こんにちは、外壁・屋根塗装のアップリメイク代表、齋藤直樹です。
外壁の塗装が剥がれてめくれていたり、表面がぷくっとふくらんでいたりすると、ドキッとしますよね。
同じ色を上から塗って隠せば直る、と思われるかもしれません。
ところが、塗膜(とまく:塗料が乾いてできる薄い膜)の下に問題が残っていると、塗り直した所がまた剥がれてしまうことがあります。
剥がれやふくらみの主な原因は、三つあります。古い塗膜のくっつきが弱くなったこと、塗る面に残った汚れや下塗りの材料との相性、そして水分です。
水分は、洗った後や塗っている途中のもののほか、外壁の中から来ることもあります。
特に確かめたいのは、どの層が離れているのか、塗装面の下へ水分が入っていないか、残る塗膜が次の塗装に耐えられるかの三点です。
塗ってから何年たったかだけで、年月による傷みなのか、工事のやり方の問題なのかを決めることはできません。
ここでは、剥がれ・浮き・ふくれの違いをお話ししたうえで、直す前に確かめること、工事の中身、施工会社への相談の仕方までをお伝えします。
記事のポイント
- 剥がれ・浮き・膨れを確認する際の違い
- 密着と水分から考える主な原因
- 塗り直す前に必要な調査と下地処理
- 施工直後の連絡とDIY補修の注意点
外壁塗装の剥がれと膨れは表面だけの問題?
見えている変化は小さくても、塗膜の下でくっつきが失われている範囲は、意外と広いことがあります。
傷みの名前を覚えるだけでなく、何が外壁から離れているのかを知ること。それが、直すための出発点です。
剥がれ・浮き・膨れの違い
剥がれは、塗膜がめくれたり落ちたりして、その下の層が見えている状態です。
浮きは、塗膜などが下の材料から離れている状態のこと。表面が破れていなくても起こります。
膨れでは、塗膜の一部が泡のように持ち上がって見えます。
これらは同じ壁の中で重なって起こることもあります。見た目の名前だけで、原因をひとつにしぼることはできません。
| 見える変化 | 点検で確かめること | 避けたい判断 |
|---|---|---|
| 薄い膜がめくれる | 下塗りや古い塗膜も一緒に離れていないか | 露出した所だけ塗れば済むと決める |
| 丸く盛り上がる | どの層が膨れ、内部や周囲に水分がないか | 穴を開けて空気を抜けば直ると考える |
| 表面に段差や浮きがある | 塗膜の問題か、外壁材や下地の問題か | 見た目だけで塗料の不具合と断定する |
| 材料ごと欠け落ちる | 外壁材の傷み、固定、落下の危険 | 塗装の手直しだけで済ませる |
言葉の違いをうまく説明できなくても、相談をためらう必要はありません。
「昨日まではなかった盛り上がりがある」「薄い皮のようなものが落ちた」と、見えた様子をそのまま伝えてください。
もとの模様と後からの変化を分ける
サイディング(板状の外壁材)や吹き付け仕上げのデコボコは、もともと付けてある模様のこともあります。
写真一枚だけでは、そのデコボコが仕上げの模様なのか、後からできたふくれなのか、見分けにくいこともあります。
塗装の前や家を引き渡されたときの写真が残っていれば、同じ場所を見比べると手がかりになります。

凹凸のある外壁表面を近くから確認
光の当たり方が変わるとデコボコが目立つものです。「今日は急に悪くなった」と感じても、明るさの違いも含めて確かめたいところです。
反対に、以前の写真になかった盛り上がりが増えているなら、表面を触らずに記録して、点検を頼むと安心です。
触ってやわらかさを確かめたり、針を刺したりすると、元の状態が変わってしまいます。
塗膜と外壁材の浮きは区別する
「外壁が浮いている」というご相談には、二つの場合があります。
塗装の膜が浮いている場合と、壁の板やモルタルそのものが離れている場合です。
後のほうなら、塗料を選び直すだけで解決するとは限りません。
大きく欠けていたり、落ちかけていたりする所があるときは、その下に人が入らないようにして、様子を伝えてください。
重さのある材料が落ちる危険と、薄い塗膜のめくれは、分けて考える必要があります。
足場や脚立に上がって、浮いた部分を押したり叩いたりしないでください。
落ちそうな場所に近づいて写真を撮るより、離れた位置から場所を示すことを優先しましょう。
剥がれの原因は密着と水分から調べる
