こんにちは、アップリメイクの齋藤直樹です。
天井の照明から水がポタポタ落ちてくる。コンセントの近くの壁が濡れている。雨漏りと同時に、部屋の電気がふっと消えた。
そんな場面に出くわしたら、器具を触って確かめる前に、まずその場所から離れてください。
突然のことで、慌ててしまうのは当然だと思います。それでも、ここだけは落ち着いて、安全をいちばんに考えてください。
濡れた電気設備には触れず、火や煙がある場合は避難して119番へ連絡することが先です。
雨漏りがあれば必ず漏電している、というわけではありません。
ただ、照明が点いている、表面が乾いた。それだけで「もう安全」とは言えないのです。
電気設備の点検と、雨水が入る原因の修理は、担当も作業も別です。それぞれ誰が何をするのかを確かめながら進めます。
電気をまた使い始めるのは、専門業者に安全を確かめてもらってからです。
この記事では、今いる場所で身を守る方法、電気の症状と連絡先、雨漏りの調査から元どおりにするまでの担当の分け方をお話しします。
記事のポイント
- 濡れた照明・コンセント・分電盤には触れず、安全な場所へ離れる
- 点くかどうか、停電したか、表面が乾いたかだけで、電気の安全を判断しない
- 電気設備の点検と、雨水の入り口を直す工事は分けて考える
- 雨が止まったあとも、設備と濡れた材料を点検してから、また使う・元に戻す
濡れた電気設備から離れて安全を確保
最初にやるべきことは、家具や家電を守ることではありません。人が濡れた電気設備に近づかない状態をつくることです。
水を拭く、器具を外す、プラグを抜く。どれもつい手が伸びる動きですが、濡れた電気設備に触れることにつながるおそれがあります。
火や煙があれば撮影より避難を先にする
照明やコンセントのあたりから火や煙が出ているなら、まず危ない場所を離れてください。身の安全を確保してから、119番へ連絡します。
雨漏りの業者に電話したり、写真を撮ったりするために、その場に残るのは危険です。写真よりも、ご自分とご家族の身の安全が先です。
分電盤(ぶんでんばん)を探しに煙のある部屋へ戻ったり、濡れた器具を持ち出そうとしたりしないでください。
同じ家にいる人にも声をかけ、危ない場所を通らずに一緒に離れることが先です。
消防へは、住所と家の場所、どこから火や煙が出ているか、避難できているかを、わかる範囲で伝えてください。
わからないことがあっても、確かめるためにもう一度近づくのはやめてください。
照明カバーやプラグを外さない
照明のカバーの中に水がたまっているのが見えると、外して水を捨てたくなりますよね。
でも、濡れた器具に触れるのは危険です。そこはぐっとこらえてください。
スイッチが切れているように見えても、器具や配線のどこに電気が来ているかは、見た目ではわかりません。
電球を替えて点くか試す、コンセントに別の機器を差す、濡れたプラグを抜く。こうした確かめ方はせず、電気の点検をお願いしてください。
照明のすぐ下にはしごを立てて水を受けるのも、器具に近づいたり天井に触れたりすることになります。部屋を守るやり方として、安全とは言えません。
水受けや家財の移動は、濡れた電気設備や落ちてきそうな天井に近づかずにできる範囲だけにしてください。
電気設備から離れた場所での水受けや養生(ようじょう:シートなどで覆って守ること)のやり方は、雨漏りの応急処置と室内の養生で紹介しています。
天井がたわんだり、ふくらんだりしているのが見えるときは、雨漏りで天井が落ちる前兆と対応もあわせてご覧ください。
家族が近づかない場所を共有する
電気設備に水がかかっている場所は、ご家族にも「ここには入らないで」と伝えてください。そのうえで、そのあたりに近づかずに過ごせる部屋へ移ります。
大事な家電を守りたい気持ちは、よくわかります。ただ、濡れた床を通って運び出そうとすると、かえって触れる危険が増えてしまいます。
