アップリメイク代表の齋藤直樹です。
外壁に細いひびを見つけて、「ホームセンターの補修材で埋められないかな」と考える方もいらっしゃると思います。
業者を呼ぶほどのことなのか、迷ってしまいますよね。
ご自分で直せるかどうかは、ひびの細さだけでは決まりません。
何が割れているのか、まわりの様子、使う製品が合っているか、安全に作業できる場所か。こうした点もあわせて見る必要があります。
先にお答えします。外壁のひび割れを自分で補修してよいのは、地面に立ったまま手が届く低い場所の、髪の毛ほどの細いひびだけです。
それも、まわりに浮きや剥がれ、雨染みがない場合に限られます。
市販の補修材で埋められることと、外壁の不具合を直せることは別の問題です。
壁の一部が落ちそう、ひびのまわりが盛り上がっている、水が入り続けている。こんなときは、材料を塗る前に専門業者へ様子を伝えてください。
この記事では、ひびを見つけたときの確かめ方から、条件に合う表面の補修の進め方、途中で作業を止めるべき状態までお話しします。
のせている写真は、当社のいくつかの工事現場で撮ったもので、専門業者が行う補修や仕上げの例です。
記事のポイント
- ひびの幅だけでDIYを決めないための確認点
- 外壁材と今の仕上げに合う補修材の選び方
- 掃除・養生・塗る作業・固まるまでを進めるときの条件
- 作業をやめる、専門の補修に切り替える目安
外壁のひび割れを自分で補修する前の確認
最初にしておきたいのは、ひびの場所と様子を記録して、何が割れているのかを見きわめることです。
先に材料で覆ってしまうと、元のひびが見えなくなります。補修する前の写真は、あとで調べるときにも役に立ちます。
幅だけで施工可否を決めない
同じ細い線でも、表面の塗膜(とまく:塗料が乾いてできる薄い膜)だけに入ったひびなのか。外壁の板やモルタルまで割れているのか。
それによって、直す相手が違ってきます。
モルタルは乾いて縮むことで、ひびが入ることもあります。ひびを見つけただけで、建物の造りに問題があると決まるわけではありません。
一方で、細く見えても深さや広がり方がわからなければ、表面を埋めるだけで足りるかどうかは判断できません。
住宅リフォーム・紛争処理支援センターの外壁のひび割れの調査方法でも、位置や形、幅・深さ、広がり方などを調べる考え方が示されています。
製品の説明にある「使える幅」は、その材料を使うための条件です。建物が安全かどうかを決める数字ではありません。
「細いから自分で直せる」と決めずに、割れた層とまわりの様子まで含めて考えましょう。
自分で補修を考えてよいのは、次の条件がそろう場合です。
- 地面に立ったまま無理なく手が届く場所(はしごや脚立が必要な高さは対象外)
- 髪の毛ほどの細いひびで、まわりに浮き・剥がれ・段差がない
- 雨のあとに濡れる、部屋の中に染みが出るといった症状がない
- 外壁材と補修材が合っているかを、メーカーの資料で確かめられる
次の症状は自分で埋めず、専門業者に相談してください。
- 幅0.5mmを超えるようなひび、段差やずれのあるひび
- ひびのまわりが浮いている、かけらが落ちそう
- 雨染み・雨漏りがある、補修した場所がまた割れた
- サイディングの板そのものが割れている、2階など高い場所にある
位置と変化を写真で残す
記録には、どの壁のどのあたりかがわかる全体の写真と、ひびの形がわかる近くの写真を組み合わせます。
撮るのは地面など安全な場所から。届かない所を写すために、はしごや室外機に上がるのは危ないので避けましょう。
窓の上、壁の角、板の真ん中など、まわりの部材も一緒に写しておくと、場所がわかりやすくなります。

施工前の外壁に見られるひび割れ(静岡市駿河区 I様邸)
見つけた日を書いておき、前の写真とも見比べると、ひびがあるかないか、形がどう変わったかを知る手がかりになります。