外壁塗装の剥がれは、表面の新しい塗料だけが原因とは限りません。
古い塗膜、下塗り、外壁材との関係に加えて、水分がどこから来たのかも調べます。
下塗りとは、外壁材と仕上げの塗料をくっつける、接着剤の役目をする最初の塗装のことです。
古い塗膜の付着が低下している
古い塗膜を残して塗り替える場合は、その塗膜が新しい塗装の土台になります。
その古い塗膜が外壁材にしっかり付いていなければどうなるでしょうか。新しい塗料が古い膜にくっついても、土台の膜ごと剥がれてしまうおそれがあります。
古い壁紙の上に新しい壁紙を貼っても、下の壁紙がはがれかけていれば一緒にめくれてしまう。それと同じです。
新しい塗料の性能を上げるだけでは、解決できない問題です。
傷んで粉になった所や、ふちが浮いた所を残していないか。塗り替えの前に確かめておきたい点です。

外壁を触れた指先に付いた白い粉
触ると白い粉が付くチョーキング(塗膜が傷んできたサイン)と、膜がめくれる剥がれは、同じ現象ではありません。
ただし、粉が出ている表面には、そのまま次の塗料を塗るのではなく、掃除と下地処理(塗る前に塗る面を整える作業)が必要になります。
築年数が同じ家でも、日差しや雨の当たり方、前の塗装のやり方が違うので、残せる塗膜の範囲は同じではありません。
汚れや塗料の組み合わせが影響する
ほこりや油分、付いたものなどが塗る面に残っていると、塗料がくっつく相手は外壁材や塗膜ではなく、その汚れになってしまいます。
塗り替えの前に洗ったり掃除したりするのは、見た目をきれいにするためだけではありません。
次の材料がしっかりくっつける面をつくるためです。
下塗りの材料にも使える範囲があり、外壁材と古い塗膜の両方に合うものを選ぶ必要があります。
同じ「シーラー(下塗りに使う塗料)」という呼び方でも、用途はいろいろです。白い下塗りが見えたからといって、材料選びまで正しいとはいえません。
以前に使った塗料がわかる場合は、その製品名も診断のときに教えてください。
昔の仕上げを知るための、大事な手がかりになります。
洗浄後や塗装途中の水分が残る
洗って濡れたままの下地や、まだ次の塗装に進めない状態の塗膜に重ねて塗ると、仕上がりやくっつきに不具合が出ることがあります。
「晴れているから乾いている」とは限りません。前の日の雨、日陰、風通し、下地が水を吸っているかどうかなども考える必要があります。
指で触って塗料が付かない状態と、重ね塗りしてよい状態も、同じではありません。
工事では、塗料ごとの塗り重ねの時間と、その日の条件に合わせて次の工程に進みます。
ただし、工事中に一度雨が降ったというだけで、乾燥不足が原因だと決めつけることはできません。
どの作業の前後に雨が降り、その後どうやって状態を確かめたのか。そこが必要な情報です。
外壁の内部へ水が回っている
直した所がくり返しふくれる場合は、建物の雨漏りや、外壁材と塗料の組み合わせも調べます。
塗料メーカーの日本ペイントは、同じ場所のふくれがくり返す原因として雨漏りなどを挙げています。原因に手を打たずに塗り直しても、根本的な対策にはならない、という説明です。
外壁にふくれがあるから必ず雨漏りしている、という意味ではありません。
水分が関係しているなら、表面だけを手当てして終わりにしないこと。ここが大事なところです。

窓サッシと外壁の間にあるシーリング
窓まわり、目地(めじ:外壁の板と板のつなぎ目)、庇(ひさし)などとのつなぎ目は、塗膜以外の点検も必要になる場所です。
部屋の中にしみがあるなら、その位置や、どんな天気のときに出たのかも一緒に教えてください。
外の剥がれと部屋の中のしみが離れていても、両方の情報を合わせて調べることが役に立ちます。
伸びる塗料なら万能ではない
弾性塗料は、塗膜がゴムのように伸びる性質を持つ塗料です。でも、どんな下地でもふくれを防げる材料ではありません。
外壁材や古い塗膜、熱や水分の条件によって、使えるかどうかを確かめる必要があります。
古い塗膜との組み合わせに原因がある場合、同じ材料を上から何度塗ってもよくならないことがあります。
商品名や「防水」「高耐久」という言葉だけで選ばず、ご自宅の下地に使える理由を聞いておくと安心です。
直す材料を決める前に、「剥がれた原因をどう考えているか」を説明してもらってください。
