アップリメイクの齋藤直樹です。
スレート屋根の色が薄くなってくると、「そろそろ塗れば大丈夫かな」と考える方は多いと思います。
スレートとは、セメントを薄い板にした屋根材のことです。
屋根はふだん目に入りにくい場所なので、色あせに気づくと急に心配になりますよね。
結論からお伝えすると、多くのスレート屋根は塗装で表面を守れます。
ただし、初期のノンアスベストスレートのように、塗装をおすすめしない屋根もあります。
アスベスト(石綿)を使わない作り方に切り替わったばかりの頃のスレートのことです。
ですから、塗り替えを決める前に見ておきたいのは、色よりも屋根材そのものの状態です。
表面の塗膜(とまく:塗料が乾いてできる薄い膜)は、屋根にとってのレインコートのようなもの。
このレインコートが傷んでいる屋根と、板そのものが割れたり、薄い層になってはがれたりしている屋根とでは、必要な工事が違います。
塗装は、まだ使える屋根材の表面を仕上げ直す工事です。傷んだ屋根材を新品に戻す工事ではありません。
ここでは、カラーベストやコロニアルと呼ばれる屋根も含めて、塗装できる状態の見分け方、割れの直し方、費用の考え方を順にお話しします。
見積もりの金額だけではわかりにくい作業の役目も、あわせて知っておくと安心です。
たとえば縁切り(えんぎり:屋根材の重なりに、雨水の逃げ道になるすき間を残す作業)がそうです。
下塗り(屋根材と仕上げの塗料をくっつける、接着剤の役目をする最初の塗装)も、そのひとつです。
記事のポイント
- スレート屋根を塗装できる状態と難しい状態
- 割れの補修と縁切りが必要な理由
- 工事費の目安と見積書で比べる内容
- 塗装・カバー工法・葺き替えの選び方
スレート屋根は必ず塗るものなのか
スレート屋根に塗装が必要かどうかは、製品の仕様(もともとの作りや性質)と、今の状態の両方を見て決めます。
築年数や色あせだけで、どの屋根にも同じ塗り替え時期を当てはめることはできません。
カラーベストも製品ごとに違う
住宅でよく使われる化粧スレートは、薄い板の屋根材を少しずつ重ねながら並べて取り付けた屋根です。
カラーベストは屋根材メーカーのケイミューが出している化粧スレートのブランド名で、コロニアルはその代表的な商品です。
同じコロニアルでも、クァッドやグラッサなど、いくつもの製品があります。
ふだんの会話では同じ意味で使われることもありますが、塗り替えを決めるときは、できるだけ正確な製品名が必要になります。
新築のときの仕様書や工事の見積書、引き渡しのときの書類が残っていれば、屋根材の欄を探してみてください。
同じような形に見えても、表面の仕上げや作られた時期が違えば、合った手入れの仕方も変わるからです。
書類が見つからなくても、心配はいりません。
施工会社が今の状態や工事の時期を調べ、わかったこととわからないことを分けてご説明する進め方になります。
まず集めておきたいのは、製品名・施工時期・これまでの塗装歴。

塗装前のスレート屋根
色あせと雨漏りを同じに考えない
色あせは、塗り替えを考えるきっかけにはなります。
ただ、色あせているからといって、雨漏りしているとは判断できません。
ケイミューのコロニアルクァッドの維持管理資料(お手入れの説明書)でも、この二つは分けて書かれています。
表面の変色や汚れへの対応と、割れ・ずれ・雨漏りへの対応は別、という扱いです。
この製品の場合、色が薄くなっただけで屋根材の基本的な性能に問題が出るわけではありません。再塗装は見た目を整えるために行う、という説明になっています。
出典:ケイミュー「カラーベスト・コロニアルクァッドの維持管理」。
もちろん、「どの屋根も色が変わるだけなら放っておいてよい」という意味ではありません。
同じ屋根で、板の割れや金属部分の傷みが進んでいないかは、別に調べる必要があります。