雨のあとにまわりが濡れる、部屋の内側にも染みがある。こうした変化は、写真と一緒にぜひ伝えていただきたい情報です。
幅を測ろうとして刃物を差し込んだり、深さを知ろうとして表面を削ったりすると、傷みを広げてしまうおそれがあります。
ご自分でするのは、目で見える様子の記録まで。中や深さを調べる必要があるかどうかは、専門業者に相談すると安心です。
壁面と目地の割れを区別する
でこぼこ模様のある外壁では、線が模様の谷に重なって見えます。ひびがどこまで続いているか、まわりに剥がれがないかも見ておきます。
ただ、見た目だけではモルタルかサイディング(板状の外壁材)かを決めきれないこともあります。
そんなときは、建てたときの図面や、前の塗装の記録も手がかりになります。

凹凸のある外壁に生じたひび割れ(静岡市駿河区 M様邸)
また、窓枠と外壁の間や、板どうしのつなぎ目には、すき間を埋めるシーリング材(ゴムのような材料)が使われている所があります。
この材料の切れや剥がれを、壁そのもののひびと同じ硬い補修材で埋めてよいわけではありません。
つなぎ目は、家の動きに合わせて伸び縮みする、いわばクッションのような場所です。
動きやくっつける面に合わせて、目地に合う材料と方法を選ぶ必要があります。

窓脇のシーリングを撤去した目地(島田市 S様邸)
建材によっては、メーカーが「住んでいる方による補修や塗り替えは避け、専門業者に相談を」と案内している商品もあります。
低い場所の小さなひびでも、まずはその建材の手入れの仕方と、合う補修の方法を調べておくと、あとで困りません。
ひびを埋める前の写真と、外壁材や前の塗装がわかる資料をとっておいてください。
材料選びだけでなく、どこまで直す必要があるかを考える手がかりになります。
ひびに合う補修材を選ぶ
補修材には、ひびの中に入れて形を整えるもの、表面に膜をつくるもの、まわりの面に貼り付けるものがあります。
商品名に「外壁用」「防水」と書かれていても、どれも同じ働きをするわけではありません。
パテ・スプレー・テープそれぞれの特徴と向いている傷は、外壁の補修材の選び方でも整理しています。
充填と表面被覆の違い
パテなどの充填材(じゅうてんざい:すき間に詰める材料)は、使える穴や欠け、ひびに材料を詰め、固まったあとの形を整えるために使います。
ただし、固まると硬くなる材料と、動きのある所に使う材料とでは、向いている場所が違います。
ひびの動きについていけるかどうかも、製品ごとに見ておく必要があります。
スプレー型の補修材には、表面に塗膜をつくるものがあります。開いているすき間を全部、奥まで埋められるわけではありません。
テープはまわりの面に貼って覆うものなので、表面のでこぼこや汚れ、古い塗膜のくっつき具合が仕上がりに関わってきます。
| 材料の形 | 主に確かめること | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 充填材・パテ | 対象材、ひびや欠けの寸法、動きへの適合 | 硬化後の性質と上塗りの可否 |
| 塗膜を作るスプレー | 対象面、下地処理、乾燥や塗り重ねの条件 | 開いた隙間には先に別の補修が必要な場合がある |
| 補修テープ | 貼る素材、面の状態、湿りへの適合 | 剥がす際の糊残りや表面の損傷 |
専門の工事でひびに補修材を詰めるときも、その外壁と傷みに合った材料を使います。

外壁のひび割れに補修材を充填する様子(静岡市駿河区 T様邸)
写真のような詰める作業が必要かどうかは、線が見えるというだけでは決められません。
商品を買うときは、壁の材質と表面の仕上げ、ひびの様子を説明できるようにしておきましょう。
そのうえで、使える範囲に合うかどうかを、製品の表示で照らし合わせます。
外壁材と今の表面に合わせる
補修材が合っているかどうかは、ひびの内側の材料と、まわりに残っている塗膜も含めて考えます。