原因が水分なら水への対応が、古い塗膜のくっつきなら残す範囲の見直しが必要になるからです。
発生した時期と場所を記録する
点検のときに症状が小さくなっていても、見つけたときの写真や天気の記録があれば、変化を伝えられます。
専門用語で原因を考えるより、いつ、どこで、どんなふうに変わったかを記録しておいてください。
塗装直後なら施工会社へ先に連絡
工事が終わって間もない剥がれは、施工会社に早めに知らせて、今の状態を見てもらいましょう。
そのときに伝えたいのは、工事の日、見つけた日、場所、広がり方。
「施工不良だと思う」と結論だけを送るより、様子がわかる写真を添えるほうが、具体的な点検につながります。
新しく塗った面に出ているのか、今回の工事の対象ではなかった付帯部なのかも、契約の書類で確かめておきます。
付帯部(ふたいぶ)とは、雨樋など、外壁と屋根以外の細かい部分のことです。
塗装の直後に出た症状でも、原因と責任を見極めるには、工事した範囲と実際の状態を照らし合わせる必要があります。
連絡する前にご自分で削ったり塗ったりするのは、ちょっと待ってください。どの層から剥がれたのかを確かめにくくなってしまいます。
長年たった剥がれも原因を決めない
年数がたっていれば、塗膜の傷みは考えに入れるべきことです。
それでも、特定の窓の下だけがくり返しふくれているなら、年数以外の条件も調べます。
同じ面に広く出ているのか、一か所だけなのかで、調べ方が変わるからです。
塗ってから長い時間がたっているというだけで、雨水が入っていないか、部材が傷んでいないかを確かめなくてよい、とはいえません。
以前に同じ場所を直したことがあれば、その時期と直し方を伝えてください。
一度目の不具合と、直してもまた出る不具合とでは、見直すべき工事の中身が違います。
写真は場所と変化が分かるように
症状のアップの写真に加えて、窓や角などが入った少し離れた写真があると、家のどの位置なのかが伝わります。
安全に撮れる範囲で、同じ向きから後日の写真も残しておいてください。
写真に写る形の変化と、天気や日当たりの違いを比べやすくなります。
記録に加えたいのは、雨の直後か、日が当たる時間か、部屋の中にしみがあるか、といった情報です。
ただし、確かめるために外壁に水をかけたり、ふくれを押して中身を出したりする必要はありません。
落ちたかけらが安全に拾える場所にある場合は、素手で触らないようにして、取っておくかどうかを施工会社に相談するとよいでしょう。落ちていた場所もメモしておくと、点検のときに役立ちます。
まだ付いている塗膜を、調べるためにはがすことは避けてください。
診断では塗膜の下まで確認する
合った直し方を選ぶには、見える剥がれを数えるだけでは足りません。
古い塗膜を残せるか、材料の中に傷みがないかを確かめ、必要に応じて追加の調査の範囲を決めます。
どの層が剥がれたかを調べる
塗った面は、いちばん上の仕上げの塗料だけでできているわけではありません。
下塗りや以前の塗膜、その下の外壁材が重なっていて、どこで離れたかによって直し方が変わります。
仕上げの塗膜だけが離れている場合と、古い塗膜ごと外壁材から剥がれている場合とでは、残す部分の考え方が違います。
外壁材の表面ごと崩れているなら、塗料のくっつきをよくするだけでは対応できません。
「上から下塗りをすれば大丈夫」と進める前に、傷んでいないしっかりした面がどこにあるかを確かめる必要があります。
目視で分からない範囲を確かめる
まわりの塗膜のくっつき具合や水分の状態は、外から見ただけではわからないことがあります。
必要な調べ方は、外壁材と症状に合わせて選びます。どの家にも同じ検査をすれば原因がはっきりする、というわけではありません。
アップリメイクの無料診断では、30倍の専用スコープで塗膜の表面を確認し、必要に応じて赤外線カメラや散水調査も行います。
赤外線カメラは温度の違いで壁の中の湿りや浮きを探す道具、散水調査は水をかけて水の入り口を確かめる調査です。
一部を開けるなどして確かめる必要があるなら、その目的、作業する位置、確かめた後の戻し方を説明してもらってください。
調査で塗膜を開けた所と、もともと傷んでいた所がわかる記録も残しておきたいところです。
高い所を近くで調べる場合は、点検用の足場などの準備や費用が必要になることもあります。