見た目を整える工事と、水の入り口をふさぐ工事を混ぜないこと。これが、いらない工事を避ける第一歩です。
塗料の寿命と屋根の寿命は別
長持ちする塗料を選んでも、その下の屋根材や防水シートまで、同じ期間もつようになるわけではありません。
屋根は、表面の屋根材だけでできているわけではないからです。
その下には防水シート(屋根材の下に敷く、雨漏りを防ぐ最後の砦)や、野地板(のじいた:屋根を支える板)があります。
さらに、棟(むね:屋根のいちばん高い所)や谷(屋根の面と面がぶつかる部分)の金属部材などが組み合わさって、ひとつの屋根になっています。
つまり、塗装で手入れできる部分と、塗装では手が届かない部分があるわけです。
そのため、塗料の耐用年数(性能を保てる年数の目安)だけを見て工事を選ぶと、判断を誤りやすくなります。
たとえば、数年後に屋根材を交換することになりそうなら、今、高い塗装をする意味があるかどうかも考えておきたいところです。
反対に、屋根材をまだ使い続けられる状態なら、必要な補修と塗り替えを組み合わせる方法もあります。
塗料ごとの目安の年数や、塗り替え時期の考え方は、屋根塗装の耐用年数と塗り替え時期の解説にまとめています。
「何年もつ塗料か」だけでなく、「今の屋根をこの先どう使っていくか」も話し合っておくと、後で迷いません。
塗り替えのご相談では、屋根の色だけでなく、板の端や重なっている部分も見ています。
「この屋根に、なぜ塗るのか」を説明できてから、塗料や色の話に進む。私はこの順番を大切にしています。
塗れる屋根と塗装が難しい屋根
工法を選ぶ前にまず大切なのは、塗装を支える屋根材がしっかりしていることです。
一部の補修で済む傷みなのか、屋根全体で別の工事を考えたほうがよい状態なのかを調べます。
塗膜の剥がれか板の剥がれか
表面がめくれて見えるとき、最初に見分けるのは、はがれているのが塗膜なのか、屋根材そのものなのかです。
塗膜の傷みであれば、くっついていない部分を取り除き、下地(したじ:塗料を塗る面そのもの)に合った塗装を考えられることがあります。
ところが、板の表面そのものが薄い層になって崩れているなら話は別です。
上から塗っても、その下の層がはがれれば、塗膜ごと離れてしまいます。
見た目だけを塗り直しても、塗料を支える部分が安定しないためです。
パイ生地にクリームを塗っても、生地がぽろぽろはがれれば一緒に落ちてしまう。それと同じことが屋根で起きるのです。
アスベストを使わない製品に切り替わったばかりの頃のスレートには、こうした層状のはがれや割れが起きやすい製品があります。よく知られているのが、パミールやコロニアルNEOです。
アップリメイクでは、これらの屋根には塗装をおすすめしていません。
代わりに、カバー工法(今の屋根をはがさず、上に新しい屋根を重ねる工事)や葺き替え(ふきかえ)をご提案しています。
葺き替えは、古い屋根材をはがして、新しい屋根に取り替える工事です。
写真で端の傷みを説明してもらうときは、「何がはがれているのか」「一部なのか、広がっているのか」を聞いてみてください。工法を選んだ理由がぐっとわかりやすくなります。
なお、屋根の写真だけで商品名まで言い切ることはしません。書類や実物の調査とあわせて判断します。

スレート屋根材の端部の傷み
反りや欠けを塗料で埋めない
屋根材の反り、欠け、ずれは、表面の色とは別の問題です。
塗料を厚く重ねても、曲がった板の形や、欠けた部分の留まり具合が元に戻るわけではありません。
板の端が浮いているときは、どのくらいの範囲で起きているか、まわりの板や留めている部分にも傷みがないかを調べます。
傷んでいるのが一枚だけなのか、いくつもの面で同じ症状が出ているのか。
それによって、直す手間も、その後の手入れも変わってくるからです。
「塗れば隠れますよ」と言われたときこそ、塗る前にどう直すのか、直した後もどんな状態が残るのかを確かめておくと安心です。