お子さんやペットが近づきそうなときも、濡れた設備のそばで見張るのではなく、安全な場所へ一緒に離れてください。
夜は、手元にある乾いた電池式のライトなどを使うと安心です。濡れた場所のスイッチやコンセントを使わずに、明かりを確保できます。
離れた部屋から延長コードを引いてきても、その先を濡れた床や雨漏りの近くに置くのは危険です。
安全に過ごせる部屋や通り道がわからないときは、その状況も、電気の専門業者や管理する人へ伝えてください。
「ちょっと触れば様子がわかる」とは考えないでください。連絡は、見える範囲でわかることだけで大丈夫です。
火や煙があるときは、修理の手配より、避難と消防への連絡が先です。
点灯や停電だけで漏電は判断できない
照明が点くかどうかで、電気設備の安全がすべてわかるわけではありません。
雨漏りと電気の症状が同時に起きたときも、そのつながりを調べるのは専門の点検の役目です。
「使いながら原因を探す」のは避けてください。
漏電とショートは電気の流れ方が違う
少しだけ、言葉の説明をさせてください。
漏電とは、絶縁が傷んだり壊れたり、水などの影響を受けたりして、本来の通り道(回路)以外へ電気が流れてしまう状態です。
絶縁(ぜつえん)とは、電気を流す部分とそのまわりを、電気が流れないように隔てておく働きのこと。
いちばん身近な例は、電線をくるんでいるビニールの皮です。
この「隔て」がうまく働かなくなると、思わぬ所へ電気が流れ、感電や火事につながるおそれがあります。
もうひとつのショートは、短絡(たんらく)とも呼ばれます。
電気を通す部分(導体:どうたい)どうしが触れ合うなどして、機器を通るふだんの道を外れ、大きな電気が流れる現象です。
漏電とショートは別の現象です。とはいえ、濡れた場所に触れて見分けることはできません。
ですから、ご家庭で「漏電しています」と診断していただく必要はありません。
伝えていただきたいのは、どこが濡れて、電気にどんな変化が起きたか、という事実です。
漏電ブレーカーを繰り返し戻さない
漏電ブレーカーは、漏電によるおかしな電気の流れを感じとって、電気を切ってくれる安全装置です。
いわば、家の電気の「見張り番」のようなもの。見張り番が止めたのに何度も入れ直すと、不具合が残った設備へ、また電気を流すことになりかねません。
切れた原因を探そうとして、回路を順番に入れたり、濡れた機器をつないだりするのもやめてください。
照明が消えた原因は、漏電だけとは限りません。また、電気が消えたことだけで、家の中のどこまでが安全かを判断することもできません。
栄町消防本部の通電・漏電に関する注意喚起でも、同じことが呼びかけられています。
濡れた設備に触れないこと。安全がわからないままブレーカーを入れないこと。漏電ブレーカーを何度も入れ直さないこと。
この案内は、浸水したあとの設備を対象にしたものです。
それでも、触れないことと、また使う前に安全を確かめることが欠かせないのは、雨漏りで濡れた設備でも同じです。
ブレーカーを切るにも安全な条件が必要
ブレーカーがまとめて取り付けられた箱を、分電盤と呼びます。
電気を切るための操作でも、分電盤や足もとが濡れていたり、そこへ行く途中に危険があったりする場合は、近づかないでください。
ブレーカーを切ってよいのは、次の条件がすべてそろうときだけです。
分電盤・手・足もとが乾いていること。安全な道を通って近づけること。どのブレーカーを操作するかわかっていること。避難が遅れないこと。
どれかひとつでもわからない場合や、濡れた分電盤、火や煙がある場所では、触れずに離れてください。そのうえで、電気の専門業者や消防へ状況を伝えてください。
「手さえ乾かせば、濡れた床や分電盤の前でも操作してよい」という意味ではありません。
切ったあとも、器具を外したり、自分の判断でまた入れたりはしないでください。
点検を受けるまで使わない範囲を、専門業者と共有しておくと安心です。
