こんにちは。アップリメイクの齋藤直樹です。
今回は、静岡市清水区のY様邸で行った外壁・屋根塗装をご紹介します。外壁は無機塗料、屋根は無機遮熱塗料を使用し、ベランダ、塀、雨樋なども塗り替えました。サッシ周囲にはウレタンシーリングの増し打ちを行っています。
Y様邸の施工概要
外壁と屋根はそれぞれ4回塗り、付帯部はフッ素樹脂塗料による3回塗りの工事です。ベランダを先行して施工し、その後に建物の足場を設けて外壁や屋根へ進みました。面を塗る工事に加え、窓の境目の補修や、屋根の排水に関わる縁切りも組み合わせています。

日陰の外壁の変色と屋根・塀の傷み
施工前は日陰側の外壁に緑色の変色が目立ち、屋根には退色が見られました。塀は汚れに加えて塗装の剥がれもありました。色が変わっている面と、塗膜が剥がれている面では、表面の状態が異なります。塗り替えでは仕上げの色だけでなく、その塗料を支える下地の状態が重要になります。
雨樋と戸袋も今回の塗装範囲です。外壁に沿って続く雨樋や、開口部の近くにある戸袋は、広い壁面を塗り替えた後も外観の一部として残ります。Y様邸では、これらの付帯部を外壁とともに仕上げました。
ベランダの床と立上りを先行して施工
最初にベランダを施工し、床から立ち上がる部分と水平な床面に下塗りを行いました。床の工事は水平面だけで完結せず、その周囲の立上りにつながります。塗料を重ねる土台を先につくり、面が折れる箇所も含めて仕上げへ進めました。
立上りは中塗り、上塗りを行い、床も中塗りへ進めています。一般に、下塗りは下地と上に塗る材料の関係を整え、仕上げは表面を覆う役割を担います。下地の状態に合わない塗装や、必要な工程の省略は、密着の不足や早い剥がれにつながることがあります。
ベランダ床にはトップコートを塗り重ね、黒くなっていた面をグレーに仕上げました。トップコートは表面を保護する仕上げです。防水面では日差しなどを受ける表層を守る役割があり、この保護が失われると下にある層も傷みやすくなるため、表面の手入れには意味があります。
ただし、トップコートを塗ることと、防水層そのものを新しくつくることは同じではありません。下の層に破れや大きな傷みがある場合まで、表面の塗り替えだけで直せるわけではないため、床の状態に合う工事内容を考えます。Y様邸では、下塗りから床の塗装を進め、トップコートで仕上げました。
高圧洗浄とサッシ周囲のシーリング増し打ち
ベランダの施工後、足場を設置して高圧洗浄を行いました。表面の汚れを残したまま塗料を重ねると、塗料が下地に直接付きにくくなります。洗浄は外観をきれいにするだけでなく、次に塗る材料を受け止める面を整えるための準備です。
サッシ周囲は、既存材を撤去せずに材料を加える増し打ちで補修しました。窓枠と外壁の境目にはシーリングを施工し、壁面の塗装だけでは埋められない取り合いを扱っています。一般に、この境目に隙間が残ると、水が回り込む経路になる場合があります。
シーリング材を充填する前にはプライマーを塗布しました。プライマーは、下地とシーリング材の接着を助ける材料です。表面が平らに仕上がっていても、接着が不十分で端から剥がれれば隙間ができるため、充填前の工程が補修の土台になります。Y様邸もプライマー塗布後に材料を充填し、シーリング工事を終えました。
軒天と破風は下塗りから桃色の仕上げへ
軒天は外壁と同じモルタル下地で、下塗りを2回行いました。塗り替え用の下塗り材は、表面を固めたり吸い込みを整えたりして、仕上げ材につなぐ役割を持つものがあります。下地に合う材料を使うことが重要で、仕上げ塗料の種類だけで塗装全体の出来が決まるわけではありません。
軒天は従来に近い桃色で仕上げ、破風にも下塗りを2回行いました。軒先の裏側にある軒天と屋根端部の破風は近接しているため、色のつながりも外観に関わります。今回は破風も軒天と同じ色に整えました。