もともとデザインとして付いている凹凸まで不具合と勘違いしないよう、同じ製品の正常な形と比べることも欠かせません。
屋根に上らず調査を依頼する
スレートは、踏む場所や体重のかかり方によって割れるおそれがあります。
塗れるかどうかを確かめようと、ご自分で屋根に上がったり、洗浄機で試しに洗ったりするのは避けてください。
落ちる危険があるうえに、調べるつもりが、かえって屋根材を傷めてしまうことにもなりかねません。
地上や家の中から安全に見える範囲で気づいたことを教えていただければ十分です。近づいて行う調査は、施工する側の段取りにお任せください。
天井にしみが出ているなら、屋根の色よりも、そのしみがどんなときに広がるのか、どんな雨のときなのかが調査の手がかりになります。
雨漏りが疑われるときは、塗装を先に契約しないでください。まず原因の調査と、どこまで補修するかの説明を受けることが先です。
表面を塗るだけでは、屋根材の下にある傷みは直せません。
診断結果と工事内容を結び付ける
調査の報告を受けたら、見つかった症状と、提案された工事がきちんと対応しているかを読んでみてください。
たとえば「色あせがあります」という説明から、いきなり屋根全体の交換が必要という結論になるなら、その間の理由が足りません。
交換が必要だという根拠は、板の傷みなのか、留めている部分なのか、その下の防水の層なのか。そこを示してもらいましょう。
逆に、板が広い範囲ではがれているのに、塗料のグレードを変えるだけの提案では、その傷みに対応しているとはいえません。
| 調査で分かったこと | 見積もりで説明を受ける点 |
|---|---|
| 表面の色あせが中心 | 塗装の目的と、今すぐ行う必要性 |
| 一部に割れや欠け | 補修・差し替えの位置と数量 |
| 屋根材本体の傷みが広範囲 | 塗装を選ばない理由と、下地を残せるか |
| 室内への漏水がある | 浸入経路の調査と、補修する範囲 |
この表は、写真だけで工法を決めるためのものではありません。
診断の説明と見積もりを照らし合わせるための目安としてお使いください。
会社によって提案が違うときは、「屋根を残せる」と判断した根拠がどこで分かれているかを聞いてみてください。金額以外の違いが見えてきます。
見えない下地がまだ調べられていないなら、そこを「決まったこと」として扱わないことが大切です。
追加で調べる方法と、わかった後に工事内容を見直す条件を、先に決めておくと安心です。
割れたスレートはどう補修するか
スレートに割れがあっても、すぐに屋根全体を交換するとは限りません。
ただし、どの割れも同じ材料で埋めれば済むわけでもありません。残す板の状態と割れの位置を見て、直し方を選びます。
部分補修と差し替えを使い分ける
屋根材の一部にできたひびは、その製品に合った方法で補修できることがあります。
欠けてなくなっている板や、補修してもしっかり残せない板は、差し替え(その板だけを新しいものに取り替えること)も含めて考えます。
ここで大切なのは、見えている線だけを埋めるのではなく、まわりの板が補修に耐えられる状態かを調べること。
広い範囲で板のはがれが進んでいる屋根に、小さなひび用の補修を何度くり返しても、全体の問題を解決したことにはなりません。
補修の後に塗装する場合は、補修材の種類、塗装できるまでの待ち時間、上に塗る材料との相性まで、施工する側で合わせます。
部分補修の跡が仕上がりにどのくらい残るかは、塗った後の色だけではわかりにくいところです。
目立つ場所であれば、どんな仕上がりになりそうか、工事の前に説明を受けておくと「思っていたのと違う」を減らせます。
割れた枚数と位置を記録する
見積書に「ひび割れ補修一式」とだけ書かれていても、少しの補修なのか、たくさんの差し替えまで含むのかは読み取れません。