外側が乾いても内部の安全は分からない
器具の表面に水が見えなくなっても、中に水が残っていたり、水と一緒に入ったごみなどが付いていたりすることがあります。
厚手のパーカーを干すと、表は乾いたのにフードの縫い目だけ湿っていることがありますよね。器具の中でも、同じようなことが起こりえます。
電気を流した直後は何も起きなくても、あとから火事につながるおそれがあります。ですから、試しに使ってみても、安全を確かめたことにはなりません。
NITE(ナイト)の雨漏り・浸水後の電気製品に関する注意喚起でも、注意が呼びかけられています。
水がかかった製品はそのまま使わないこと。見た目が乾いていても、また使うときの火事に気をつけること。そういう案内です。
NITEは、製品の事故を調べたり、注意を呼びかけたりしている製品評価技術基盤機構という機関です。
自然に乾くのを待つだけでは足りません。器具や配線の状態を点検し、修理や交換が必要かを判断する。それが、また使い始める前の条件です。
ドライヤーで乾かす、照明を点けて熱を持たせる。そうした方法で安全を確かめようとせず、「濡れた」という事実を点検の担当者へ伝えてください。
雨が止まったことと、電気をまた使ってよいことは、別々に判断するものです。
点くかどうかを試すより、濡れた所と使っていない範囲を、電気の専門業者へ伝えてください。
電気と雨漏り修理の担当を確かめる
雨水を止める工事と、濡れた電気設備を安全に使える状態へ戻す工事とでは、調べるものが違います。
ひとつの窓口にまとめて頼む場合も、電気と建物、それぞれの点検の担当と作業の範囲を確かめておくと安心です。
危険の内容と設備に応じて連絡する
火や煙があるときは、避難と消防への連絡が先です。
それ以外で電気設備が濡れたときは、電気工事店(電気工事士)などの専門業者や、契約している電力会社の窓口へ点検を相談します。
ひとつ気をつけたいのは、家の配線や照明・コンセントと、持ち運べる家電とでは、頼む窓口が違うことがある点です。
家電はメーカーや買ったお店へ水がかかったことを伝え、家の配線は電気の専門業者に見てもらう。これが基本の分け方です。
| 分かっている状況 | 最初の対応 | 主な相談先の役割 |
|---|---|---|
| 火や煙がある | 危険な場所から避難し119番へ連絡 | 消防が緊急の危険へ対応する |
| 照明・コンセント・配線などが濡れている | 触れず、使用せず、安全な場所から連絡 | 電気の専門業者が点検と必要な修理を判断する |
| 家電に水がかかった | 濡れた機器やプラグへ触れず、再使用しない | メーカーや販売店が製品の点検・修理を案内する |
| 屋根・外壁などから雨水が入る | 電気の安全条件を共有して調査を依頼 | 雨漏り修理担当が入口と建物の濡れを調べる |
近所一帯が停電しているのかを知りたいときは、その地域の送配電事業者(電気を家まで届けている会社)の情報が手がかりになります。
ただし、地域の停電情報がわかることと、ご自宅の濡れた器具をまた使えることは、別の話です。
電気が戻ったときにも、傷んだ設備へ電気が流れるおそれがあります。ですから、家の中の設備の点検を省いてよい理由にはなりません。
見えた事実と近づけない場所を伝える
連絡するときは、住所と家の種類、濡れている部屋、照明やコンセントとの位置関係を、わかる範囲で伝えてください。
たとえば「雨の途中から照明のふちで水がしたたり、そのあと部屋の電気が消えた」。こんな伝え方なら、起きた順番がよく伝わります。
この時点で、漏電だと決まったように説明する必要はありません。実際に起きた水と電気の変化こそが、点検の出発点になります。
ブレーカーの状態がわからない、暗くて分電盤まで安全に行けない。そんなときも、そのまま伝えてください。