建物の高い位置で作業するための足場
お金のかかる調査をすべて省いてしまうと、原因がわからないまま、塗り直しの見積もりを決めることになりかねません。
何を確かめれば工事の方法を選べるのか、調査の目的から相談するのがおすすめです。
説明と写真が対応しているか
診断の結果は、「傷んでいます」という一言より、どの材料にどんな状態が見られたかを説明してもらうほうがわかりやすくなります。
たとえば、古い塗膜を取り除く必要があるなら、浮いている範囲を写真で見せてもらいます。
雨漏りのおそれがあるなら、確かめられた事実と、まだ追加で調べる必要がある点を分けて聞いてください。
原因がまだはっきりしていない段階で、「全面塗装をすれば必ず直る」という説明だけで契約するのは避けたいところです。
大切なのは、傷みの説明と直し方がつながっていること。
すすめられた工事がどの原因に手を打つものなのかがわかれば、費用を比べるときの根拠にもなります。
診断の説明では、「わかったこと」と「まだ確かめる必要があること」を分けて聞いてください。
調べていない所まで言い切らず、必要な確認をしてから工事を決めることが、くり返しを減らすために大切です。
剥がれや膨れの原因を、まず確かめましょう
30倍のスコープで塗膜の状態を確認し、写真付きの診断書で補修の方法をご説明します。
ホームページからのお申し込みは、いつも以上にお値引きを頑張ります
再塗装までに必要な補修工程
補修では、原因に手を打ったうえで、次の塗膜を支えられる下地をつくります。
表面の色をそろえる前に、直した下地が落ち着いていることを確かめる必要があります。
水の問題と材料の傷みへ対応する
雨水が入り込む所が見つかった場合は、そこの修理と乾燥まで含めて工事を計画します。
窓や屋根とのつなぎ目、防水の部分など、塗装以外の工事が必要になることも。
外壁材が大きく傷んでいれば、直して残せるのか、取り替える必要があるのかを先に見極めます。
表面に「防水」をうたう塗料を塗るだけで、外壁の中の問題がすべて解決するわけではありません。
修理の後、すぐに塗り始められるとも限りません。工期の説明に、材料が乾いたり固まったりするのを待つ時間が入っているかも確かめておくと安心です。
残せない塗膜を取り除く
浮いている塗膜は、見えている破れ目だけでなく、まわりのくっつき具合も確かめて、取り除く範囲を決めます。
ここで無理に範囲を小さくすると、新しい塗膜の下に、不安定な古い層を残すことになります。
逆に、傷んでいない部分まで、理由もなくすべて削る必要があるとは限りません。
残す理由と取り除く理由を確かめ、外壁材に合う方法で処理する工程です。
ケレン(さびや古い塗膜をこすり落とす作業)やプライマー、フィラーといった下地処理の中身は、外壁塗装の下地処理の解説でくわしく紹介しています。
削る作業では粉やかけらが出るので、まわりの養生(ようじょう:汚れてはいけない所を覆って守ること)と後片付けも工事の中身に入ります。
古い仕上げ材の種類がわからない場合は、材料を確かめてから取り除き方を決めます。
洗浄と段差の補修を行う
表面の汚れを落とす洗浄と、浮いた塗膜を取り除く作業は、同じものではありません。
水を当てるだけでは取りきれない部分もあるので、洗った後の下地を確かめて、必要な処理を続けます。

外壁の凹凸に沿って行う塗装前の洗浄
古い塗膜を取り除いた所には段差が残り、そのまま仕上げると直した跡が目立ちます。
傷んだ部分の修理に加えて、必要なら段差や表面の模様をまわりに近づける処理も必要です。
見積書に「洗浄」と書いてあるだけでは、浮いた塗膜の除去や乾燥まで入っているとは読み取れません。
下塗りは残る材料に合わせる
塗膜を取り除いた所と、古い塗膜が残っている所とでは、塗料の吸い込み方や表面の状態が違います。
のどが渇いたスポンジと、すでに湿ったスポンジでは、水の吸い方が違うのと同じです。
その違いをふまえて、むき出しになった下地と古い塗膜の両方に合う下塗りの材料を選びます。

凹凸のあるサイディングへの下塗り
目地のシーリング(すき間を埋めるゴムのような材料)の部分では、壁と同じ材料の組み合わせでよいかも確かめる必要があります。
必要なときに下塗りを使い分けるのは、材料ごとに、次の塗料を塗れる条件が違うからです。