モルタルなどの素地(そじ:塗装の下のもとの面)が出ている場合と、前の塗膜が残っている場合とでは、くっつける相手が変わるからです。
外壁材の名前だけを合わせても、残っている塗膜と合うかがわからなければ、剥がれや仕上がりの不具合を避けられるとは言えません。
同じメーカーの製品どうしでも、組み合わせが決められていることがあります。
補修材、必要な下塗り材、最後に塗る塗料まで、ひとまとめに考えます。
下塗り材は、くっつきを助けるなどの役目を持っています。ただ、どの補修材にも必ず足す材料ではなく、製品の指示に従って使うものです。
「念のため」と別の材料をはさむより、使う製品の手順どおりに組み合わせるほうが、きちんと合った状態を保てます。
スプレーにも対象外の場所がある
製品の条件の一例として、アサヒペンのクラック・水もれ シールスプレーを見てみます。
コンクリート、アスファルト、レンガなどのひび割れやすき間が対象で、下地がよく乾いていることを確かめてから使うよう案内されています。
床面には使えず、常に水がかかる場所や水に浸かる場所、いつも湿っている場所にも向きません。
0.5mm以上のひびは、事前にパテなどの補修材で埋めてから施工する製品です。
この0.5mmという数字は、この製品を使う前の下準備の条件です。それより細ければDIYで安全に直せる、という意味ではありません。
メーカーの説明には、ほかにも次のような点が書かれています。
一度に厚く吹かず、2〜3回に分けて薄く重ねること。乾燥時間は、夏期で約30〜40分、冬期で約1〜2時間であること。
そして、試し塗りで密着や色を確かめることです。
さらに、この製品は有機溶剤(ゆうきようざい:シンナーのような、においの強い成分)を含みます。
そのため、作業中と乾くまでの換気、マスク・保護メガネ・手袋での対策も必要です。
補修テープにも濡れた面に使える製品はあります。ただ、汚れのない平らな面など、別の条件が付いていることがあります。
「濡れた面に使える材料があるから、うちの外壁にも使える」とは考えず、選ぶ製品の説明を一つずつ読むことが欠かせません。
材料が合っていても、落ちそうな外壁や高い所、足元の不安定な場所で、安全に作業できるわけではありません。
現場の安全と材料の使用条件は、両方を満たす必要があります。
作業の条件と道具をそろえる
DIYを考えてよいのは、建材の補修の方針と製品が合っていることを確かめられて、準備から固まるまでを無理なく見守れる場合です。
材料を塗る時間だけでなく、掃除、乾くまでの待ち時間、まわりの保護、片付けまで、予定に入れておきます。
足元と周囲の養生を準備する
まず、地面から安定した姿勢で手が届くか、作業中に人や車が通らないようにできるかを確かめてください。
背伸びをしたり、身を乗り出したりしないと届かない所は、安全な作業の場をつくれる専門業者に任せる必要があります。
無理をしてけがをしては元も子もないので、そこは私たちにお任せください。
まわりに材料が付かないように覆う作業を、養生(ようじょう)といいます。窓枠、床、近くの設備などがおもな対象です。

塗装前に養生を行います(静岡市駿河区 N様邸)
養生テープが貼る面に合うかどうかも、見ておきたい点です。古い塗膜が浮いている所に貼ってはがすと、塗膜ごと取れてしまうので避けます。
風でシートがめくれるときや、材料がお隣や車に飛びそうなときは、狭い範囲の補修でも始められません。
窓の開け閉めや通り道を使えなくする場合は、家族が使う時間を避けます。換気が必要な製品なら、空気の通り道も確保しておきます。
用意しておきたいのは、補修材、保護具、養生の道具、指定の道具と、片付けに必要な物です。
下地の乾燥と天候を読む
「乾いた下地に」と決められた材料は、表面の水滴をふき取っただけで、濡れた下地に使えるようになるわけではありません。