電話で何か聞かれても、安全な場所からわからなければ「わかりません」で大丈夫です。濡れた機器に触れたり、分電盤を開けたりして確かめる必要はありません。
すでにスイッチやブレーカーを操作していたなら、操作した時刻と、そのあとに起きた変化も伝えておくと、点検が進めやすくなります。
雨が降り始めた時刻、水がしたたるのに気づいた時刻、電気が消えた時刻は、それぞれずれていることもあります。
はっきりしていることと、あいまいなことを分けてメモしておくと、あとで経過を追いやすくなります。
記録しておきたいのは、濡れた場所、電気の変化、ご自分でした操作、今は近づけない場所です。
賃貸・共同住宅では管理者にも共有する
賃貸住宅やマンションなどでは、まず身の安全を確保してから、管理会社や大家さんへ様子を伝えてください。そのうえで、電気の点検と建物の調査の手配を相談します。
誰が手配して費用を負担するかは、賃貸借契約や管理規約(マンションの決まりごと)で確かめることになります。
火や煙があるのに、管理する人の返事が来るまで消防への連絡を待つのは避けてください。
入れない部屋や、使うのを止めている設備があることは、管理する人だけでなく、訪ねてくる修理の担当者にも伝えておく必要があります。
外装工事が電気の点検を兼ねるわけではない
外壁や軒先(のきさき:屋根の端の部分)の近くには、配線が取り付けられていることもあります。
そのため雨漏りの調査では、電気設備との位置関係も頭に入れて進めます。ただ、配線を外から見ることと、設備の安全を点検することは別の作業です。

白い軒天と固定された配線(静岡市清水区上清水町 M様邸)
私たち雨漏り修理の側が屋根や外壁の工事を計画するときも、配線に触れたり外したりする必要があるかを、電気の担当と前もって相談しておきます。
電気の安全を確保したら、雨水の入口を一緒に調べませんか
雨漏り診断士が在籍。照明やコンセントの近くが濡れた原因を、屋根・外壁・防水まで確認し、写真と診断書でご報告します。
ホームページからのお申し込みは、いつも以上にお値引きを頑張ります
安全条件を共有して雨水の経路を調べる
電気の安全の見通しが立ったら、次は雨水がどこから入っているかです。
雨漏りの原因調査は、電気の危険をそのままにして水の入り口を探す作業ではありません。
電気の担当が確かめた「使わない範囲」や「近づけない場所」を共有したうえで、建物の調査をどこから進められるかを決めます。
照明の真上だけに原因を絞らない
照明から水が落ちていても、入り口がその真上の屋根だけにあるとは限りません。
屋根や外壁のつなぎ目から入った水が、下地(したじ:仕上げの裏にある板や骨組み)や天井の中の部材を伝って動くことがあるからです。そして、照明のまわりなどのすき間から出てきます。
天井や壁の中を、迷路をたどるように水が進んでくるイメージです。
その道筋を追うために、部屋の中で濡れた場所と、家全体の位置関係を照らし合わせます。

室内壁に印やテープを付けて調査した状態
家の外では、屋根の面の向き、上下の階の窓、外壁のつなぎ目、濡れた部屋の位置などを、調査の手がかりにします。
部屋の中の水の出口を補修材でふさいでも、外から水が入り続けていれば、天井の中や壁の中の濡れは止まりません。

工事前の住宅全体(静岡市清水区上清水町 M様邸)
照明の器具そのものをふさぐのも、電気設備の状態を変えてしまい、あとの点検のじゃまになるおそれがあります。
器具や天井にはご自分で手を加えず、電気の点検と雨水の入り口の調査をお願いしてください。
ご自分でできる補修の範囲と、業者に任せる目安は、雨漏り修理を自分で行う限界の記事にまとめました。
屋根や外壁を開ける調査にも段取りが必要
屋根の上では、屋根材やつなぎ目の状態を見て、どの範囲から雨水が入りうるかを考えます。
電気が消えた部屋と屋根の位置が近い。それだけで、目に見える継ぎ目を原因と決めることはできません。

施工前の屋根(藤枝市 K様邸)