屋根の面ごとの写真に補修する場所を示してもらえば、どこにどの方法を使うのかがつかみやすくなります。
足場を組んで近くから見ると、事前の調査では見えなかった傷みが見つかることもあります。
そのため、追加の補修が出たときの連絡方法も決めておきたいところです。
追加費用を了承する前には、場所、状態、必要な処置を写真で説明してもらってください。
補修した場所の写真は、工事の後に同じ場所を点検するときの記録にもなります。
塗装で見えなくなる前の写真が残っていれば、完成した後でも、工程がきちんと行われたかを確かめられます。

スレート屋根の補修と縁切り部材
割れの補修は、何枚直したかだけでなく、どこをどう直したかがわかると安心ですよね。
塗装前の状態と補修後の写真を、同じ場所で残してもらうことをおすすめします。
塗装は下地づくりから仕上げまで
屋根を塗装できると判断したら、汚れを落とし、補修を済ませ、塗料を重ねる準備に入ります。
上塗り(最後に塗る仕上げの塗装)だけがきれいでも、その下にくっついていない層や水分が残っていると、仕上がりは長持ちしにくくなります。
洗浄は屋根の状態に合わせる
苔や汚れ、表面に付いた粉、浮いた古い塗膜などが残っていると、新しい塗料が屋根材にしっかりくっつきません。
洗浄は、こうした付着物を水で取り除いて、塗装の下地を整える工程です。
ただ、水の勢いは強ければ強いほどよい、というわけではありません。屋根材の傷み具合や、水が入りやすい場所に合わせて方法を選びます。
塗装に向かない状態の屋根を、「洗えば直る」と考えて作業を進めてはいけません。
また、洗った後すぐに塗れるとは限らず、屋根の面や重なりのあたりが乾くのを待つ必要があります。
洗浄のやり方や、洗浄を省いたときに起こりやすいトラブルは、屋根塗装の高圧洗浄が必要な理由でくわしくご説明しています。
天気で予定が変わるときは、「乾かすために空けている時間なのか」を聞いてみると、工事の進み方がわかりやすくなるでしょう。

スレート屋根の高圧洗浄
下塗りは吸い込みと密着を整える
下塗りは、屋根材と仕上げの塗料の間に入って、くっつきやすさや塗料の吸い込み具合を整える工程です。
乾いたスポンジに水をたらすと、場所によってしみ込み方がばらばらになりますよね。
吸い込みの大きい部分にいきなり上塗りをすると、それと同じで、場所によって塗料の入り方が変わり、ムラなく仕上げにくくなります。
そのため下塗り材は、屋根材だけでなく、残っている古い塗膜との相性も見て選ばなければなりません。
以前に塗装したことのある屋根なら、そのとき使った製品名や工事の記録を手がかりに、古い塗膜との相性を調べます。

スレート屋根の下塗り
アップリメイクでは、下塗り2回・中塗り・仕上げ塗りの4回塗りを標準としています。塗料メーカーが標準とする3回塗りより、1回多い工程です。
中塗りと仕上げ塗りは、仕上げの塗料を重ねて塗る工程のことです。
ただ、回数を数えるだけで品質が決まるわけではありません。
材料の仕様、必要な塗布量(とふりょう:面積あたりに塗る塗料の量)、乾燥の条件を守ったうえでの工程です。
見積書に下塗りが2回と書かれていたら、どの材料を使い、今の屋根に対して何のために重ねるのかも聞いてみてください。

下塗り材を重ねた屋根面
乾燥時間は塗り重ねの条件
塗ったばかりの面が乾いて見えても、次の塗料を重ねてよい状態とは限りません。
マニキュアも、乾ききる前に重ねるときれいに仕上がりませんよね。屋根の塗料も、待つ時間が大切です。
塗り重ねるまでに必要な時間は、製品の仕様や気温などで変わります。工期を縮めるために省いてよいものではありません。
雨で工程が延びたときも、残りの日に無理に塗り重ねることはしません。使う材料の条件に合わせて、日程を組み直します。
お施主様の側では、完了日の約束だけでなく、予定が変わるときの連絡方法も決めておくと安心です。