雨のあとに湿りが残る所や、ひびから水が出る所では、作業に必要な状態が整っているかを見直します。
表面を急いで覆うより、水が入り続ける理由を調べるほうが先、という場合もあります。
製品の気温や湿度、雨が降るまでに空けておく時間などの条件を読んでおきます。
そのうえで、塗る当日だけでなく、その後の天気も含めて日にちを決めると安心です。
日なたと日陰とでは、壁の状態が違うこともあります。天気予報だけを頼りに、下地が乾いていると決めることはできません。
塗ったすぐあとに雨が当たりそうなら、日を改めましょう。慌てて大きなシートを高い所に取り付けるようなことはしないでください。
使える時間と硬化を区別する
補修材には、そのまま使うものと、決められた割合で混ぜてから使うものがあります。
混ぜる製品では、混ぜる割合だけでなく、混ぜたあとに作業できる時間も、守るべき条件のひとつです。
一度に使い切れない量をつくると、途中で材料の状態が変わり、思った形に仕上げにくくなります。
表示された使う量や塗る厚さから、今回必要な量と作業の範囲を見積もり、決められた方法で準備しておきましょう。
作業の前に、容器の表示や説明書から、次のことを順番に書き出しておくと便利です。
掃除の仕方、乾かす条件、必要な下塗り、使う量、養生をはがす時期。こうしておけば、途中で迷いそうな工程が前もってわかります。
説明書にないことを別の商品の動画で補うと、違う材料の手順を混ぜることになります。わからない点は、製品の問い合わせ窓口に聞いてください。
道具に慣れていないなら、いきなり本番のひびにたっぷり付けるのはやめておきましょう。
いらない板や目立たない所など、説明書が示す方法で試し塗りをしてから始めると安心です。
表面の乾きと上塗りの時点
触ってべたつかなくなること、中まで必要なだけ固まること、上から塗装できること。この三つは、同じタイミングとは限りません。
厚手のジーンズが、表は乾いていても縫い目の奥はまだ湿っている。補修材でも、それと似たことが起こります。
固まるまでの時間や上から塗れる時期は、製品によって違います。気温や使った量で条件が変わるものもあります。
何でも「翌日なら大丈夫」とはせずに、今回使う材料の表示に合わせて、触らない期間や塗装に進むタイミングを決めておきます。
作業そのものにかかる時間と、乾いて固まるのを待つ時間を分けて考えると、無理な日程を避けやすくなります。
雨や人の通り道への対策まで含めて、準備しておきましょう。
そのひび割れ、自分で埋めて大丈夫かどうか迷っていませんか
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製品仕様に沿って補修する手順
ここからは、安全に手が届く場所で、建材と補修材の条件が確かめられた場合に進める、表面の補修の考え方です。
ひびを削って溝をつくる工事や、樹脂(じゅし)を注ぎ込む工事が必要な場合は、専門業者に頼みます。
参考までに、アップリメイクの外壁塗装では、幅0.5mm以上のひびは専用工具でV字の溝を作る「Vカット」を行っています。
そこへシーリング材を奥まで入れて樹脂モルタルで押さえ、周りと同じ凹凸模様を吹き付けて仕上げています。
細いひびは、塗装工程の下塗り材で埋められることが多い部分です。
塗り替えと合わせたひび割れ補修の流れは、外壁塗装のひび割れ補修で詳しくご紹介しています。
清掃して接着する面を確かめる
まず、作業前の写真を残します。そして、製品と建材の両方で認められた方法で、くっつきを邪魔する汚れを取り除きます。
表面に砂や汚れが残っていると、補修材が外壁に直接くっつかず、その汚れと一緒にはがれてしまうおそれがあるからです。
ほこりの付いた所にセロハンテープを貼っても、すぐはがれてしまいますよね。それと同じです。
ただし、掃除の途中で壁が崩れたり、塗膜が大きくめくれたりした場合は、補修材をくっつける面そのものが傷んでいます。