破風は下塗りの後に中塗りと上塗りを進めました。下塗りの段階と色を付ける段階を分けることで、下地の調整と表面の仕上げを順に行えます。必要な塗布量や塗り重ねの条件は材料によって異なるため、単に一度で厚く塗れば工程を代えられるものではありません。
外壁はモルタル用下塗り2回と無機塗料で施工
外壁にはモルタル専用の下塗り材を2回塗り、中塗りと上塗りに無機塗料を使用しました。下塗りから合計4回の施工です。上に塗る材料が密着する面を用意してから、外壁を覆う仕上げの層を重ねています。
塗装回数は多ければよいというものではなく、下地の状態や使う材料と一緒に考えるものです。吸い込みのある下地へ必要な処理をせず仕上げだけを塗ると、塗膜の付き方に差が出る場合があります。また、塗り重ねの間隔が不適切だと、塗膜が十分に形成されない原因にもなります。Y様邸の4回塗りは、下塗り2回と色付けの2工程で構成しています。
雨樋は軒樋と竪樋を塗装し、従来と同じ白で仕上げました。軒先を水平に走る部分と外壁に沿って下がる部分が同じ色でつながり、桃色の軒天・破風との組み合わせも整いました。
屋根のシーラー塗装とタスペーサーによる縁切り
屋根は1回目にシーラーを塗り、2回目には屋根用の遮熱シーラーを使用しました。その後、カラーベストの重なりにタスペーサーを挿入しています。下塗りは上に塗る材料を支える工程、タスペーサーは屋根材の重なりに隙間を確保するための部材で、それぞれ目的が異なります。
平板スレート屋根の重なりには、内側へ入った水を外へ出すための隙間があります。塗り替え時に塗料で塞いでしまうと水が抜けにくくなり、滞留した水分が下地の傷みにつながるおそれがあります。縁切りは表面の色を整える作業ではなく、塗装後も必要な水の通り道を残すための処理です。
Y様邸の屋根はタスペーサーを挿入した後に塗装を進め、無機遮熱塗料で仕上げました。屋根材の表面を塗膜で覆うことと、重なりを一律に塞がないことを両立させた工程です。屋根面全体の見た目だけでは分からない部分にも、施工の役割があります。
雨戸の錆止めと塀の塗り替え
雨戸には錆止めを施工し、中塗りと上塗りで白く仕上げました。金属面の錆止めは、仕上げの色を付ける前の下塗りです。塗装では下地処理と材料の組み合わせが重要で、錆のある面を処理せず覆った場合には、塗り替え後も劣化が進むことがあります。
塀にはシーラーを塗り、基礎部分は基礎専用塗料で仕上げました。建物から離れた塀も外から目に入る面ですが、塗装が剥がれている部分を色だけで覆っても、下に残る不安定な層から再び剥がれる場合があります。塀の塗り替えでも、仕上げを受け止める下地と下塗りが重要です。
今回の工事では、外壁、屋根、塀の基礎部分などに、それぞれの施工箇所に対応する材料を使用しました。塗料の名称だけでなく、何に塗る材料なのか、下塗りと仕上げをどう組み合わせるかが、塗装を考える際の基本になります。

施工前に近い色で外観を整えたY様邸
屋根と外壁は施工前に近い色で仕上がり、ベランダはグレー、軒天と破風は桃色、雨樋と雨戸は白に整いました。今回の改修は配色を整えるだけでなく、床の表面保護、サッシ周囲の補修、屋根の縁切りまで含めて外まわりを手入れした工事です。
アップリメイクでは、外壁や屋根の状態と、その周囲の部材に必要な工事を組み合わせてご提案します。外壁の変色や屋根の退色、ベランダ・塀の傷みが気になる方は、無料の屋根・外壁診断をご利用ください。
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