仕上げは広い面と細部を分けて見る
中塗りと仕上げ塗りでは、必要な量の塗料をムラなく重ねて、色やツヤを整えます。
屋根の端や、金属との境目は、広い面と同じ道具だけでは塗りにくい部分です。
アップリメイクでは手塗りで施工し、広い面と細かい部分で道具を使い分けています。塗るべき場所に、きちんと塗料が届くように仕上げるためです。
一方で、水の逃げ道まで塗りつぶしてよいわけではありません。
完成写真を見せてもらうときは、屋根全体の色だけでなく、重なりや端の仕上がりも説明してもらいましょう。

スレート屋根への塗料の塗布
スレート屋根を塗れるかどうか、まず確認を
屋根材の種類や割れ・反りの程度を見て、塗装・カバー工法のどちらが合うかを正直にご説明します。
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縁切りで重なり部の隙間を保つ
スレート屋根は、重なっている部分をすべて塗料でふさいで仕上げるものではありません。
塗装の後も、屋根材の下に入った水が外へ出ていけるように、重なりの状態を整えておく必要があります。
隙間を残すことにも役割がある
屋根材の重なりに塗料が詰まると、入り込んだ水が出ていけなくなるおそれがあります。
そこで、塗料でつながってしまった部分を切り離すなどして、必要なすき間を確保する。この作業が縁切りです。
見た目にはすき間がないほうが安心に思えますよね。でも屋根には、水を外へ流すための作りがあるのです。
外壁のひびをふさぐような感覚で、スレートの重なりをすべてシーリング(すき間を埋めるゴムのような材料)でふさぐのは適切ではありません。
塗装の後に雨漏りさせないためには、「何を塗るか」だけでなく、「どこをふさがないか」まで工事の中身として考えます。

塗装後の屋根の縁切り作業
タスペーサーは条件に合わせて使う
タスペーサーは、平板スレート(平らな板の形をしたスレート)を塗り直すときに、縁切りをするための専用の部品です。
屋根材の重なりに差し込んで使いますが、どの屋根にも同じように押し込めばよい、というものではありません。
屋根材の形や傷み具合、今のすき間、製品の施工条件を見て、施工会社が使うかどうかを決めます。
出典:セイム「平板スレート屋根再塗装時の縁切り部材・タスペーサー」。
見積書に部品の名前がなくても、すぐに「工程を省いている」と決めつけなくて大丈夫です。重なりの部分をどう処理する予定かを聞いてみてください。
以前の塗装のときにすでに入っている場合は、今の状態を調べたうえで、今回の扱いを決めることになります。
見積もりのときに聞いておきたいのは、「縁切りをするか」だけではありません。「この屋根では、どの方法で水の逃げ道を確保するか」です。
縁切りは、屋根をきれいに見せるための作業ではありません。
塗装の後も必要なすき間が残っているかどうか、完成時の写真と一緒に説明してもらうと安心です。
スレート屋根の塗装費用を考える
塗装の費用は、屋根の面積だけでなく、足場、補修、塗料、屋根の形によって変わります。
「1坪いくら」という数字だけで比べるより、どの面積に、どの工程を含めた金額なのかをそろえることが大切です。
一般的な屋根塗装の相場は、足場を含めて30坪の住宅で50万〜70万円程度が目安とされます。
アップリメイクの屋根塗装プランは、屋根面積80㎡の場合で高耐久遮熱シリコン193,600円〜、超高耐久フッ素遮熱281,600円〜、超高耐久無機369,600円〜(いずれも税込の目安)です。
足場や補修、縁切りが必要かどうかは、建物ごとにまちまちです。そのため、現地を調べたうえで、見積書に項目を分けて書きます。
塗料ごとの金額や、面積ごとの料金は、外壁塗装・屋根塗装の料金プランでご覧いただけます。
屋根80㎡の見積もり例