そのまま広くはがして続けるのはやめて、その時点の写真を撮り、相談に切り替えてください。
汚れが落ちないからと、家庭用の高圧洗浄機や溶剤を自己判断で使うのも危険です。
ひびの奥に水を押し込んだり、塗膜や建材の表面を傷めたりするおそれがあります。
掃除のあとは必要なだけ乾かし、貼り付けたり詰めたりする面が製品の条件を満たしてから、次の工程へ進みます。
周囲を覆い、指定範囲へ施工する
材料を付けたくないまわりを養生し、決められた道具を用意します。そのうえで、必要な場合にだけ、決められた下塗りをします。
そのあと、詰める材料ならひびや欠けへ、表面を覆う材料なら決められた面へ、説明にある量や厚さで塗っていきます。
一度に厚く付けたほうが長持ちする、というわけではありません。一回で塗れる厚さや、重ねるときの間隔を守ってください。

外壁のひび割れ箇所をシーリングで補修する工程(静岡市駿河区 I様邸)
専門の工事でも、ひびの様子に合わせてシーリング材で補修することがあります。
使う材料や直す範囲は現場ごとに決めるので、写真と似たひびに、同じ方法をそのまま当てはめることはできません。
作業中は材料を手でなぞって確かめたりせず、決められた保護具と道具を使います。肌に付いたときの対処も、製品の表示に従ってください。
まわりにはみ出した材料を取るときも、建材に使えない溶剤でふくと仕上げを傷めます。取り方まで前もって調べておきましょう。

補修材を施工した外壁のひび割れ箇所(静岡市駿河区 T様邸)
補修する線の長さだけでなく、まわりに材料が広がる幅によっても、残る補修の跡は変わります。
窓枠や目地、水や空気を逃がすために設けられた部分まで、一緒に埋めてしまわないように気をつけます。
硬化してから必要な仕上げを行う
塗ったあとは、雨や人が触れることへの対策を続けたまま、材料が乾いて固まるのを待ちます。
養生テープをはがす時期も、製品や施工方法によって違います。
固まる前にはがすよう決められている材料もあるので、「固まってからはがす」とどれも同じようには決められません。
補修材の上から塗装する場合は、その材料に塗装できるか、どの下塗りや仕上げの塗料を使えるかを、改めて照らし合わせます。

外壁にローラーで下塗り材を塗る様子(静岡市駿河区 K様邸)
塗装工事で行う下塗りも、今の壁と補修した部分、上から塗る材料の組み合わせに合ったやり方で塗る工程です。
補修材の色が外壁に近くても、つやや凹凸(おうとつ)が違えば、日の当たり方で線が浮き上がって見えることがあります。

補修した部分が見える外壁表面(静岡市駿河区 I様邸)
色を近づける作業と、元の模様や面の形を整える作業は別ものです。同じ色を塗るだけで、跡を完全に消せるとは限りません。
目立つ場所では、どこまで仕上げるかを作業の前に考えておきましょう。
DIYの補修だけでは、望む見た目に届かないこともある。そう見込んでおくと、がっかりせずに済みます。
最後に同じ位置から写真を撮り、製品名、作業した日、直した範囲、上から塗ったかどうかを記録しておきます。
たとえば「南側の壁」だけでなく、「玄関の右にある窓の下」と書き、写真にもその窓を入れておくと、あとで同じ場所を見比べられます。
仕上げた直後の見た目に加えて、次に雨が降ったあとの濡れや、補修した線がまた出てこないかも、安全な位置から見ておきましょう。
途中で作業を止める状態
補修の前には小さく見えたひびでも、掃除の途中や塗ったあとに、別の傷みがわかることがあります。
そんなときは、用意した材料を使い切ることより、変化を記録して、何を直すべきかを見直すことを優先してください。
周囲が剥がれる、材料が崩れる
補修材を付ける面が崩れる場合、その上に材料を重ねても、新しい補修材を支えられないおそれがあります。
また、ひびの横が浮いていたり、大きなかけらが落ちそうだったりする場合は、まわりを残せるかどうかを調べる必要があります。