表からではわからない部分があれば、必要な範囲の屋根材などを外して、内側の状態を調べることもあります。
そのときは、開けた所から新しく雨水を入れないための戻し方や、近くの配線を扱う担当まで含めて、計画を立てておく必要があります。

瓦を外して屋根下地を露出させた状態
点検のために天井や壁を開けるときも、中には隠れた配線や濡れた材料があります。ご自分で穴を開けて調べるのはやめてください。
電気の担当と建物の担当が、どこまで安全を確かめたか、次にどこを調べるかを伝え合いながら作業します。
散水の前に電気設備への影響を考える
散水調査は、建物に水をかけて、雨漏りの様子を実際に確かめる方法です。
この調査を考えるときも、先に、濡れた電気設備や部屋の中への水の道筋をつかんでおく必要があります。
電気の安全がわからないまま行うと、設備にさらに水をかけてしまうおそれがあるからです。
どこに水をかけるか、部屋の中でどう様子を見るかは、電気の担当が確かめた安全の条件をふまえて、調査の担当が決めます。
ご自分でホースを向けて、照明が消えるか、ブレーカーが落ちるかを試すのはやめてください。
目的は、電気の症状をもう一度起こすことではありません。安全を確保したうえで、雨水の入り口を突き止めることです。
電気の点検の担当と雨漏りの調査の担当には、同じ濡れ方の記録をお渡しします。
使っていない設備や入れない範囲が両方に伝わっていれば、調査と復旧の順番も合わせやすくなります。
止水と電気の再使用を別々に確かめる
雨水を止める修理が終わっても、濡れた電気設備は、点検の前に使い始めないでください。
蛇口を閉めても、床にこぼれた水はそのまま残りますよね。雨漏りを止めることと、濡れた設備を元に戻すことも、それと同じで別の作業です。
建物の修理と電気設備の点検を並行して進め、両方の結果をふまえて、元に戻す範囲を決めます。
濡れた器具や配線の状態を評価する
濡れた設備をまた使えるのか、修理や交換が必要なのか。それを判断するのが、電気の専門業者による点検です。
水が見えた照明だけでなく、そのまわりのつなぎ目や配線にまで水が届いていないか。それによって、点検する範囲も変わってきます。
「もう何日も乾かしたから」という日数だけで、また使えるかどうかを決めることはできません。
濡れた設備を、全部同じやり方で乾かして戻すわけでもありません。点検の結果とそれぞれの機器の条件に合わせて、残せるものと取り替えるものを分ける必要があります。
使ってよい範囲を伝えられたあとも、点検していない機器まで一緒に使い始めないでください。どの設備の安全が確かめられたのかを、はっきりさせておきます。
また使い始める前に、濡れた範囲、点検の結果、終わった修理や交換の内容を、関わる人どうしで共有しておきます。
雨水が入る部分へ届く修理を行う
建物の側では、雨水の入り口とわかった部分まできちんと手を入れて、水が設備のほうへ流れ続ける原因を直します。
原因の調査から工事の選び方までの全体の流れは、静岡の雨漏り修理の解説をご覧ください。
たとえば、外壁の目地(めじ:外壁の板と板のつなぎ目)が入り口で、シーリングの打ち替えが必要な場合。古い材料を取り除き、新しい材料がくっつく面の状態を調べてから補修します。

古いシーリングを撤去した外壁目地(静岡市葵区O様邸)
シーリングは、外壁材どうしや窓枠とのすき間を埋める、ゴムのような材料です。お風呂の浴槽と壁のすき間に入っている、やわらかい部分を思い浮かべると近いかもしれません。
くっつく先の下地が傷んでいれば、材料を新しくするだけでは足りません。その部材の補修や交換が必要になることもあります。
目地を直す工事で済むのか、その内側の防水まで手を入れるのか。それは、調査でわかった水の道筋と材料の状態から決めます。

シーリングの打ち替えを終えた外壁目地(静岡市葵区O様邸)