アップリメイクの屋根塗装のページでは、見積書の書き方の例として、ある条件での内訳を紹介しています。
条件は、30坪・屋根面積80㎡・遮熱シリコン塗料で、合計は税込543,400円です。
これは、どの家にも同じように当てはまる定額の料金ではありません。
足場や下地処理(塗る前に汚れや傷みを直して、面を整える作業)も含めて、内訳を知っていただくための説明用の例です。実際の単価は建物によって変わります。
| 項目 | この例での金額(税抜) | 内容 |
|---|---|---|
| 足場・飛散防止シート | 196,000円 | 足場面積280㎡として計算 |
| 洗浄 | 16,000円 | 屋根80㎡ |
| 下地処理 | 20,000円 | 棟板金補修などの想定 |
| 縁切り | 32,000円 | タスペーサーを用いる想定 |
| 下塗り2回・中塗り・上塗り | 200,000円 | 屋根80㎡の塗装 |
| 諸経費 | 30,000円 | 工事に伴う経費 |
| 税抜小計 | 494,000円 | 上記の合計 |
| 消費税10%を含む合計 | 543,400円 | この条件での参考額 |
この例では、塗装そのものの費用は20万円です。それでも、足場や洗浄、下地処理などを含めた総額は50万円を超えます。
塗装の単価だけを見て総額を予想すると大きくずれてしまうのは、このためです。
なお、この例の縁切りの単価400円/㎡は、説明用の数字です。
アップリメイクの料金表では、タスペーサーW工法を300円/㎡(税込330円/㎡)でご案内しています。すべての屋根に必要な工程ではないため、要否は現地で判断します。
大きな欠け、板金(ばんきん:屋根の金属の部材)の交換、急な勾配(こうばい:屋根の傾き)への対応などが必要なら、この想定とは中身が変わります。
実際の診断結果に合わせた見積もりを取ると安心です。
延べ床面積を屋根面積に置き換えない
二階建ての延べ床面積(各階の床面積を合わせた広さ)と、塗る屋根の面積は同じではありません。
建物の形、軒(のき)の出(外壁より外に張り出した屋根の長さ)、屋根の勾配によって、実際に塗る面の広さが変わるからです。
つまり、「30坪の家」という情報だけでは、屋根の数量は正確に決められません。
見積書では、屋根本体の平方メートル数と、棟板金(むねばんきん)などを長さで計算する項目を分けて読むと、違いが見えてきます。
棟板金は、屋根のてっぺんを覆っている金属の板のことです。
何社かで数量が大きく違うときは、安いほうに合わせるのではなく、どこを測ったのか、どう計算したのかを説明してもらいましょう。
同じ屋根のどこまでを工事するのかをそろえて、はじめて単価を比べられます。
安くするなら工程の重複を考える
費用を抑えたいときでも、必要な洗浄や下塗りを省くのは避けてください。
近いうちに外壁の手入れも必要なら、足場を一緒に使える日程にするなど、工事をまとめる余地があります。
ただし、外壁がまだ手入れを必要としていないのに、足場代だけを理由に塗装する必要はありません。
まずは家全体の状態と、これからの住み方に合った時期を選ぶこと。それが先です。
比べたいのは、今回の支払額だけではありません。次に足場が必要になる工事と、その時期もです。
屋根だけの見積もりと、外壁も含めた見積もりを分けてもらうと、工事をまとめる意味を具体的に考えられます。
塗装以外の工法も同じ条件で比べる
塗装では対応しにくい屋根には、カバー工法や葺き替えという方法があります。
金額の大小だけで選ぶのではなく、今の屋根のどこを残し、どこを新しくする工事なのかを知ったうえで比べると、後悔しにくくなります。
カバー工法は下地を残せるかが前提
カバー工法は、今ある屋根の上に、新しい防水シートや屋根材を重ねる方法です。
古い屋根材をはがす範囲を抑えられる一方で、その下地が新しい屋根を支えられることが条件になります。