自分でたたいて浮きを調べたり、落ちそうな所を引っ張って取ったりするのは危険です。人が近づかないようにして、専門業者に伝えましょう。
取り除く範囲が広がると、表面の材料代だけでは済みません。安全対策、下地を元に戻す作業、仕上げまで、工事の中身が変わります。
手を付ける前と途中の写真は、どの段階で様子が変わったのかを伝える大事な資料です。
ひびが再発する、水が出る
同じ場所にひびが戻ってきたら、補修材の選び方だけでなく、割れる原因や動きが残っていないかを調べます。
上から別の材料を何度も重ねると、元のひびが見えにくくなり、調べたり直したりするときに取り除くものも増えてしまいます。
雨に合わせて水が出る、部屋の中の染みが広がる。そんな場合も、見えている線だけが水の入り口とは決められません。
水が出た時間や雨の様子、外壁と部屋の中の濡れた場所を伝えて、原因の調査を頼む段階です。
作業を止める目安は、まわりの剥がれや崩れ、ひびが広がる・段差ができる、補修したあとにまた割れる、雨のたびに濡れる、といった変化です。
危ない場所に近づいて詳しく撮る必要はありません。安全な位置からわかる範囲を伝えてください。
使った材料と作業内容を伝える
業者に相談するときは、作業の前とあとの写真と、使った補修材の容器やラベルの写真を渡します。
混ぜたかどうか、上から塗ったかどうかも、あわせて伝えてください。
商品名がわかれば、今の補修材を残せるか、取り除く必要があるか、新しい材料と組み合わせられるかを考える資料になります。
テープの糊(のり)や固まった補修材が残っている場合も、その様子を教えてください。ご自分で無理にはがして、元に戻そうとしなくて大丈夫です。
無理に取ると外壁を傷めることもあります。使った物がわかった状態で、残す所とやり直す範囲を決めていきます。
ご自分で触ったことがあっても、気にせず、使った材料と作業の内容をそのままお伝えください。
そのあとの補修を考えるために、とても役に立つ情報です。
DIYと専門補修の費用を比べる
DIYの費用を考えるときは、補修材一本の値段に加えて、道具や養生、あとの塗装まで含めて比べます。
業者に頼む場合も、材料を詰める作業、傷んだ下地を直す作業、まわりの仕上げは、費用を分けて見ておきたいところです。
症状ごとの工事の内容と費用の考え方は、外壁補修の費用と方法でまとめています。
材料代のほかに必要になる物
初めて作業する場合は、詰めるための道具、へら、保護具、養生の材料、掃除道具などを新しく用意することがあります。
製品で決められた下塗りや上塗りが必要なら、その材料と道具も、今回かかる費用に入ります。
ひびが短くても、決まった量の包装でしか買えない材料もあるでしょう。直す長さが短いほど買う金額が小さくなる、とは限りません。
さらに、作業と乾くのを待つ間に通れない場所ができたり、予定の日に雨が降って延期になったりすることもあります。
費用と一緒に考えたいのは、今回ご自分で最後までやりきれる作業の範囲です。
はがしてやり直すかもしれない所、専門業者に任せる所も分けておくと、安い材料を選ぶだけの比べ方にならずに済みます。
材料の数量は施工形状から考える
仮に長さ50cmのひびが3か所あれば、線の合計は1.5mです。でも、それだけで必要な補修材の量は決まりません。
詰める幅や深さ、まわりに塗り広げる範囲が違えば、同じ長さでも使う量が変わるからです。
買う前には、製品に書かれた使用量の目安が、どんな幅・深さや厚さを想定したものかまで読んでおきます。
実際の深さがわからないときは、必要な量を知るためにひびを広げたりせず、先に合った補修方法を相談してください。
業者の見積もりを比べるときも、長さの合計だけをそろえるのではなく、詰めるだけなのか、下地や仕上げも直すのかを見比べると違いがわかります。
仕上がりと工事の対象を合わせる