屋上などで、雨水が入るのを防いでいる膜やシートの層。これが防水層です。
ドレンと呼ばれる排水口も、防水層とのつなぎ目が、調査や修理の対象になることがあります。
ドレンまわりを補修するときは、防水層のつなぎ目を直すと同時に、水を外へ流す通り道を残しておくことが欠かせません。

排水ドレンの撤去後(静岡市清水区 W様邸)
原因の補修と、濡れた電気設備の点検は、同じ水の道筋の情報を共有しながら、別々に進めます。
防水の復旧と再通電の判断を混同しない
屋上の防水層に不具合があるときは、今ある材料や下地の状態に合わせて、必要な範囲を直します。
大事なのは、床と壁際の立ち上がり、排水口のつなぎ目まで、水を防ぐ層が切れ目なく続いていることです。どこかに小さな切れ目があれば、そこから水が入ってしまいます。

防水工事で緑色のシート状の材料を敷いた陸屋根
施工した場所と直した内容、まだ補修が残っている場所があればその範囲も、電気の担当に伝えて、元に戻す段取りを相談します。

防水工事が完了した陸屋根の全景
電気をもう一度流すことを、再通電といいます。
再通電は、電気の専門業者による点検と安全の確認を受けてから判断するものです。防水工事が終わったことだけを理由に行うものではありません。
現場によっては、先に使うのを止める範囲を決め、建物を直したあとで電気設備をもう一度確かめる、というように段階を分けて対応します。
とはいえ、電気の点検を、雨漏り修理が全部終わるまで待つわけではありません。最初の安全の確保と、また使う前の確認には、それぞれの役目があるのです。
濡れた材料を評価して内装を戻す
天井や壁を開けて調べた場合は、必要な配線の点検・修理と、下地を乾かしたり取り替えたりする作業を終えてから、仕上げを戻します。
雨水を止めても、天井の板や断熱材(熱を伝えにくくする材料)などに、水分や傷みが残ることがあります。材料の種類と状態に合わせて、乾かす部分と取り替える部分を決めます。
内装がきれいに戻ることと、壁の中に隠れる電気設備の点検が終わることは、別々の「完了」です。
元どおりになったあとは、電気の異常を相談する窓口と、次の雨でまた濡れたときの雨漏りの担当の連絡先を、控えておくと安心です。
何かおかしいと感じたら、「雨漏りが直ったから電気も大丈夫なはず」とは考えず、起きた変化を、当てはまる担当へ伝えてください。
費用は電気・止水・内装を分けて把握する
費用のことも、気になるところですよね。
雨漏りが電気設備にまで及んだときの費用は、屋根や外壁の補修だけでは決まりません。電気の点検や器具の修理、濡れた内装を元に戻す工事によっても変わります。
ただ、急いで安全を確保すべきときに、見積もりを比べるために対応を遅らせるのはやめてください。
必要な工事の対象と内容を分けて整理していくのは、そのあとで大丈夫です。
同じ一式でも工事の対象が違う
電気設備の点検の費用と、雨水の入り口を調べる費用とでは、調べるものも作業も違います。
ひとつの窓口にまとめて相談する場合も、電気と建物のどの作業が頼んだ内容に入っているのか、分けて見ておきたいところです。
| 対象 | 内容を分けたい作業 |
|---|---|
| 電気設備 | 安全確保、配線や器具の点検、必要な修理・交換、再使用の確認 |
| 雨水の入口 | 原因調査、必要な足場や開口、屋根・外壁・防水の補修 |
| 建物内部 | 濡れた下地や断熱材の確認、乾燥・交換、天井や壁の復旧 |
| 調査後の追加作業 | 開けて分かった傷みや設備の不具合への対応 |
点検してみたら、器具の交換だけでなく配線の修理も必要だった、ということがあります。建物を開けてから下地の傷みがわかることも、珍しくありません。
追加の作業が出てきたときは、わかった不具合、作業する担当、費用を説明してもらい、どこまで進めるかを決めていきます。
見積もりを比べるときのものさしは、金額だけではありません。点検・修理・復旧それぞれの範囲も見てください。