窓脇のシーリング部分への下塗り材の塗布
ただし、下塗りの材料は、外壁から浮いた塗膜をくっつけ直してくれる魔法の薬ではありません。
前もって取り除いたり直したりすべき所を残したまま、下塗りの回数だけ増やして済ませることは避ける必要があります。
塗る量と乾燥間隔を守る
中塗りや上塗りでは、材料ごとに決められた量と、塗り重ねの条件に従います。
一度に厚く塗れば、必要な回数や乾燥の時間を短くできる、というわけではありません。

外壁の広い面へのローラー塗装
表面を先に乾かそうとしても、下の層が次の塗装に向いた状態になるとは限りません。
塗り始めた時刻だけでなく、その工程を終えた時刻と天気の条件をふまえて進める必要があります。
ローラーと吹き付けのどちらを使うかも、材料に合った仕上げ方を選ぶための判断です。

周囲を養生して外壁へ仕上げ材を吹き付ける作業
「何回塗ったか」という数だけでなく、どの下地に、何を、どんな条件で塗ったのか。それが、補修の中身を理解する手がかりになります。
工事が終わったら、使った材料と工事した範囲の記録を受け取り、点検のときに見返せるよう保管しておくと、次の手入れで困りません。
部分補修か全面塗装かを選ぶ
直す範囲は、見えている剥がれの大きさだけでは決まりません。
まわりのくっつき具合、くり返す原因、仕上がりの希望、足場の範囲まで含めて考えます。
局所的な剥がれなら周囲を確認
傷みが一部だけで、まわりの塗膜と外壁材を残せる場合は、その部分だけを直す方法が候補になります。
一か所の剥がれを理由に、必ず家全体を塗り直すとは限りません。
ただし、直した所だけ色やツヤが変わることがあります。働きの面で必要な修理の範囲と、見た目のために塗る範囲を相談してください。
一面全体の塗装へ広げる提案なら、剥がれの範囲が広いからなのか、色の境目を目立たせないためなのかを聞いておきます。
理由がわかれば、予算と仕上がりの希望に合わせて選べます。
一部分だけ直す場合の費用や色の差は、外壁塗装の部分補修と全面塗装の判断にまとめています。
広範囲の浮きは塗り足しで済ませない
いくつもの面でくっつきが失われている場合はどうでしょう。広い範囲で塗膜を取り除いたり、塗り替えたりする必要が出てきます。
表に見える小さな剥がれをひとつずつ埋めても、その間に浮いた層が残っていれば、別の所から剥がれるおそれがあります。
全面を塗る場合も、古い塗膜をどのくらい取り除くかは、別に決めなければなりません。
「全面塗装」という工事名だけでは、古い塗膜を処理する範囲まではわからないからです。

サイディングの面へ塗料を塗り広げる作業
見積書に、塗る面積だけでなく、古い塗膜の除去、材料の補修、下地の調整の中身が書かれているかを確かめておくと、後で困りません。
ふつうの工事の進み方は、外壁塗装の工程と工事の基礎知識もあわせて読んでみてください。
費用の差は下地処理から読む
同じ面積を塗る見積もりでも、古い塗膜をどこまで取り除くか、外壁材の取り替えがあるかで、工事の量は変わります。
塗料の値段だけを比べても、くり返す原因への手当てが同じかどうかはわかりません。
見積書を比べるときに見たいのは、原因への手当て、取り除く範囲、補修の材料、塗り方、足場と養生。
開けてみてはじめてわかる傷みがありそうなら、追加工事が必要になったときの連絡と承諾の手順も決めておいてください。
「剥がれの補修は一か所いくら」と広さだけで決めるより、必要な作業が見える見積もりのほうが、比べるのに役立ちます。
くり返し出た剥がれでは、前回より高い塗料に変えることが答えとは限りません。
前回の補修で手が届かなかった原因を確かめて、そこにお金をかけることが先です。
DIY補修と保証で気をつけること
剥がれの補修は、小さな面積でも、原因を見極めることが必要です。
ご自分で表面を触る前に、これまでの工事の記録と相談先を確かめておきましょう。
膨れを潰しても補修にはならない
ふくれに穴を開けると、一時的に平らに見えます。でも、下地から離れた膜が元どおりくっつくわけではありません。
開けた穴は水の入り口にもなるので、様子を見るためであっても避けてください。
剥がれた所を接着剤で貼り戻す、塗料を厚く盛る、といった手当ても、きちんとした下地づくりの代わりにはなりません。