専門業者の見積もりでは、ひびの長さや箇所の数、補修の方法、まわりを取り除く範囲、最後に仕上げる面積を確かめます。
ひびを直す範囲と、色や模様をそろえるために塗る範囲が違う場合は、それぞれの目的を説明してもらうと比べやすくなります。

塗装後の凹凸模様のある外壁表面(静岡市駿河区 M様邸)
でこぼこのある外壁を仕上げる工事では、模様を保つ方法や、補修の跡の見え方も、費用と一緒に相談したい点です。
当社の外壁塗装の方法と料金では、診断や下地処理を含めた外壁工事の考え方をご説明しています。
ただし、家全体の塗装の料金と、今回のひびだけを直す費用とでは、対象の範囲が違います。
2階の壁など足場が必要な場所では、補修そのものより足場代のほうが大きくなることもあります。
足場代は、2階建て30坪程度で一般に15万〜30万円が目安です。
近いうちに塗り替えを考えているなら、ひびの補修を塗装工事と同時に行う案も比べてみる価値があります。
まず必要な補修をはっきりさせ、そのうえで、部分的な仕上げにとどめるか、まわりの塗装も一緒にするかを選ぶと、納得のいく形になります。
直す目的と、きれいに仕上げたい範囲を分けて伝えていただくと、必要な工事を比べやすくなります。
表面だけで足りない場合は、原因に合った補修から一緒に考えていきます。
よくある質問
外壁のひびを自分で補修するときに、迷いやすい点にお答えします。
Q1. 細いひびなら自分で直せますか?
A. 細さだけでは決められません。割れた材料、まわりの様子、建材メーカーの補修の方針、製品が合うかを確かめる必要があります。
表面だけの手当てで足りるかわからないときは、材料を塗る前の写真を残して、調査をご相談ください。
Q2. スプレーだけで直せますか?
A. 表面に塗膜をつくる製品でも、ひびの様子によっては先に別の補修が必要です。
使える材質、乾いた下地などの条件、使えない場所を読み、表面を覆うだけで対応できる範囲かを見きわめてください。
Q3. 同じ色を塗れば跡は消えますか?
A. 同じ色でも、補修した所のでこぼこやつや、まわりの色あせで、跡が見えることがあります。
目立ちにくい仕上がりをお望みなら、ひびの補修に加えて、模様を整える範囲や塗装する面積も考えます。
Q4. 雨の日にも補修できますか?
A. 乾いた面に使うよう決められた材料は使えません。濡れた面に使える製品でも、その製品の条件と、安全な作業場所が必要です。
雨の中で急いで作業するのはやめておきましょう。部屋に水が入る場合は、安全な所で水を受けておき、外側の調査と修理をご相談ください。
Q5. 同じ場所がまた割れたら?
A. 前の補修材を重ね足す前に、また割れた範囲と時期、雨との関係を記録して、原因を調べてもらうよう頼んでください。
作業の前とあとの写真と、使った製品名が、残す材料や次の補修方法を考える手がかりになります。
ひびの状態に合う方法を選ぶ
外壁のひびを自分で補修するなら、まず様子を確かめることから始めます。
建材と製品の条件、安全な作業場所、固まったあとの仕上げまで、先に見通しておくと失敗しにくくなります。
「これくらいなら自分で」と「やっぱり不安」の間で迷うのは、自然なことだと思います。
迷ったときは、元の様子を記録して、必要な工事を相談していただければ十分です。
アップリメイクは、基本的に静岡県全域で対応しています。
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資格を持つスタッフが専用のスコープでひびを確かめますし、ご相談いただいたからといって、しつこい営業はしません。
ひびの場所や変化、これまでに直したことがあるかをお伝えいただき、表面の補修で足りるのか、別の修理が必要なのかを一緒に考えていきましょう。
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