雨漏りや下地の腐れが疑われるのに、「上から隠せば解決する」と考えるのは適切ではありません。
下地をどう調べたのかも、提案の中に入れてもらいましょう。
棟や軒先、谷、天窓などとのつなぎ目をどう納めるのかも、あわせて説明してもらうと安心です。

屋根カバー工法の防水シート施工
新しい屋根材の形や重さ、工事の後の点検の仕方も、塗装とは違う比べどころです。
見積もりは、仕上げ材の名前だけでなく、下地から端までをひとつの工事として読む必要があります。
アップリメイクで行う屋根カバー工法の内容と10年の工事保証については、静岡の屋根カバー工法のご案内でご紹介しています。

屋根カバー工法後の屋根面
葺き替えは下の状態も扱う工事
葺き替えでは、今の屋根材をはがして、新しい屋根に取り替えます。
はがす費用や処分の費用が加わる一方で、下にある防水シートや野地板を確かめて、必要な補修をしやすくなる方法です。
今の屋根材の種類によっては、はがす前の調査や処理の仕方も変わります。材料がわからないまま、金額だけを決めないようにしてください。
カバー工法と比べるときは、今の下地を残す理由と、取り替える理由を、それぞれ説明してもらうと決めやすくなります。
「塗装は難しいですね」という結論だけで終わらせず、代わりの工法で何がよくなるのかまで聞いておくと安心です。
塗装・カバー工法・葺き替えは、同じことを違う値段でする工事ではありません。
今の屋根で残せる部分と直す部分を示してもらえば、その費用がかかる理由が見えてきます。
スレート屋根の塗装FAQ
塗り替えをご依頼いただく前によく聞かれるのが、補修の範囲や、「塗装だけで直るのか」という疑問です。
Q1. 色あせたらすぐ塗るべき?
A. 色あせだけで急いで決めず、製品の仕様と屋根材の状態を調べます。
板の割れや金属部分の傷みがあれば、その補修も別に必要です。
Q2. 割れが一枚あっても全面交換?
A. 部分補修や差し替えで対応できることもあります。
ただし、まわりにも板のはがれや欠けが広がっているなら、一枚だけの補修で済むかどうかを調べる必要があります。
Q3. 塗装で雨漏りは止まる?
A. 雨漏りの原因を直す工事として、屋根の全面塗装だけに頼ることはできません。
水の入り口や下地の状態を調べ、必要な補修を先に決めます。
Q4. 縁切りは省いてもよい?
A. 屋根材の重なりに必要なすき間を確保する処置は、省いてよいものではありません。
ただ、方法は今の状態と材料の条件で選びます。タスペーサーを使うかどうかだけで判断せず、どんな施工をするのか説明してもらいましょう。
Q5. 塗装できないと言われたら?
A. 塗装が難しい理由を、製品と傷み具合の両方から説明してもらってください。
そのうえで、部分補修、カバー工法、葺き替えのどこまでが必要かを比べます。
スレート屋根は状態に合う工事を選ぶ
スレート屋根の塗装は、屋根材がまだ使い続けられる状態かを調べ、必要な補修と水の逃げ道の処理まで含めて考える工事です。
製品名やこれまでの工事がわかる書類を用意しておきましょう。
見積もりでは塗料だけでなく、下地処理・縁切り・板金の扱いまで比べてみると、各社の違いがよく見えます。
屋根の工事全体については、屋根塗装の費用と工事の進め方も参考になります。
アップリメイクの屋根・外壁の無料診断では、撮影した状態をご説明し、塗装で対応できる範囲と、別の工事が必要な範囲をご提案します。
ご自分では見えない屋根だからこそ、気になったときにお気軽にご相談ください。色を選ぶ前に、今の屋根に合う手入れを一緒に決めていきましょう。
外壁・屋根の無料診断
塗装に向かないスレートもあります。屋根材と傷みを確かめてから、工法と費用をご検討ください。
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