事の前に決める必要があります。
組み上がった足場なら安全に使えると自分で決めて、勝手に登ることもできません。
立てる費用だけを払えば、使い方や事故のときの対応まで含まれる、というものではないからです。
高い場所を塗るための費用を見積もるなら、足場だけでなく、その範囲の塗装まで任せる案もあわせて比べてみてください。
自分ですることと任せることを分ける
DIYで関われるのは、塗料を塗ることだけではありません。
動かせる鉢植えや小物を片付ける、これまでの修理の記録を集める、色の候補をご家族で決める。施主(工事を頼む家の持ち主)が進められる準備もあります。
一方で、重い物の移動や設備の取り外しは、けがや故障につながります。施工会社と受け持ちを分けておきます。
外壁の低い部分だけ自分で塗り、上の部分を業者に頼みたい。その場合は、境目の仕上がりや使う材料をそろえられるかが課題です。
DIYで塗った部分の上から業者が塗る必要があるなら、その塗膜を残してよいかも確かめなければなりません。
見積書には、どこからどこまでを頼むのか、完成したときの点検と保証はどの部分が対象かを、具体的に書いてもらいましょう。
費用を抑えたいご相談では、「自分で塗りたい場所」と「家全体で直したい症状」を分けて伝えていただくと、必要な工事をしぼり込みやすくなります。
予算が合わないときは、必要な補修を削る前に、今回はどの範囲まで直すかをご相談ください。
見た目を変える工事と、傷みが進むのを止める工事を、分けて考えることができます。
外壁塗装DIYのよくある質問
DIYを決める前に迷いやすい点を、費用と施工範囲の両面からお答えします。
Q1. 足場なしで一軒塗れますか?
A. 二階や軒下などの高い場所を含む家全体の塗装を、足場なしのDIYで行うことはおすすめしません。
地面に立って手が届く部分と、高い所の作業を分けてください。高い場所は、必要な設備を使う専門の工事として考えるのが安全です。
Q2. DIYなら塗料代だけで済みますか?
A. 下塗り材や補修材、道具、養生の用品、片付けにかかる費用も必要です。
塗る面積から必要な量を出し、買う物を一つずつ積み上げると、業者に頼む場合と比べられる金額になります。
Q3. 外壁用塗料なら何でも使えますか?
A. 外壁の素材、表面の仕上げ、今の塗膜によって、使える材料は違います。
合う下塗り材と組み合わせ、目地や補修した部分にも使えるかどうかを含めて選んでください。
Q4. 失敗した部分だけ頼めますか?
A. ご相談はできます。ただ、状態によっては塗った部分を取り除いたり、まわりも含めて塗り直したりする必要があります。
別の塗料を重ねる前に手を止めて、使った製品名と作業の記録を渡してください。
Q5. 動画と同じ方法なら大丈夫ですか?
A. 動画とご自宅とでは、外壁材、傷み、作業する場所、使う塗料が違う場合があります。
道具の動かし方だけをまねるのではなく、ご自宅でその方法を使える条件がそろっているかを、先に確かめる必要があります。
DIYは範囲と費用を決めてから
外壁塗装のDIYは、地面に立って作業できる範囲で、下地と材料の相性がわかっていることが出発点です。
高い所や、原因のわからないはがれ・雨漏りまで自分で何とかしようとすると、かえって傷みを広げかねません。
費用は塗料の缶の値段だけで比べず、必要な量、下塗り、道具、養生、専門の工事まで含めて計算します。
仕上がりの希望と使える休日まで決めておけば、自分で取り組む範囲と頼む範囲がはっきりしてきます。
アップリメイクの無料診断では、外壁の状態を写真と診断書でご報告し、必要な補修と塗り替えの内容をご説明しています。
静岡でDIYにするか頼むか迷っている方は、アップリメイクの外壁・屋根無料診断へ、塗りたい場所と予算のご希望をお伝えください。
無理なく進められる方法を、建物の状態に合わせて一緒に考えていきましょう。
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