税込か税別か、出張や足場などの仮設の費用、必要な再訪問が入っているか。こうした条件をそろえて見比べるのが基本です。私たちは相見積もりも歓迎していますので、遠慮なく比べてください。
無料の外壁診断と電気点検は別に考える
ここは誤解のないようにお伝えしておきます。
外壁・屋根の無料診断は、電気の緊急点検や器具の交換、再通電の確認まで無料になる、という案内ではありません。
雨水が入る原因を調べるご相談と、濡れた電気設備の点検は、それぞれ必要な作業として手配する必要があります。
「照明が濡れた」という同じ症状でも、どこまで水が及んだか、どの設備や材料を直すかによって、工事は変わります。ですから、どの家も同じ金額で判断することはできません。
建物の修理と電気の点検を、同じ「一式」の中にあいまいにまとめないようにしています。
何を直し、どの安全確認まで終えるのか。それを担当ごとに共有しながら進めます。
よくある質問
雨漏りと電気の症状が重なったときに迷いやすい点を、安全の確保と点検の役目に沿ってお答えします。
Q1. 照明が点いていれば大丈夫ですか?
A. 点くというだけでは、濡れた器具や中の配線が安全かどうかは判断できません。
使い続けて様子を見るのではなく、濡れた所には触れずに、電気の点検をお願いしてください。
Q2. 落ちたブレーカーを戻してよいですか?
A. 雨漏りで設備が濡れて安全がわからないときは、ご自分の判断で戻したり、何度も入れ直したりしないでください。
また使えるかどうかは、電気の専門業者が設備を点検し、安全を確かめてから判断します。
Q3. 雨が止み乾いたら使えますか?
A. 外側が乾いても、中に残った水や付いたごみ、設備の傷みまではわかりません。乾いたことだけを、また使う条件にはできないのです。
雨が止まった時刻と濡れた設備を伝えて、必要な点検や修理を受けてください。
Q4. 電気と雨漏りはどちらへ先に相談しますか?
A. 火や煙があれば、避難して119番へ。それ以外のときも、濡れた電気設備には触れず、まず電気の専門業者へ相談することが先です。
電気の安全の条件を共有したうえで、屋根や外壁からの雨水の入り口を調べ、修理を進めます。
Q5. 雨漏り修理が終われば電気も使えますか?
A. 水が入る原因を直したことと、濡れた電気設備が安全なことは、別々に確かめるものです。
建物の工事の内容を電気の担当にも伝え、点検と必要な修理・交換を終えてから、また使うかどうかを判断します。
電気の安全を確保し雨水の原因を直す
雨漏りが照明やコンセントにまで及んだら、触って調べるより先に、安全な場所へ離れてください。火や煙があれば、消防へ連絡してください。
電気の点検と雨水の原因修理をそれぞれ行い、止水と再使用の確認が両方終わるように担当をつなぎます。
家の中で電気と水が重なるのは、本当に怖いことだと思います。ひとりで抱えこまず、ひとつずつ順番に片付けていきましょう。
アップリメイクには雨漏り診断士の資格を持つ者がいて、静岡県全域で、雨水の入り口の調査と建物側の補修に対応しています。
補修の工事では、全工程を写真に収めた工事写真報告書をお渡ししています。お留守のあいだの作業も、あとから確かめていただけます。
電気の安全を確保したあと、雨水の入り口や建物側の補修については、外壁・屋根の無料診断へご相談ください。
ご相談の際に、濡れた場所と、電気の点検の状況を添えていただけると助かります。詳しい調査や工事が必要な場合は、作業の内容と費用の条件をご案内します。
雨漏り・外壁・屋根の無料診断
電気の点検と並行して、雨漏りの原因を確かめたい方へ。濡れた場所と点検の状況を伺い、建物側の補修をご案内します。
- Google口コミ ★4.5(147件)
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