地面から手が届く範囲でも、どの材料が離れているのかわからない場合は、写真を撮って連絡するところまでにしておくと安心です。
ご自分で直した所を後から取り除き直すことになれば、手間も費用も増えてしまいます。
保証期間だけで無料とは決まらない
保証を確かめるときは、期間に加えて、対象になる工事と症状、使える条件を読みます。
工事保証(施工した会社が、工事の不具合に対応すると約束する期間)と、塗料メーカーなどの保証とでは、対象や判断する窓口が同じとは限りません。
アップリメイクの外壁の工事保証は、シリコン5年、フッ素7年、無機10年など使う塗料によって異なり、工事保証書を書面で発行しています。
この保証期間は塗料の耐久年数とは別に、施工不良に対応する期間として定めたものです。詳しくは保証・アフターサポートでご案内しています。
「保証期間内だから全部無料」「年数が過ぎたから相談できない」と、期間だけで答えを出さないことが大切です。
契約書、見積書、保証書、工事写真を用意して、まず施工会社に原因と対応を説明してもらうのが順番です。
対象外と言われた場合も、どの条件に当たるのかを書面で確かめておくと、後で相談するときに経緯を伝えやすくなります。
話が進まないときの相談先
施工会社と、原因や直し方について話し合いが進まないときは、住まい専門の窓口に相談する方法もあります。
住まいるダイヤルは、国土交通大臣の指定を受けた窓口です。建築士が、住まいの不具合やリフォームなどの電話相談にのってくれます。
相談先:住まいるダイヤル「電話相談」
相談するときは、相手の説明に納得できない理由を、写真や契約の中身と結びつけて伝えてください。
問い合わせた日と、返ってきた答えを記録しておくことも役立ちます。
落ちてくる危険や雨漏りなど急ぐ問題がある場合は、安全の確保や応急の手当てを相談できるよう、その状況を最初に伝えましょう。
工事の後に剥がれに気づいたら、削る前にご連絡いただくのがおすすめです。
そのままの状態と工事の記録は、原因を確かめるための大切な資料になります。
塗装の剥がれでよくある質問
剥がれを見つけたときに迷いやすい、直し方と相談についての疑問にお答えします。
Q1. 上から塗れば直りますか?
A. 浮いた塗膜や水分の原因が残っていれば、塗り足すだけでは直りません。
残せない層を処理し、原因に手を打ってから、合った下塗りと仕上げをします。
見えている剥がれより処理する範囲が広がることもあるので、先にまわりの状態を確かめてください。
Q2. 膨れは必ず雨漏りですか?
A. 必ずしも雨漏りとは限りません。
塗ったときの水分、古い塗膜や材料の組み合わせなども関係するので、表面の形だけで原因を決めつけないことが大切です。
雨の後に変わる、同じ場所でくり返す、部屋の中にしみがある、という場合は、その情報も点検のときに伝えてください。
Q3. 小さい剥がれも相談が必要?
A. 小さくても原因がわからない場合や、増えている場合は、点検を相談してください。
表に見える面積と、下でくっつきが失われた面積が同じとは限りません。
特に工事の直後は、ご自分で直す前に写真を撮って、施工会社に連絡することをおすすめします。
Q4. 全面を剥がす必要がありますか?
A. すべての家で、全面をはがす必要があるわけではありません。
残る塗膜のくっつき具合と下地の状態に合わせて、取り除く範囲を決めます。
全面塗装をすすめられた場合も、塗る範囲と、古い塗膜を取り除く範囲を分けて説明してもらってください。
剥がれは原因に合わせて補修する
外壁塗装の剥がれ・浮き・ふくれは、塗り直す材料を選ぶ前に、どこでくっつきが失われたのかを調べることが大切です。
古い塗膜の状態、水分、下地と塗料の組み合わせによって、必要な手当ては変わります。
見える剥がれを隠すことではなく、新しい塗膜を支えられる下地をつくることが補修の要点です。
壁の剥がれは、見つけたときに不安になるものです。でも、原因がわかれば、打つ手もはっきりします。
アップリメイクでは、外壁の症状とこれまでの工事の中身を確かめ、必要な下地処理や直し方をご提案します。
剥がれやふくれが気になる場合は、見つけたときの写真を添えて、外壁・屋根の無料診断へご相談ください。
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